ひとくちlw´‐ _‐ノvくりぃむ

ブーン系作品まとめブログ

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( ^ω^)は理解に苦しむようです 2/3

914:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 05:23:20 発信元:61.12.169.119 [sage]
さっそく、なんて言ってみても現場周辺の聞き込みなんて終えているだろう。
なら、誰も手をつけていないところに行くのが得策だ。
おおーん、寝ていないと少し積極的なれるような気がするな。

からん。

( ^ω^)「ショボーン! いいかお!」

( ´∀`)「……お客だモナ」

(´・ω・`)「……それじゃ、今日の夜にでも」

先客が居た。
まだそれほど寒くはない時期なのに、カウンターに座っていた男は黒い布に身を包んでいた。
その男は大柄な体格には似合わない、優しそうというか間抜けそうな顔をしている。

( ´∀`)「……」

彼は檸檬のような匂いを散らしながら僕とツンの横を通り過ぎていった。
ちらりともこちらを見ず、僕らにはまるで興味がないのであろう動き。
間接視野で見られている感覚もなく、少々不思議な印象を受ける。

(´・ω・`)「どうしたんだい? もう明日になったのかと思ったよ」

( ^ω^)「この辺で闇市やってる奴らが居るのはどこだお」

ξ;゚⊿゚)ξ「え、ちょ、内藤……何言ってるの……」

(´・ω・`)「………随分いきなりな質問をするんだね、刑士さん。いや……内藤くん」

915:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 05:27:36 発信元:61.12.169.119 [sage]
僕らが言葉を交わさないと、このあたりはなにも音がしなくなる。
車はこの街では使われていないので、外の大きな雑音と言えば何本も通る元気な路面電車の滑走くらい。
時刻はまだ早く、普段外を歩くような人はほとんど仕事か家事に追われているはずなので、外にはほぼ誰もいないのだ。

( ^ω^)「会合の場所が変わったみたいだから、個人的に聞きたいんだお」

その静寂を崩すのは僕の声。我ながら頭の悪そうな響きだ。

(´・ω・`)「あくまで個人的に? それで僕が納得するとでも?」

( ^ω^)「闇市が潰れたら、困るのは君達だけじゃないお」

ξ;゚⊿゚)ξ「……」

(´・ω・`)「外の正規のルートでも効率がよくなっているかもしれない。
      そうなればお上は僕らを手早く潰すように動くと思うよ? 理由がなくなるんだから」

( ^ω^)「一刑士、それも就いてから二年のペーペーにそんな大役は与えられないお」

(´・ω・`)「単なるスケープゴートの可能性は否定できないな」

(;^ω^)「うーん……僕はクーの元パートナー、って意味を理解してもらえれば……」

この調子だとショボンは折れなさそうだし。
あまり言いたくはないけどこう言えば納得してもらえるはずだ。

(´・ω・`)「……ああ、そうだったね。忘れていたよ」

かさり、と持っていた小さな紙を握り潰し、身を翻したショボンは店の奥に消えていった。
こっち関係の事はツンの前では話さないようにしていたのだが、まあこの際、いいだろう。

917:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 05:32:03 発信元:61.12.169.119 [sage]
ξ;゚⊿゚)ξ「あんたなに考えてんのよ!」

ちょっぴり安心したところで、ツンが小声で耳打ち。
何を焦っているのか知らないけれど、息が凄い耳にかかる。

( ^ω^)「え、闇市の人に情報提供を求めるためだお」

ξ゚⊿゚)ξ「あのね……暗黙の了解ってもんを知らないの?」

( ^ω^)「基本的に不干渉?」

ξ-⊿-)ξ「絶対的に不干渉よ、バカ。
       そこで聞き込みもいいけどねえ、あっちに私達が刑士ってばれたらぶっ殺されるわよ」

(;^ω^)「なんと!」

ξ゚⊿゚)ξ「表面上はうちとあっちは冷戦状態なの。殴りこみに来たかと勘違いされるかも」

( ^ω^)「そりゃーねえ」

ξ゚⊿゚)ξ「だーかーらぁ……」

(´・ω・`)「お待たせ」

カウンターの奥からショボンが帰ってきた。両手にはやたら大きな黒い布を持っている。
そういえば、さっきすれ違った男の着ていたものと同じ色のような気もする。

(´・ω・`)「これ持って。中に入っている紙の場所に行けばそれっぽい誰かは居るはずだよ」

やけにあっさり教えてくれるのはどういう意図もないのだろうか。微妙に引っ掛かるなあ。

918:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 05:37:17 発信元:61.12.169.119 [sage]
( ^ω^)「ていうかショボンは随分クーを信頼しているみたいだお」

(´・ω・`)「普段はちょっと変わっているけど、仕事は真面目だからね」

( ^ω^)「……まあいいお、助かるお!」

カウンター越しに布を受け取り、一枚をツンに手渡した。
その場で開いてみると、これは先程の男と同じもの?
白のラインが袖を周回している以外、他は全て黒の生地で作られている。
これを着て街を歩いていたなんて、あの男はかなりの強者だろう、精神的な意味で。

(´・ω・`)「くれぐれも気をつけて。何があっても責任は取れない」

( ^ω^)「その時はその時だお」

ξ゚⊿゚)ξ「アホね。アホよあんた」

( ^ω^)「ほら、さっさと行くお」

ξ-⊿-)ξ「………」

からん。

やることが決まればさっさと動くべきだろう。
殺人犯は今日にでも動く可能性があるのだから、先手を打てるなら打っておきたい。
仮に無駄足でも、それはそれでいいじゃないか。

( ^ω^)「にしてもこの布微妙に重いお……」

多分、無駄ではない筈だしね。

922:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 06:00:43 発信元:61.12.169.119 [sage]
ξ゚⊿゚)ξ「闇市行くのはいいけど、手かがりとかあてはあるの?」

黒い布を抱え、紙に書かれていた地図通りの道、倉庫街から少し外れた路地を歩く。
高い建物と建物の間はどうしてこう嫌な風が吹くのか。この辺は常に暗いからじめじめしているし。
手に持ったこれで風を防ごうとも思ったが、ツンは頑として着なさそうだから僕も着ない。

( ^ω^)「まあ、なくはないお」

「止まれ」

と、話していたらいきなり声を掛けられた。

( ^ω^)「え?」

(`・ω・´)「誰の遣いだ?」

( ^ω^)「いやいやショボン、足早すぎじゃないかお?」

(`・ω・´)「……」

何故かその場所にいたショボン。そして僕の声に何故か怪訝な顔を見せつけた。
そのまま僕らを見定めるように全身を視線が撫でる。これは一体どういうそういうアレの何なんだろう?

(`・ω・´)「……あいつの運び屋か。通れ」

微妙に声が低い、『闇っぽい』雰囲気でも出しているのか。

ξ゚⊿゚)ξ「この先はこれ着た方がいいんですか?」

(`・ω・´)「いや、それはこっちで預かる。貸せ」

924:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 06:05:25 発信元:61.12.169.119 [sage]
ξ゚⊿゚)ξっ「……ほら、行くわよ内藤」

( ^ω^)「マジかお」

ショボンに畳んで持っていたコートを奪われ、ツンにそのまま引っ張られた。
先は雑居ビルの変なとこについてる裏口だ。以前の入り口とは随分違うな。

ξ゚⊿゚)ξ「ねえ内藤、気付かなかったの?」

( ^ω^)「何に?」

ξ゚⊿゚)ξ「いまの人ショボンさんじゃないわよ」

( ^ω^)「あ、そうなの」

ξ゚⊿゚)ξ「リアクション薄いわね……」

戸を押しあけると中はすぐに、薄暗く幅の狭い下り階段になっていた。
おそらくここから地下に空間が広がるのだろうが、こんなつくりで耐震とかは大丈夫なのだろうか。

( ^ω^)「こっちには色んな人が居るし。ていうかツン、よく気付いたお」

ξ゚⊿゚)ξ「目元が違うわよ目元が。絶対アイツ過去に何人か殺してるわ」

( ^ω^)「じゃあボディチェックとかあったら僕ら死んでたんじゃないかお?」

ξ#-⊿-)ξ「……どこまで考え無しなのよ……………」

(;^ω^)「いや、あのね! 基本ボディチェック無いの僕知ってたからね? 頼むから怒らないで!」

926:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 06:10:22 発信元:61.12.169.119 [sage]
それからも、うーうー唸りながら僕に噛みついてきそうな圧力をかけ続けるツン。
しかもせっかくそれを無視してそこそこの距離を歩いてきたのに、なかなか人には会えなかった。

( ^ω^)「長いお……」

通路ならばどこかに行き当たるはずなのだが、どういう理屈かそこに辿りつけない。

ξ゚⊿゚)ξ「まだ?」

やがて歩を進める途中、背中の方から声がかかる。
ツンはもう怒っていないようで、いつもの調子で僕に問いをかけてくれた。
生憎答えは持ち合わせていないんだけど、それでまた機嫌損ねちゃうかな。

( ^ω^)「さぁ」

ξ#゚⊿゚)ξ「んー……ぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!」

(;^ω^)「うるっさいお! 叫ぶなお!」

両手を伸ばしきれないほどの幅しかない、天井が微妙に高くある細長い道。
壁の手触りは金属のようなコンクリのような、それが理由かツンの声はものすごく響いた。

ξ#゚⊿゚)ξ「おかしいわ!! 遠近感が狂ってる!!」

(;^ω^)「そりゃ!! こんな暗い細道じゃ狂うに決まってるお!!」

文句交じりの叫び声の押収はおそらく十数分に渡って続いた。

その間も僕らは歩き続けていたのだが、どこにたどり着くこともなく。

927:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 06:15:16 発信元:61.12.169.119 [sage]
「おい! 誰だ!」

なんと、途中で僕らの声に挟めるようにどこかから声がかかった。僕ら以外の人の声だ。

( ^ω^)「ちょっと荒巻に用があるんだお! 昼間は居るはずだお!」

とりあえずどこかに向かって叫ぶ。
なんとかこの窮屈から抜け出したい。

「………上だ! さっさと来い!」

( ^ω^)「上田?」

薄暗い中、しゅるりと上から紐のようなものが落ちてきた音がした気がする。
適当に空中を探してみると、何かが手にぶつかった。

( ^ω^)「縄梯子かお」

後ろのツンは眉間にしわを寄せたまま耳を塞いでいた。
手招きをして僕が先に昇ることをそれとなく伝えると、彼女はすぐに頷く。

( ^ω^)「んじゃ」

安全を確認した後に彼女を呼べばいいのだ。
僕は吊るされた縄梯子をひっつかみ、光が漏れている天井に向かう。
到達点には蓋のように張られた四角の黒い板。
重さはほとんどなく、軽々とそれは動かすことができた。

( ^ω^)「って……………あら?」

928:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 06:19:56 発信元:61.12.169.119 [sage]
/ ,' 3「久しいな、内藤」

抜け出た部屋、その真正面、すぐそこに荒巻が居た。
というか、それ以外はごちゃごちゃしたものが置かれ、目を向ける必要性を感じなかった。

( ^ω^)「いやいや、ここお前の自室かお」

/ ,' 3「だってこの市場を仕切ってるのはワシだし……」

皮のソファに寝転がり、手前のテーブルに置かれている太った瓶の口をつつきながら荒巻は言った。

(;^ω^)「市場じゃなくね……? 汚い部屋じゃね……?」

見まわしてみても、黄色の壁に映える黒々とした鉄製の部品や、
ちょっと素人が手をつけたら大変なことになりそうな醤油さしなどしか置いていない。
どう見ても、僕が知っている荒巻の部屋だ。あと狭さと臭さも。

/ ,' 3「ああ……お前は知らないか……」

と言いながら、荒巻はソファの下に手を突っ込む。
パッと取り出したのが一枚の紙で、それはやたらホコリにまみれていた。

(;^ω^)「きったねえお……」

/ ,' 3「これ、商相連合の規制対策」

きったねえ紙を渡された。
同時に座ろうと思ったが、きったねえから座れなかった。

( ^ω^)っ紙「……ああ、バラで解体してやってるってことかお?」

930:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 06:25:44 発信元:61.12.169.119 [sage]
商相連合とは闇市を仕切ってる組織のことだ。
荒巻との関係を簡単に言えば、まあ、親会社と子会社みたいなもの。

( ^ω^)「っていうか、そんなことはどうでもいいんだお」

/ ,' 3「えぇ~? 久しぶりに会ったのに冷たいぞっ☆」

突然、気持ちの悪い老け顔で、気持ちの悪いギャルのような声を出す荒巻。
こいつは声帯模写が得意で、どうせさっきの上からの声もほんのお遊びでやっていたのだろう。

( ^ω^)「殺人犯を追ってるんだお、知ってることはないかお?」

/ ,' 3「………知ってるが、お前の態度が気に入らない」

( ^ω^)「ゆるしてちょ」

/ ,' 3「………」

( ^ω^)「………」

/ ,' 3「仕方ないのぉ………」

今のどこにオッケーを出せたのだろうか。

( ^ω^)「どこまで知ってるんだお」

/ ,' 3「いや、普通に誰が殺ったか」

( ^ω^)「な……マジかお」

931:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 06:30:23 発信元:61.12.169.119 [sage]
「ウォォォォォラアアアアァアァァァァァアァァァァァァ!!!!!」

と、丁度いいところでツンの叫び声が聞こえた。
多分ものすごい暴れている、暴れ猿のようなキーキー声が背後の床から響いてくるのだ。

(^ω^ )「………」

/ ,' 3「………」

( ^ω^)「で、誰だお」

/ ,' 3「モナーという男じゃ。なかなか狂った男でのう、うちの小売のお得意さんじゃよ」

そうか、だから荒巻は通報しないということか。
自分の命を取られる可能性は考慮していないのだろう。
彼はあくまで商売人、そこについては僕も責める気など一切ない。

( ^ω^)「そいつはなんで殺しを?」

/ ,' 3「そこまでは知らん。ちょっとキレた時に聞いただけじゃ」

少し厄介そうな気がしてきた。
さすがにまともな人間ではないようだ。

( ^ω^)「あ………お得意さんってことは……」

/ ,' 3「どうした?」

(;^ω^)「……ちょっと、ツンが心配だお」

932:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 06:36:16 発信元:61.12.169.119 [sage]
すぐさま僕は後ろの出口に飛びこみ、固い地面に降り立った。
案の定ツンの姿は無く、どちらを向いても人の姿はない。

(;^ω^)「うわ、これやばいかも知れないお……」

立ちあがる時間も惜しい、足を無理に傾けながら、一気に床を蹴った。
階段は手から付き、倒立する形に伸びた体をばねのように縮め、力を一気に外の一点へと投げる。
体の調子は悪くない、外まで跳びはねる体は羽よりも軽い。大丈夫だ。

ξ#゚⊿゚)ξ「あ゛! なにやってたのよ!」

( ´∀`)「モナ?」

カエルのようにべたりと着地した先、じめじめした地面には三人。
ナイフを構えた男と、手が血だらけのまま叫ぶツン、さらに、さっきのショボンに似た男だ。

(;^ω^)「なにやってんだお!」

( ´∀`)「市場に刑士が居たから殺すとこだモナ、内藤」

( ^ω^)「ん?」

どうしてこいつは僕の名前を?

ξ#゚⊿゚)ξ「さっさと加勢しろぉぉぉぉぉぉ!」

ああそうだ、それよりもさっさと捕まえなくては。バッヂ、見えるかな?

( ^ω^)「ああ、渋沢担当室内藤執刑士、そこの変態をぱっと排除させてもらうお」

933:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 06:41:40 発信元:61.12.169.119 [sage]
( ´∀`)「あれ? 内藤も刑士だったのかモナ?」

ツンに向かって小刻みにナイフを振り牽制しながら、彼は僕の方を向いた。
なにかベタベタとした印象を受ける奇妙な声だ。

( ^ω^)「語尾的に、お前がモナーかお」

( ´∀`)「どうして僕の名前を知ってるモナ?」

ξ>⊿<)ξ「うっ!」

ナイフの動きに気を取られていたツンの腹にモナーの踵がめり込んだ。

( ^ω^)「………(語尾的に……)」

( ´∀`)「まあいいモナ。刑士なら、殺すしかないモナ」

奴の胴が完全にこちらへ向いた。僕はその場でしゃがみ、靴を脱ぐ。
あそこからなら、だいたい三歩程度で奴は僕の射程範囲にかかる。
口調の粘着感とは裏腹に、力強くここへ向かう足。
予想より少しだけ早い……が、2、1――そこだ。

(`・ω・´)「早いな、なかなかやるじゃないか」

ξ;-⊿゚)ξ「いたたた」

僕が宙に浮く間に、腹を押さえて痛がるツンの様子と、口角を吊り上げる男の姿を確認した。
あと、視界の丁度真下に、ふらつくモナーの姿も。

(  ∀ )「……っぎ?」

936:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 06:45:46 発信元:61.12.169.119 [sage]
( ^ω^)「っと、この感じ、素人かお?」

我が必殺のサマーソルトキックをモナーの顎に直撃させ、難なく着地した。
すぐに靴を履きなおし、爪先を詰める。
丁度、モナーが仰向けに倒れたのもその時だ。

ξ;゚⊿゚)ξ「んなわけないでしょ……私が止められなかったんだから」

手の出血を破いたシャツで止めながら、ツンがこちらに歩いてきた。
あれは大した怪我ではないし、彼女は本当に苦戦していたのだろうか。

( ^ω^)「それより、こいつ犯人だお」

ξ゚⊿゚)ξ「何の?」

( ^ω^)「連続殺人」

ξ゚⊿゚)ξ「あら」

( ^ω^)「うん」

ξ;゚⊿゚)ξ「あららららららららら!? じゃあ早く連行しま――」

/ ,' 3「駄目じゃよ、刑士が闇市の客を取るとでも?」

いつの間にか荒巻は僕の後ろで、ガラクタを抱えて声をかけてきていた。
これが商人の権利なんて、本当にずるいシステムだなあ、この街は。

( ^ω^)「それとこれとは別だお、そもそも君と僕は取引無しで情報をやり取りしたんだし」

938:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 07:00:35 発信元:61.12.169.119 [sage]
(`・ω・´)「……それが事実なら、俺達は引きましょう、荒巻さん」

黙っていた彼が口を開いた。
公正な判断ができる人間が味方につくといいね、うん。

/ ,' 3「ワシも遊びで商売やってるわけじゃ……」

(`・ω・´)「駄々をこねると子供に見えますよ?」

/ ,' 3「実年齢はまだまだ子供じゃわい」

拗ねる彼の姿は、どう見ても老人のそれなのだが。

(`・ω・´)「いいでしょう、別に。どうせいつかは捕まるわけだ、なら今こうなったところで、ね」

( ^ω^)「……モナー次第では、君達も危険であるとは言っておくお」

(`・ω・´)「俺はいつでも医師の権利を行使することができるからな。関係が無いんだよ」

ああ、自分のことしか考えていないのか。だったら僕にも関係無いな。

ξ゚⊿゚)ξ「トラブらないなら早く連行しましょ、室長の肺が危ないわ」

裏は取れてないけれど、とりあえず傷害の現行犯であるうえに、一応執行妨害でしょっ引ける。
あの部屋がこれ以上ヤニ臭くなるのは嫌だから、さっさとモナーを連れていこう。

(^ω^ )「そうだ、荒ま」

また、あいつは居なくなっていた。
商人の指定範囲内の空間構成歪曲はどう考えてもチートだよ、やっぱり。

939:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 07:05:47 発信元:61.12.169.119 [sage]
ξ゚⊿゚)ξ「室長! マル被を捕まえてまいりました!」
 _、_
( ,_ノ` )「今時マル被なんて誰も言わんわ」


モナーを室長経由で上に引き渡した。僕らはあとは待ちの姿勢になるだろう。

そちらの聴取次第でこっちがどう動くかが決まるだろうし、とりあえずツンと二人で机の掃除を始めた。

結局、ここに詰まれた膨大な資料はほとんど意味がなかったような気がする。

そもそも、もっと早くから能動的に動いていればここまで被害が出なかったのかもしれない。

荒巻⇒モナーの直行コースなんて、単純過ぎて呆れてしまいそうだ。

確かに僕らが普段手を触れていい場所ではなかったのだが、割り切って行っていればなあ。

そうだ、ショボンにも後でお礼を言っておこう、あの場所を教えてもらったんだし。

うーん、連日徹夜になるのは避けられた、それだけは個人的に喜んでいてもいい、かな。

ξ゚⊿゚)ξ「……」

( ^ω^)「ん? どうしたんだお?」

掃除を適当に済ませると、ツンがボーっとしていたことに気付いた。
実際さっきまでは僕も似たような状態だったかもしれない。
あれは拍子抜け、というやつだろうか。

ξ゚⊿゚)ξ「……あいつの『得意なもの』って、何?」

940:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 07:11:30 発信元:61.12.169.119 [sage]
( ^ω^)「殺人じゃないかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「なんか納得いかない……そんな安易なものかしら?」

( ^ω^)「そんなこと言われても………」

そういえば、どうしてあいつは僕の名前を知っていたのだろうか。
ショボンあたりに聞いた? それとも荒巻から?

荒巻は僕の話をするとは思えない、彼と僕は特別親しいわけではないのだ。
というか、僕の姿を知っていたとはどういうことだろうか。
写真でも見たのか? どうして? 何のために?

(;^ω^)「なんか納得いかないお………」

ξ゚⊿゚)ξ「だいたいあれだけの犯行を一人で行える? 誰にも捕まらずに」

( ^ω^)「それは聴取でわかることだお、どうせ一人じゃない、お?」

一人じゃない、協力者。
待てよ、何か引っ掛かる。

ξ;゚⊿゚)ξ「いきなりなに難しい顔してるのよ……」

ツンだって、難しい顔で僕を見ていた。
その手の先には書類に埋もれていたのか、いろいろなものが転がっている。
使いきった化粧道具が主で、中でもポップなカラーの小瓶が目立っていた。

( ^ω^)「………」

942:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 07:16:16 発信元:61.12.169.119 [sage]
('A`)「お前ら何唸ってんのよ」

( ^ω^)「あ、いたのかお」

(;'A`)「おいおいおい、俺は朝からデスクワークですよ?」

( ^ω^)「打ち込みゲロ早いからどうせ遊んでたんだお」

('A`)「あら、バレてら」

ξ゚⊿゚)ξ「いいわよねー、仕事に向いた特技ある人は」

('A`)「嫌味か? 悔しかったらアイドルにでもなればいいだろ」

ξ#゚⊿゚)ξ「うっわ、とんでもない皮肉を言うのねあんた……」

('A`)「褒めたつもりなんだが」

( ^ω^)「ツン的にはアウトらしいお」

('A`)「それよりよ、今日飲み行こうぜ?」

( ^ω^)「気が早いお……」

('A`)「大丈夫だって、明日はどうせ休日なんだ、飲みに行くこと自体は誰も責めねえよ」

ξ゚⊿゚)ξ「飲みに行くこと自体は、でしょ? 別にいいけど」

( ^ω^)「じゃあギコとしぃも誘うお」

943:( ^ω^)は理解に苦しむようです :2010/02/11(木) 07:21:13 発信元:61.12.169.119 [sage]
振動音が聞こえる。

僕の頭の上からだ。

そうだ、寝ていたんだ、僕は。

ああ、喉がカラカラだ。

少し頭も重い。

飲み過ぎたのか。

しかし、振動音は止まない。

もうすこしすれば、留守録機能が作動するはずだ。

それまで耐えれば。

ぴー。

『内藤! 一体何時間寝てるのよ! また殺人が起きたの! 走ってきなさい!』

( -ω-) 

( ゚ω゚)  !

すぐさま僕は跳び上がり、着ていた皺だらけのスーツのまま電話を取った。
ツンの指定の場所、殺害現場はバーボンハウスだそうだ。
急がなくてはならない。
余計な思考よりも前に、僕は身体を走らせた。



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コメント

ドックンドックン~!ふぅん!にゃーんにゃーん
適材適所ドックン
  1. 2010/02/11(木) 15:14:42 |
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  3. 名のある名無し #-
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