ひとくちlw´‐ _‐ノvくりぃむ

ブーン系作品まとめブログ

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('A`)ドクオはレイヴンになるようです 2/2

86:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/12(金) 23:55:12 発信元:118.0.92.78

******

『作戦領域に輸送機が接近。敵の増援だ。
 予定外ではあるがこれも撃破してくれ。
 全敵勢力の撃破を以って試験を完了とする』

試験官の人の渋い声がHMDから聞こえてくる。

( ^ω^) 『了解』

そう応えた僕は、レーダーの端に映った青い敵のマーカーを眺める。
青は敵が高高度にいる証で、たいていが航空機か何かだ。

試験官が言う通り輸送機なのだろうと判断した僕は、
輸送機の進路から降下ポイントを予測する。
北西から飛んできたそれはMTを降下した後に南東に逃れるつもりだろう。

……そうはいかない。

僕はACを北西へと向け、ブースタを点火する。
機体内のエネルギーが炎に転換されていき、機体を前方へと押し出していく。

それほど速くはないが、まだ間に合うはずだ。

黒い空には灰色の翼と身体が我が物顔で存在しており、
MTを数機詰める輸送機に相応しい巨体で風を切っている。

……僕の目的は一つだ。

87:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/12(金) 23:56:03 発信元:118.0.92.78

相対距離は400mほど。ミサイルとライフルの射程距離内に入った。

右の操縦桿に備えられた照準軸を親指で操作し、上空へと照準を持ちあげていく。
すると、輸送機が照準の中に収まり、ミサイルが発射準備に入る。

……MT降下前に輸送機を落とす。

その間も僕は輸送機へと接近していき、ロックオンが完了すると同時にトリガーを引く。

が、

(;゚ω^) 「……ッ!?」

ミサイルは発射されなかった。
遅れて、耳障りな警告音が鼓膜を突き刺す。

HMDに映しだされる光景の左端に、エラーの文字が赤々と浮かび上がった。

(;^ω^) 『ECM!? ジャミングだお!!』

('A`) 『ホライゾン、前に出過ぎだ! 早く後退しろ!』

独男の声が聞こえ、驚きの虚脱から抜きだされた僕は、
慌てて機体を後方にさげていこうとするが、
それよりも早く敵MTは降下された。

ACよりも若干劣る体長を持ち、太い足と腕を持ち、
厚い装甲を持ったそのMTは、紛れもなくミラージュ社の高性能MT、MT09-OWLだ。

88:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/12(金) 23:57:06 発信元:118.0.92.78

ECMを搭載し、ホバリング機能を持つこの人型MTには訓練で散々苦労させられた。

それが、1機、2機、3機と続々と降下されていき、
僕へと向かって突っ込んでくる。
OWLはライフルを構えて、ACにも劣らない火力を持つ銃弾を僕の機体に浴びせた。

装甲に銃弾が爆ぜて甲高い金属音が立ち、火花が散っていく。
その間にも弾丸は連射されて僕へと近づいてくる。

反撃しようにECMによって光学ロックは封じられてしまっているので、
ライフルはまだ扱えるがミサイルは使い物にならないと言っていい。

後退して、独男と合流するべき。

瞬時に操縦桿を切り、機体を反転させてその場を離脱しようとするが、
ブースタを吹かせて向かったその先には、もう一機のOWLが待ち構えていた。

(;^ω^) 「ちっ……」

ライフルが突きつけられ、弾丸がコアに突き刺さる。

損傷は軽微。しかし、背後からも銃弾は迫っており、
集中砲火を浴びる羽目になった僕のACは、ダメージを蓄積していった。

89:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/12(金) 23:57:57 発信元:118.0.92.78

AP残り60%

HMDの端にそう表示される。

僕は前に立ちふさがるOWLへと真っ直ぐに突っ込んでいき、
ブレードを振るっていくも、ホバリングで宙に浮くこのMTはヒョイと後退することで避けてみせ、
再び僕にライフル弾を見舞ってきた。

ブレードが振るわれたことでエネルギーが消耗された所に、
弾雨を食らい続けてしまったことでACが熱暴走を起こしてしまい、
コンデンサ内のエネルギーは一気に零となってしまう。

(;゚ω゚) 「ちゃ、チャージングかお!?」

警告音が響き、緊急稼働に入ったジェネレーターが慌ただしく
空になったコンデンサ内に電気を満たしていくが、
そんなものをただ待っているだけではACはすぐに破壊されてしまう。

冗談じゃない。

僕はとにかくここから離れようと機体を操作していく。
フットペダルを重く踏み込めばACはジャンプする。

その時に生まれる慣性力を活かして前へと進み、
OWLを振り切ろうとするが、ホバリングによる機動から逃れらるはずもない。
ただ距離を、MTとの距離を取って被弾率を下げることのみを考えていた僕には、そうする他なかった。

だが、僕の努力は水の泡となって消えてしまう。

91:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/12(金) 23:59:23 発信元:118.0.92.78

外部マイクが拾った、羽音が聞こえてきたのだ。

大きな身体を持つ、輸送機の羽音を。

ジェット音を響かせて第二都市区に進入してきたそれは、
ハッチを開いて更にOWLを降下したのだ。
新たに現れた3機のOWLが僕を囲み、銃撃を浴びせていく。

空中で身を振り、当てずっぽうにライフルを撃つも、
かわせず、当てられず、成す術もなく僕のACは抉られていく。

AP40%..30%...20%

どんどんと減っていくそれは、機体の状態を深刻な物にさせていった。
ジェネレーターはエネルギーを生成し、コンデンサ内を満たしていくが、
それよりも早く僕の機体は撃破されてしまうだろう。

……せめて一機だけでも。

その一念が僕に取りつき、目前にいたOWLへと僕は真っ直ぐに走り抜けていく。
フットペダルを軽く踏むだけでそれはなされ、
ロックオンをしない照準機でもだいたいの敵位置は捉えていた。

弾丸が発射され、OWLの装甲をあちこち抉っていくも、
反撃に向こうもライフルを発射していく。

弾丸が装甲を削り、ボロボロとなった腕部から火花が吹きだした。

92:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:00:07 発信元:118.0.92.78
恐らく、アクチュエーターか何かを損傷したのだろう。

腕の安定性能が落ち、銃の反動を上手く緩和しきれなくなってくるが、
構わず僕はOWLへと弾丸を連射していく。
続々と殺到していく鋼鉄の弾にOWLは貫かれ、甲高い音を響かせるが早いか爆散した。

道が開け、そこへと向かっていくが、周囲から浴びせられる弾丸が襲ってくる。

「AP10%―――危険です」

HMDから男性の機械音声が流れ、警告する。
死に物狂いで僕は包囲網を脱出しようと走り抜けるが、
左右から再びOWLが迫って来た。

チャージングは……後、3秒ほどで完了か。

3秒。残りAP10%で耐えきれるか耐えきれないか。

僕はACを大きく跳躍させ、空中で上体操作を行って弾丸をなんとか避けるも、
どうしても5機のMTからの集中砲火を浴びせられればかわしきれないものが出てくる。

どこからか飛んできた弾に被弾してしまい、着地するとOWLが懐に踏み込んできていた。

(;゚ω゚) 「―――っ!」

……読まれていた。

93:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:01:15 発信元:118.0.92.78
思わず息を詰め、死の覚悟を決めると、僕の目前でOWLは切り捨てられた。

その後ろには灰色のACの姿があり、二つの目が赤色に輝いていた。

(;゚ω^) 「は……ッ!」

呆気に取られてしまうが、咄嗟にブースタを吹かせて背後へと引いていく。
チャージングは、既に完了していた。

目前でMTが大きな爆発を生み、突如として現れた増援に、
残るMTパイロットは彼へと注視する。

('A`) 『ホライゾン、急いで後退しろ。残存勢力はこいつらだけだ』

傍に立っていたOWLが独男機にライフルの銃口を突きつけるも、
彼は右手に構えたライフルで、正確にOWLのカメラアイを撃ち抜いた。

大気を震わせる破砕音が響きわたり、OWLが後ろから倒れていく。

独男は右へと機体を加速させ、僕は彼の背後を抜ける。
包囲網を作りだしていたOWLの一機に接近し、
独男機はライフルを乱射する。

狙いの定まっていない、デタラメな撃ち方だ。
独男のACもECMの影響を受けてしまっているのだろう。

それでも牽制にはなったのか、動きを鈍くしたOWLの懐に易々と踏みこむと、
左腕を大きく一閃して切り払ってみせた。

胴から真っ二つにされたOWLは大きな炎を抱き、飲まれていってしまう。

94:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:02:36 発信元:118.0.92.78
あっと言う間に数を半分に減らした独男は、ここで動きを止めた。
隊形を組み直し、扇形になったMT部隊と相対して銃を構える。

('A`) 『数を減らす。ホライゾン、ECMの影響が弱まったらサポートを頼む』

(;^ω^) 『了解だお』

三機のOWLが、動きを見せる。

それは鎖で繋がれているかのように連なった動きだ。
三機全てがそれぞれ動き出していき、独男のACをほぼ同時に取り囲む。

対し、独男機はそれを許さない。

ブースタから炎が噴射されてACが前方を行く。
エネルギー消費を無視した、速度重視の軌道だ。
僕はそれを見届けながら後方に屹立するビルの陰に隠れていった。

AC規格のライフルから放たれた、人間の使う物と比べ物にならない銃声が街に一つ、響きわたった。

95:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:03:34 発信元:118.0.92.78

******

MTパイロット達は一機のACを取り囲む。

灰色の、AC開発初期に作られたパーツで組まれた機体だ。
もともとダメージを受けていたというのもあり、ACには所々破損が見られていた。

OWLに乗る三人のパイロット達は、後にやってきたもう三機のOWLと合流したというのもあり、
ACを撃破出来ると確信出来た。ましてや、大金を叩いて買ったミラージュ製の高級MTだ。
勝てなくては意味がない。

六機のOWLがACを取り囲む。

それよりも僅かに早く、MTパイロット達はトリガーを一斉に引き絞り、
ACへと一斉攻撃を開始する。

堅牢なACの装甲が続々と抉られていき、火花を散らせ、破損していく。

なんとか逃れようとするも、MTパイロット達が巧みにOWLを操ることで、
ACは包囲を突破できなかった。

熱暴走を引き起こしてしまったその機体はチャージングに陥り、ブースタを使えなくなる。

敵に囲まれた中で機動力が大きく削がれた、絶体絶命の窮地。

しかし、決死の覚悟を決めたのか、ACは自分の突き当たりにいるOWLへと銃を放った。
ECMの干渉により光学照準器を使えない中で行われるそれは、
狙いが出鱈目な一心不乱の乱射だ。


96:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:04:20 発信元:118.0.92.78

MTが一機、その弾丸の嵐に見舞われて倒れていく。

ACはそれを好機としたか一気にそこを突きぬけていこうとする。
跳躍し、移動距離を稼いだそれの動きを、MTパイロットは読んでいた。

宙へと浮かび上がった機体が落下していき、その衝撃を和らげるために身を折っていく。

そこへ、すかさずOWLが踏みこんできた。
ライフルを構え、正確にコックピットへと狙いを定めたパイロットは、
トリガーを引く間もなくこの世を去った。

OWLは身を真っ二つに超高熱を持つ光に切り裂かれ、爆散した。
赤の火球が破片を吹き飛ばすと、その後にはもう一機の灰色のACが姿を現す。

その刹那、傍に立つOWLが慌てて銃を突きつけるも、遅い。
銃を振るったその時にはOWLの頭部を撃ち抜く。カメラアイの破砕音が、大きく鳴った。

残る四機のOWLはこの機体に対処する為に、動きを作っていく。
そして、瞬く間にもう一機撃破されてしまう。
咄嗟に隊形を組み直し、MTパイロット達は身を強張らせた。

……何かが違う。

彼らは、それを肌で感じ取っていた。
この機体は先程の機体と全く同じであるが、纏う雰囲気は全然別の物である、と。

三機のOWLが、その機体を取り囲む。
水が流れていくかのような緩やかな動きで、隙を見せず彼らはACを取り囲む。
対し、それは前へと突っ切っていき、大きな損害を被ったACは後退していく。

98:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:05:47 発信元:118.0.92.78
その動きを見たMTパイロットはそれを追うが、もう一機のACがそれを許さなかった。

追撃の動きを作った、その直後。ACは銃弾を一発放った。
空を裂いて進む弾丸は、OWLのブースタへと飲みこまれていくかのように突き立っていった。

ブースタは大爆発を起こし、背部装甲を飛び散らせていく機体は、
浮かび上がらせていた身を地に落として硬質な金属音を響かせた。

アスファルトに火花が散っていき、数mほどの距離をOWLは滑っていく。

深手を負ったACはビルの陰へ隠れ、銃口から白煙を燻らせる銃を斜めに
構えたACは、残る二機のOWLと対峙する。

戦慄が彼らへ走っていく。

光学ロックが使えない状態から、ブースタを正確に狙い撃った
ACパイロットの技量に、彼らは我が目を疑った。

一人のMTパイロットが、もう一人へと告げる。

『敵増援を撃破する。機体間の距離を等距離に保て、敵機を撹乱する。相手も無傷では無い』

99:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:06:44 発信元:118.0.92.78

******

一機撃破。

ホライゾンを追撃しようとしたMTを撃ち抜き、残弾を確認。
逆関節型MTに大量の弾を使ってしまったが、まだまだ余裕はあるようだ。
砂嵐しか映らないレーダーが少しずつ回復し、嵐に紛れて一瞬だけ敵のマーカーが現れる。

目の前に見える敵と、背後に立つ敵。この二つが残存敵だ。
こいつらさえ倒せば俺達は晴れてレイヴンとして登録され、"自由"を得る。

自由になれる。多くの一般市民と違い、
俺達は企業の言いなりになる必要はなくなるのだ。
その為にも、俺はこのMT部隊を排除する必要がある。

操縦桿を握る手に微かに力が籠り、親指で照準軸を操作するが、
オレンジ色の四角形の枠が敵機を捉えるもロックをしてはくれない。

先程放った弾は相手の動きが読めていたから当てられたが、
二機との機動戦の最中にはそんなまぐれは通用しない。
さて、どうしたものか……。

目前のOWLと睨み合い、思考していくと、脳裏に師匠の顔が過ぎった。

(;'A`) (ハインさん、アンタならどうする……?)

不利は承知でも距離を離しての銃撃戦を挑むか、
相手の軌道を読んで距離を詰めてブレードで切りかかるか。
効率が良いのは後者だろう。

100:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:08:25 発信元:118.0.92.78
だが、もし俺が一機に接近した時、もう一機がホライゾンのほうへと向かったら?
後もう一撃でも受ければ、アイツの機体は爆発しかねないような状態だった。

恐らく、ブースタを点火させるのにも危険が伴うだろう。

数多くの戦法が次々に頭の奥から浮かんでくるが、
それを実行してホライゾンを守り切り、こいつらを撃破できる自信が無い。

自分の心臓の鼓動がやけに大きく聞こえ、じわりと脂汗が滲んでくる。
トリガーに掛けた人差し指が小刻みに震えだし……

(;゚A`) 「――――ッ!」

目前のOWLが動きを作りだした。

前方へと一気に高速に乗りだしたOWLは、ACの脇を抜けていく。
反射的に振り返ろうとすると、コックピットシートから震えが来る。
コックピットに脳を揺さぶる硬質な金属音が轟いていく。

(;'A`) 「……被弾したか」

気付けば、正面にはもう一機のOWLがこちらに照準していた。

もう一撃が放たれていき、弾丸は足元を通り過ぎていく。
瞬時にフットペダルを思いきり踏みつけ、機体を跳躍させていた俺はOWLの姿を捉える。

……こいつら、すれ違いざまに撃ってきたのか。

照準軸を操作してOWLに銃を向けるが、その頃には既にOWLは移動していた。
急加速し、上空に昇って来たその機体は俺の前後に取りついてくる。

101:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:09:21 発信元:118.0.92.78
それよりも速く、弾丸は飛んできた。

上体の重量を上手く利用して身を振って避けるが、
これで照準がブレてしまい、発砲の機会を失ってしまう。

機体は落下を始めていき、OWLは追撃してくる。

そうか。お前らがそのつもりだって言うんなら話は早い。
このまま俺は垂直に地面へと落下していき、真上から迫ってくるOWLに照準。
しかしそいつは機体を背中から落として宙を切り、俺の照準から逃れていった。

……そうだろう、そのつもりなんだろう。

俺には、こいつらの考えが手に取るように分かった。
先程までとは打って変わって、頭の中に一本のレールが通ったかのようだ。

何をするべきか。

先手は既に打ってある、後は結果を出すのみだ。
ブースタをほんの一瞬だけ吹かし、操縦桿を後方に倒していく。
すると機体は後方へと重量を預けていき、ブースタの推力と相まって浮かび上がっていった。

次の一瞬には、足元をOWLが通過していく。

……狙い通りだ。

すぐさま操縦桿を前へ倒していくと、機体は前のめりになり、
ブースタをもう一度噴かせるとそいつの上空へと移動。
ブースタが切られ、ただ落下していくだけとなったACは一気にOWLへと高度を等しくしていく。

112:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:36:57 発信元:118.0.92.78 [よしそろそろ]

ACとOWLでは、機体の重量が違う。

機動力ではこちらが劣るが、落下速度ではこちらの方が上だ。
OWLのパイロットが俺の動きに気付いたのか、振り返ろうとする。

だが、もう遅い。

ACの左腕に装備されたブレードが唸る。
橙色の光が剣と化していき、OWLは真一文字に切り裂かれた。

破片をばら撒いてそれは落下していったが、まだ破壊には至らない。
しかし、ブースタは破壊されたのだろう。姿勢を制御する術を失ったOWLは
鈍い動きで身を振り、何とか着地していく。

遅い。

照準が使い物にならなかろうが、これほど鈍い動きをしていれば弾を当てことは難しくはなかった。
ライフルが火を噴き、弾雨がOWLの頭部に降り注いで破砕されていった。
穿たれ砕かれ、機体が火花を散らし炎に飲まれていく。

バラバラになった機体の上に俺のACが着地し、破片を踏み散らす。
様々な金属の音が入り混じり、後に重い音が響いた。

目前には、着地した最後の一機であるOWLが、
ビルを背景として立ちはだかっている。

114:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:39:18 発信元:118.0.92.78 [すまん、猿食らっていた]

その機体はブースタをこちらの着地の隙を狙ったのか、急接近してこちらへ踏みこんでくる。

即座にライフルを向けてトリガーを引き倒すと、OWLのカメラアイを打ち砕き、
HMDの画面が真っ白に焼きついていくと、一拍の間が空くと何か違和感を覚える光景が映し出された。

(;'A`) 「……ちっ」

頭部のカメラアイを片方やられたことに舌打ちを零し、
同じくカメラアイを失ったOWLを探した。

HMDを見れば、既にECMの影響は弱まっているようで、レーダーが回復していた。

それには、敵のマーカーが青く現われていた。

……上ッ!
即座に判断を下し、瞬く間に頭上へと銃を向けるが、
トリガーを引き絞る間もなくOWLは背中から落ちてきた。

大の字に転がったそれはもはやMTなどではなく、ガラクタであった。
視線を上げれば、ビルの陰から飛び出してきたのであろうホライゾンの機体が目に映った。

左肩に装備されているミサイル射出機からは白煙が立ち上っている。

116:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:44:20 発信元:118.0.92.78 [すまん、猿食らっていた]

『敵戦力の殲滅を確認』

スピーカーから教官の声が響く。太く、静かな力を感じる声。
爆発音と被弾の音以外の音が、酷く新鮮に聞こえた。

試験開始からどれほどの時間が経ったのかも分からない。
一体どれほどの敵を撃破したのかも覚えていない。

初めての戦場。

生と死が傍にある場所で戦い、俺達は生きることが出来た。

そして―――――

『レイヴンズVIPようこそ、新たなるレイヴン』

今この瞬間から、俺達はレイヴンとなった。

117:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/03/13(土) 00:45:04 発信元:118.0.92.78 [すまん、猿食らっていた]


―――――\"レイヴン"―――――

最強の人型機動兵器、アーマードコアを操り、
莫大な報酬と引き換えに依頼をこなす傭兵。
支配と言う名の権力が横行する世界で唯一、
何者にも属さない例外的な存在である
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  1. 2010/03/22(月) 23:17:53|
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