ひとくちlw´‐ _‐ノvくりぃむ

ブーン系作品まとめブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

総合短編

605:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 02:21:04.58 ID:sTYbmAPI0

ζ(-ー-*ζ「はぁ…。」

暖かな日差しが気持ちいい。
ここ数日まとも寝てなかったな…
そう思いながら手に持ったアルバムを置き、椅子に深く座り直す。
春の暖かな日差しは、私の意識を剥ぎ取るのに十分な凶悪さを持っていた。
部屋の片付けなら、だいたい終わっている。
彼が好きだった毛布。彼の匂いが染み付いた,毛布。
ちょっとだけ借りるね。そうひとりごちると、私は彼に包まれて、眠りについた。

607:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 02:22:21.65 ID:sTYbmAPI0

時には、優しく。

( ・∀・)「ねえねえ、俺の時計知らない?防水とは名ばかりで洗濯機に入れると壊れちゃうあの時計」

ζ(゚ー゚;ζ「え、ひょっとして、これ…?」

( ・∀・)「…。」

ζ(゚ー゚*ζ「…。」

( ・∀・)「ああ、うん、ポケットに入れっぱなしにしたボクが悪かったよ…」



時には、厳しく。

( ・∀・)「やっぱり一番可愛いMSはアッガイたんだよな!」

ζ(゚ー゚*ζ「え、それはニワカ発言だよ!ピグロの可愛さ、解らないの!?」

( ・∀・)「あ、ふざけんな。そもそも宇宙で戦ったら連邦には勝てないだろ。地上での戦術的優位性を兼ね備えたアッガイたんまじ最高。萌える」

ζ(゚ー゚*ζ「それは貴方のエゴよ!」

(#・∀・)「上等だこら、連ジで勝負な!アッガイたんの着地キャンセルの素晴らしさをその体に刻んでやろう」

608:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 02:23:42.79 ID:sTYbmAPI0
あ、ダメだ、あんまりいい思い出がない。
ダメだダメだ、なんて夢を見てるんだ、私。

『ねえ、私の何処が好きなの?』

そういえば、こんなことを聞いたときがあったな。

『え、そうだな…俺がつまらない話しをしても笑ってくれるところかな』

『そんなこと…?』

『そんなこと。それから、君の笑顔』

『もう…馬鹿。』

ちょっとだけ、嬉しかったりもした。

610:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 02:24:30.43 ID:sTYbmAPI0

『ねえねえ、何か言う事、ないの?』

『…それは、いつもの軽口を求めてるの?それとも、その髪型似合うね、って言葉?』

『…どっちも。』

『その髪型似合うね。髪の毛上げてるのも似合う。ていうか、セクシー。かわいい。超萌える』

『へへ…これ、結構めんどくさいんだよ?三つ編み結って、お団子にするの。』

『へー…じゃあ今度から俺が毎朝、それセットしてあげるよ』

『ふぇ?』

『結婚しよ』

『また軽口?』

『今度は違うよ。ほら、指輪。』

ううん、すごく嬉しかったりもした。

612:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 02:25:23.18 ID:sTYbmAPI0
『デレ、綺麗だよ…』

『モララー君も、これまで見てきた中で一番きまってる!』

『そりゃあ当然だ。何故なら俺は!大胆不敵で獅子奮迅!疾風迅雷の電光石火!臥薪嘗胆のナイs』

『…それはあんまり面白くない。』

『ごめんなさい。』

『ほら、モララー君。そろそろ式が始まるわよ…もう1分以前よ?』

『やばっ、もうそんな時間ですか!?』

『もー…そんなんだと、結婚する前から愛想なんて尽きちゃうんだから』

『ちょ、ソレはまじ勘弁、本当ごめんなさいデレさん…』

『じょーだん。さ、モララー君は早く行って』

『ああ。デレ…先に行ってる。幸せになろうな』

『…うんっ!』

最後に見た彼の笑顔は、その時だったっけ。

616:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 02:27:50.94 ID:sTYbmAPI0
彼は、死んだ。
あっけなく、死んだ。
式の最中、誓の儀式。
指輪を交換して、口づけをかわす、その寸前。
私に延々とつきまとってた…。
寿退社して、もう関係が切れたと思ってた。
そんなストーカー気質のあの男に、刺されて死んだ。
ううん、違う。私をかばって死んだ。



ζ(;ー;*ζ「ん…」

頬を流れる冷たい水と、夕焼けの真っ赤な光に急かされて私は意識を取り戻す。
あーあ、馬鹿だな、私。何やってるんだろう。
天国から地獄?悲劇のヒロイン?それとも、喜劇の主役?

617:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 02:29:00.26 ID:sTYbmAPI0
ζ(゚ー゚*ζ「…死んじゃおっかな。」

ゆっくりと立ち上がって、台所に向かう。
手にとった包丁はずっしりとした重みをもって、私の感触に応えてくれる。
その鋭い先端は私の皮膚を裂き、管を切断し、真っ赤な血液を零してくれるのだろう。

『なあデレ、知ってる?』

『なにを?』

『よく手首を切って自殺するっていうじゃない?』

『うんうん。』

『けどさ、ただ切るだけだとたいてい死ねないんだって。血が固まっちゃうから』

『いったいその知識,何に使うのよ…』

『あれ?飲み会で話したときは大ウケだったんだけどな…』

ああ、駄目だ、死ねないんだっけ。

624:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 02:34:02.74 ID:vX+Hh/VxO
『ま、お前は自殺なんてしないけどな。』

『なんで?』

『俺が幸せにするから。』

ζ(;ー;*ζ「…モララー君…寂しいよ…」

ぽろぽろ。
枯れ果ててた涙が、また溢れ出す。
止まらない。止めるつもりもない。

ζ(;ー;*ζ「うぇっ…ぐすッ…」


『ピンポーン』
泣くことに疲れて、いい加減立ち上がらなきゃな。
ようやくそんな考えに至った所でインターホンが鳴った。

ζ(゚ー゚*ζ「…。」

誰だろう?いや、別にだれだっていい。
こんな顔、誰にも見せられないから。

628:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 02:36:12.31 ID:vX+Hh/VxO
『ピンポーン』
『あれ、いらっしゃいませんかー?デレさん、時間指定のお荷物が届いてますよー』

ζ(゚ー゚*ζ「…?」

あれ、おかしいな。
ここは彼の家のはず。
確かに半同棲…というか、私もココに住みこんではいたけれど、私の名義で荷物?

不思議だな,と思いながらも私は扉を開くことにした。


( ・□・)「あ、いらっしゃいましたか。こちらにサインを頂けますか?」

ζ(゚ー゚*ζ「は、はい…」

釈然としない思いを抱きながらもサインをする。
差出人は…モララー?

630:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 02:39:01.79 ID:vX+Hh/VxO
( ^□^)「はい、コレ、花束のお届けです。あと、メッセージカードも一緒でしたよ」
ζ(゚ー゚*ζ「…!」

差し出されたのは真っ赤なアネモネの花束。私の大好きな花。「君を愛す」って意味の、可憐な花束。



『ねえ、デレの誕生日っていつ?』
『3月の3日、女の子のひ!』
『女の子の日って、それ…』
『違うよ、そんな意味じゃないよばか!』
『わかってるって。じゃあ、誕生花はアネモネかー…』
『アネモネ?』
『そ、アネモネ。色んな色があって、とっても素敵なんだぜ!』
『ふーん…私とどっちが綺麗?』
『えー…アネモネかな?』
『…!』
『じょ、冗談だよ!』
『信じられないなぁ…』
『じゃ…じゃあ…』

『じゃあ?』


『大切な日にはきっと、君の笑顔みたいに素敵な花束を贈るよ』
『それだけは絶対に忘れない、俺とデレとの約束!』

631:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 02:41:30.00 ID:vX+Hh/VxO
ζ(;ー;*ζ「モララー君の…ばか…」

(;・□・)「ちょ、どうしました?」

ζ(;ー;*ζ「なんでもないです、なんでもないんです…」

メッセージカードは、読まない。
書いてある事なんて決まってる。
彼らしい、軽口にしか思えない愛の言葉。

死んでなんてやるものか。
私の中に、彼は生きている。
私の中に、彼の愛は満ちている。

彼が見れなかったものを、彼の分まで見てやるんだ。
彼が楽しめなかったものを、彼の分まで楽しむんだ。

私には思い出があれば十分。
彼の、私に生きてほしいっていう『想い』があれば十分。

だから私は…

ζ(;ー;*ζ「ほんとなんでもないんで、ちょっとだけ胸を貸してください…」

思い切り泣いて、この想いと…切ない想いと、歩いて行く決意を決めよう。
それが私に出来る、たったひとつの、彼の愛へ報いる方法だから。
スポンサーサイト
  1. 2010/11/19(金) 02:41:30|
  2. 総合作品まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<(-@∀@) コンビニにいるようです | ホーム | ( ゚∀゚)夕凪鳥取ケンミンショーのようです>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://potenta.blog13.fc2.com/tb.php/363-3b90f34b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。