ひとくちlw´‐ _‐ノvくりぃむ

ブーン系作品まとめブログ

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(´・ω・`)帰れないようです

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:29:26.37 ID:02O/i6raQ
(´・ω・`)帰れないようです

1番線に電車が参ります、黄色の線の…

いつものアナウンスが耳に入って来たので、立ち上がり待ち合い室を後にする。

やはりこの時期でも夜は肌寒い。
世間ではクールビズだなんだと言うが、残業だらけの万年係長の自分は帰るのも遅い、だから昼間暑くても終電の時間帯の寒さを考えるとスーツ位でちょうどよい。



4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:30:17.69 ID:02O/i6raQ
そんな事を考えていると電車が停車し扉が開いた。

僕は開いた扉から電車に乗り込み、車内を見渡す。
乗客はほとんどおらず。

寝ている人が目立つ。

袖をめくり、時間を見る、デジタルの時計が01時20分を表示していた。

それだけ確認すると僕も少し眠ろうと瞼を閉じ、浅く息をして、この電車が終電ですと言うアナウンスを聞きながら眠りについた。



5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:31:18.06 ID:02O/i6raQ
――――僕はひたすら歩いていた。

少し離れたとこに二つのトンネルに延びる線路を僕は歩いていた。
線路は使われてないのだろうか
線路は錆び付き、枕木は割れ、草は自分の膝を越えている。

僕は何かに怯え、後ろを振り向いている、さらに怯え、走り出した。

トンネルの目の前にきた。

二つのトンネルには僕を飲み込むかのような暗闇が覗き、引き込まれるような闇が続いている。



6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:32:09.23 ID:02O/i6raQ
僕は躊躇うそぶりを見せ、もう一度振り返り、左のトンネルに足を踏み入れた。

―――――僕はハッと目を開けた。
僕は相変わらず車内で揺られていた。


腕時計を確認する、なんの文字も表示されてない。

故障かと思い、胸ポケットの携帯を確認する。

02時10分



7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:33:12.57 ID:02O/i6raQ
しまった!寝過ごした。
いつもは2時に着くから今はすぐ近くだと確認し、
電車が駅に停車するのを待つ。
すでに先程の夢の内容など忘れていた。
5分程経ち、速度が落ち、やがて停車した。

駅名をみると〔きさらぎ〕
聞いた事ない名前だ



8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:34:12.85 ID:02O/i6raQ
僕は電車から降りて、妻に連絡しようと携帯を手にとり、携帯を開け、明るいディスプレイをみて、ボタンを操作し、着信履歴から電話をかけ、携帯を耳に当てる。

発信音が一度もなることなく、電話は切れてしまった。

僕はあまり機械に詳しい方ではないのでどうゆう原因なのかはよくわからない。
もう一度先程と同じ操作をして電話をかける

やはり繋がらない。
故障だろうか
僕は携帯をしまい、改札を抜け、家の方向に向け線路沿いの道を歩いた。



9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:34:50.10 ID:02O/i6raQ
しばらく歩くとここには何もないことに気がついた。
コンビニも民家もないのだ。
何故か街灯だけが申し訳程度に等間隔で並んでいる。
僕は気味が悪くなりもう一度携帯を操作し妻に電話をかけようとディスプレイを見ると圏外だった。

僕は諦め、また直ぐに歩きだし。


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:35:39.82 ID:02O/i6raQ
僕はしばらく歩いた所の踏み切りから線路に足を踏み入れ、線路を歩く事にした。

この気味の悪さにも慣れ、僕は初めて来た場所で童心に帰ったかのような高揚感を感じ、僕は昔のように鼻歌交じりに足取り軽く探険するように線路を歩く。
しかし10分程歩いたにも関わず、人どころか民家も無く、高揚していた気分はどこに行ったのか段々気味の悪さが舞い戻って来た。



11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:36:21.82 ID:02O/i6raQ
ただでさえ歩きにくい線路は日頃の運動不足もあり僕の体力を奪っていった。

気付けばシャツはじんわりと濡れており。

僕は早く家に帰りたくて、さらに足を早めた。

すぐ近くに踏み切りが見えた。
僕は道に出て歩く事に決め、踏み切りから道に出て直ぐを左に曲がり、それなりに舗装された道を我が家の方に向け歩いていく。



12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:37:43.15 ID:02O/i6raQ
その時視界の端を何かが動いたような気がして、僕は慌てて横を向いた。

そこには先程駅から見たのと同じような街灯がぽつんと寂しげに電気を道に燈していた

僕は安堵し再び前を向く。

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:40:50.23 ID:02O/i6raQ
そこにはいつのまにか一人の人影が立っていた、僕は道を聞こうと嬉々として人影に駆け寄ろうとした。

何かその人影はおかしいのだ。
よくわからないが何かおかしい
僕は躊躇いどうするべきか立ち止まり考えた。




15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:41:45.71 ID:02O/i6raQ
すると人影はこちらに足を延ばして来た。

僕は人影を凝視していた、人影が五歩程歩いて、僕との距離が少し縮まった。

僕はぎょっとし直ぐさま反転し来た道を全速力で引き返した。

僕は走りながら後ろを振り距離を確認する。

距離は20m程。
僕はさらに速度をあげた。

先程の踏み切りを見つけ、僕は迷わず踏み切りから線路に進入し、躓きながらも無茶苦茶なフォームで走った。




16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:42:10.35 ID:02O/i6raQ
300m程走り、息も絶え絶えになりながら後を振り向くさっきより近くなっている。

僕は先程見た顔を思い出し恐怖を感じ、限界近くまで来ている足をさらに早めた。

しばらく走ると目の前にトンネルが二つ見えた。

僕はトンネルの手前で後を振り向く。
奴はいない



17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:42:39.92 ID:02O/i6raQ
少し速度を落とし、僕はトンネルの前に来たとき既視感に襲われた

ここはいつか…来た気がする…

そんな事を考えていると後で小石が転がった音が聞こえた。
僕は驚き後を振り向くと僕のすぐ近くに奴がいた。

顔に真っ黒の穴をぽっかり開けた奴が。
手を伸ばせば届く程の距離にいた。




18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:43:17.70 ID:02O/i6raQ
僕は心底情けない声を出し手を出鱈目に振り乱しながら右のトンネルに入った。

トンネルの中は暗く自分の指先すら見えない。
それでも僕は情けなく走った。

涙を流し、情けない声を上げながら振り向かず走った。
振り向けば奴がいる気がした。
すぐ耳元で奴が呟いているような気がする。
何度もこけそうになりながらも走った。


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:44:10.41 ID:02O/i6raQ
そして僕は走りながら携帯を取り出し、地面を照らしながら恐怖から逃れるように走った。

心臓が張り裂けそうになりながらも走った。

やっと出口が見え、光りが見えた、僕は少し安堵しながらも速度を緩めず走り続けた。

トンネルを抜けて後を振り返ると六人程の顔に穴の開いた奴らがいた。




20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:45:07.00 ID:02O/i6raQ
奴らはトンネルの出口で止まっていた。
トンネルからは出れないのか?
僕は後を振り向きながらも速度を緩めず走った。
奴らがいつ出てくるかわからなかったからだ。

僕の視界から奴らが消えるまで何度も振り向いきながら走る事を繰り返した。

やがて奴らは視界から消え、僕はその場に座りこんだ

助かった…
ひたすら嬉しくて涙すら溢れ、年甲斐もなくガッツポーズまでしてしまった。




21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:45:29.13 ID:02O/i6raQ
ひとしきり喜んだ後恥ずかしくなり、また歩き出した。

歩きながらも何度も振り返った、しばらく歩き交番が見えたので交番で現在地をしるために場所を聞く事にした。

交番で事情を説明した。

電車で寝過ごした事。
ここまで歩いた事。

奴の事は言えなかった。



22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:45:59.04 ID:02O/i6raQ
ニヤニヤした警察官は今の場所を教えてくれた。

今の場所は家から近く車で10分程の距離だった。

笑顔に腹が立ち、僕は礼をいい、交番を出ようとした。

警察官はにやけ面で引き止めたが僕は家が近いからと丁重に断り、もう一度礼をいい交番を後にした。




23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:46:48.71 ID:02O/i6raQ
そして僕は妻に電話をして事情を説明し、迎えを頼んだ。
僕は妻を待ちながら、奴の事を考えていた。

奴はなんなのか?もう諦めたのか?
考えながらも歩いて来た方を凝視する。

いつ現れるかわからない恐怖と戦いながら、妻を待った。

やがて凝視した方に光りがさしたので振り返ると妻が車で迎えに来てくれた。

妻に謝り、車に乗り込んだ。



24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:48:12.77 ID:02O/i6raQ
助かった
僕は安心して運転席の妻を見る。

とてもニコニコしている。
文句を言われずにすみそうだった。

もう一度感謝を伝え、車が動き出したので前を向いた。

妻に先程起こった出来事を話していた。

寝過ごした駅の事、穴のある奴の事。

包み隠す事なく話した。



25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/20(月) 20:48:34.81 ID:02O/i6raQ
話終えた後僕は怖かったよと付け加え妻に顔向けた。

妻は穴の開いた顔でこちらを見ていた。

終わり


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  1. 2011/06/20(月) 20:52:38|
  2. 総合作品まとめ
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( ^ω^)は黄金騎士のようです

25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/13(月) 02:19:53.42 ID:tjP3QiR/0
( ^ω^)+

  内藤ホライゾンこと、ブーンは黄金騎士である。
 産まれた時から彼の身体は純金で出来ていた。
 少年期から青年になり、ブーンは自身のことを"黄金騎士"と名乗るようになった。
 なんのことはない。たた、豪そうだからである。

( ^ω^)+ (生まれ持ったこの"カラダ"。何か世のため人のために使うことはできまいか…)

(-@∀@) あぁ困った…困った。

( ^ω^)+ (さっそく困った人ハケーン!)


ササッ( ^ω^)+ どうしたんですかお? この黄金騎士が手助けできることはあるかお?

(;-@∀@)そ うお! 君は金ぴかだね! だけどすごく頼りになりそうだ。

( ^ω^)+ ブーンに出来ることならなんでも言ってほしいお!

(-@∀@) 畑を荒らすイノシシに困っていてね。
       ハンターに頼むべきなんだが、ここのところ不作続きでお金がないんだ。

( ^ω^)+ イノシシ退治かお! 任せとけお!

27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/13(月) 02:21:54.03 ID:tjP3QiR/0
( ^ω^)+ おっおー! やっつけてきたお!

  普通の人間ならばイノシシ退治は難儀なものだ。
 彼らは獣である。皮膚は硬く、角は鋭い。
  
  しかし、ブーンは黄金騎士である。
 その身体は獣より硬く、あらゆる攻撃を跳ね返す。
 その身体は獣より重く、ブーンの拳はすべてを貫く。

  山の主とあだ名される大イノシシも、黄金騎士にかかればいとも容易く倒されたのであった。

(-@∀@) すごいねぇ。これ少ないけどお駄賃だよ。

( ^ω^)+ いいのかお?

(-@∀@) もちろん。君は村の恩人だよ。みんな感謝してる。

( ^ω^)+ (こんな身体に生まれてから、今までいいことなんかひとつもなかったお…)

( ^ω^)+ (学校ではみんなにいじめられて、道を歩けば指をさされる)

( ^ω^)+ (こんな僕にも出来ることがあったのかお…)

29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/13(月) 02:23:54.84 ID:tjP3QiR/0
( ^ω^)+ ただいまだお

J( #'ー`)し アンタどこ歩いてたんだい! アンタみたいな金ぴかが外に出たらまた噂されるじゃないかい!

(;^ω^)+ だ、だけどカーチャン。ぼくも遂に出来ることを見つけたんだお。

J( 'ー`)し はん。何言ってるんだいこの子は。あーあ、どうして普通に生まれてきてくれなかったんだろうねぇ。

( ;ω;)+ お…。

( ;ω;)+ おおーん!

J( 'ー`)し おや、泣くのかい。でもそれは普通の塩水だねぇ。どうせだったら金粉でも流してくれたら家計が助かるのにねぇ。

+(   )三 おおおーん!

J( 'ー`)し 出ていくならいいさ。ただ、二度と戻って来るんじゃないよ。

33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/13(月) 02:25:55.37 ID:tjP3QiR/0
( ;ω;)+ (今までありがとうだお…)

  イノシシ退治の折に貰った駄賃を玄関へそっと置く。
 足りないが、これまでの迷惑料代わりだ。

  そうして、ブーンはそよぐ風に吹かれながら、かつての家と別れた。
 一回、二回、振り返る。もう戻れないのだなと悟っただけだった。

( つω)+ (でもいいんだお…)

( ^ω^)+ (この身体だから出来ることだってきっとあるに違いないお)

( ^ω^)+ (何もしなかったらただの異物。つまはじきにされるだけ)

( ^ω^)+ (だったら、ぼくはぼくにしか出来ないことをやって、認められるように頑張るだけだお)

36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/13(月) 02:27:57.17 ID:tjP3QiR/0
  なんでも屋のプラカードを首からぶら下げた金ぴか男が、街の噴水広場で話題になり始めていた。
 はじめは大道芸人のパフォーマンスかと訝しげに見た住民達だったが、物珍しさにブーンへ依頼をする者もいた。

  ブーンは俄然張り切った。
 「他人の役に立てば、他人に好かれる」
 当然の理屈だと考えた。

  彼は人助けで自分の居場所を作りだそうと考えた。

  しかし、上手くはいかなかった。

  結局彼は、金ぴかの変人としてでしか、いられなかったのであった。


( ´ω`)+ はぁ…

( ´ω`)+ 最初は上手くいくと思ったのに、全然駄目だお…

( ´ω`)+ 世の中は金ぴかじゃない人で回っているんだお。
        普通の人には簡単でも、金ぴかには難しいことがあるんだおね…。

( ´ω`)+ 畑の手伝いをすれば、自重で土に沈む。

( ´ω`)+ 人探しをすれば職質ばかりくらって一向に進展しない。

( ´ω`)+ そもそもぼくは普通の家にはあがれないんだお。あまりにも重くて床を踏みぬいてしまうから。
        ぼくの実家みたいに補強してくれないと。
        今日もそれで怒られたお…。

( ´ω`)+ やっぱり、ぼくは役立たずなのかお…?

40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/13(月) 02:29:57.84 ID:tjP3QiR/0
( ´ω`)+ はぁ…

(#゚;;-゚) あのぉ…

( ´ω`)+ はあーあ…

(#゚;;-゚) あの、その、いいですか?

( ´ω`)+ なんだお?

(#゚;;-゚) なんでも屋さん。なんですよね?

( ´ω`)+ そうだお。"役立たず"が冠につくなんでも屋だお。

(#゚;;-゚) ひとつ、お願いを聞いてもらってもいいですか?

( ´ω`)+ どうぞだお

(#゚;;-゚) 実は、あなたの身体を貸してもらいたいのです。

43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/13(月) 02:32:13.77 ID:tjP3QiR/0
( ´ω`)+ 貸す? 科学の実験でもするのかお?

(#゚;;-゚) いや、違うんです。そのままの意味で、貴方の身体を貸してほしいんです。

(#゚;;-゚) 少しだけ、削らせてください。

( ´ω`)+ …

( ´ω`)+ (そういうことかお)

( ´ω`)+ (この娘。10歳くらいなのに、ひどく痩せているお。着ているものもボロだお)

( ´ω`)+ (きっとお金がなくて困っているんだおね…)

( ´ω`)+ わかったお

(#;゚;;-゚)そ いいんですか?

( ´ω`)+ 構わないお

(#゚;;-゚) では、失礼します

  少女は服の裾からやすりを取り出すと、ブーンの身体をがりがりと削り始めた。
 卑しい気持ちがあるのか、少女はブーンと眼を合わせようともせず、無心にやすりを上下に動かす。
 ブーンはその様子をただ茫然と見つめていた。

  やがて小瓶ひとつ分の金粉が溜まると、少女は丁寧にお辞儀をしてから、足早に去っていった。

48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/13(月) 02:34:36.08 ID:tjP3QiR/0
  霧の深い夜だった。
 ブーンの身体にも夜露で雫の斑点模様が浮かんでいた。

  その日、ブーンはいつもの噴水広場で寝泊まりはせず、街の裏路地へ出向いていた。
 スラムと呼ばれる場所である。

  そこでブーンは自分にできることを知った。
 路地には家なき人達がゴミ同然の古着にくるまって寝ている姿が見られた。
 皆、一様に肌が黒く、不衛生な感じが見受けられた。

( ´ω`)+ 起きてくれお

  手近な場所にいる、適当な男を見繕うと、ブーンは男を揺り起こした。
 男は睡眠を妨げられたせいか、不機嫌な眼でブーンをにらんだ。

( ´ω`)+ 火は持ってるかお?

('A`) 火? マッチならあるぜ。

  そう言って、男はマッチ箱を取り出した。

( ´ω`)+ くれお

('A`) ただでやれるほど、俺はお人よしじゃねぇっての

( ´ω`)+ お金ならあるお

('A`) いくら出すんだ?

( ´ω`)+ ぼくの身体をやるお

50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/13(月) 02:36:36.77 ID:tjP3QiR/0
(;'A`) おい!

三( ´ω`)+ 焼け跡からマッチ代は支払うお!


  ブーンは男からマッチ箱をひったくると、すぐ近くの民家に押し入った。
 自前の怪力でそこの住民を叩き起こし、家の外に放り出す。
  
  家の中に自分しかいないことを確認すると、ブーンはマッチを擦り、カーテンへ火を点けた。

( ´ω`)+ これで全部終わりだお

( ´ω`)+ 熱いおね。金の身体とはいえ、ふつうに熱は感じるんだお。

( ´ω`)+ …中々溶けないお

( ´ω`)+ 生きづらいくせに、死にづらい。難儀な身体に生まれたものだおね。

( ´ω`)+ 火の中心にいくお。

( ´ω`)+ お、いい塩梅

( ´,';,';,',  それじゃあみなさん、さようならだお

  深夜に起きた火事だったが、迅速な通報、及び、霧も手伝って、火が隣家に移ることは避けられた。
 焼け跡からは金塊が見つかり、スラムの住民達の間で血なまぐさい争奪戦が起こったことは言うまでもない。

  火事での死傷者は幸い出なかったが、その後の金塊の出現により、警察消防住民に多数のけが人が出た。
 力の強い乱暴者が多くの金をかすめ取り、弱い老人や子供はその中で虐げられた。
 結果的にブーンは多くの人に災いをもたらしただけであった。

55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/13(月) 02:39:30.44 ID:tjP3QiR/0
  ブーンが溶けて変化した金塊は貧しい者を救うことにはならなかった。
 金を得た住民の多くはそれを賭博で浪費し、皆で分かち合うという発想を持ち得なかった。

  彼らにとって、金塊とは天から降ってきた贈り物に過ぎないのである、
 そこには何の汗もないし、努力もない。
 不労所得は消費されるためだけに存在する。



(#゚;;-゚) …

('A`)よぉでぃ。親父さんの商売、また軌道に乗り始めたんだって?

(#゚;;-゚) うん。親切な人にお金を貸してもらって、何とかね。

('A`) ひでぇ火事だったよなぁ。あれ、通報したの俺なんだぜ。

(#゚;;-゚) 金ぴかの人は死んじゃったの?

('A`) たりめぇだろ。はぁーあ、マッチ代の金。取れなかったなぁ。俺って弱いから。

(#゚;;-゚) これあげる。

('A`) あん?

(#゚;;-゚) あの人に貸してもらった金。返せなくなっちゃったから。

『( ^ω^)は黄金騎士のようです』

(雅´ωメ)「おしまいっ」ラセ#>д<)ツ


  1. 2011/06/13(月) 06:27:06|
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(`・ω・´)雨のようです

525:(`・ω・´)雨のようです :2011/06/10(金) 21:37:03.44 ID:MKhwuTcFO [sage]
(`・ω・´)「あー雨かー」

雨なんて嫌いだ、雨ってだけでやる気が出ない、雨ってだけでだるくなる、煩わしいことこの上なしだ


(`・ω・´)「雨降って嫌だけど迎えに行かなきゃな…」




___________

526:(`・ω・´)雨のようです :2011/06/10(金) 21:37:59.72 ID:MKhwuTcFO [sage]
(`・ω・´)「おーい、お迎えだぞー」


ヾ(    )ノシ


(`・ω・´)「おーい、ブーン?」


ヽ(    )ノシ


こっちに気付いてないのか窓際で一心不乱に両手を上げ、振り下ろす、両手上げ、振り下ろすを繰り返している。何をしているのだろうか


(`・ω・´)「……」


ブーンに近寄り顔を覗く


ヾ(*^ω^)ノシ


ずっと嬉しそうに窓の外を見ながら両手を振っている。
外に誰も居ないのに……

528:(`・ω・´)雨のようです :2011/06/10(金) 21:40:53.87 ID:MKhwuTcFO [sage]
ヾ(* ^ω^)ノシ~♪


嬉しそうにしてるところ声をかけるのは可哀相だが、このままだったらずっとこうしていそうだ


(`・ω・´)「おい、帰るぞ」

ブーンの肩に手を置く

(* ^ω^)「おっトーチャン! いつのまに」

いつのまにって…俺はちょっと前から居たんだけどな


(`・ω・´)「なにしてたんだ? ずっと窓の外見て両手振ってたみたいだけど」


( ^ω^)「しきしゃだお」


(`・ω・´)「しきしゃ?」

しきしゃ……しきしゃ………。指揮者?

( ^ω^)「だおだお、あっ!」

クルッ
ヽ(    )ノシ「おんがくがかわったおー!!」

531:(`・ω・´)雨のようです :2011/06/10(金) 21:42:59.84 ID:MKhwuTcFO [sage]
(`・ω・´)「音楽が変わった?」

さっきから音楽なんて聞こえない、聞こえてくるのは人の話し声に雨の音……。


そうか

(`・ω・´)「雨の音か」


ざあざあ、さぁーさぁー
風で変化する降る音

とんとんとん、たんたんたん
建物をたたく音

ぴちょんぴちょん、ぴしゃんぴしゃん
はねる音

いくつもの音が重なり、混ざり合い音楽をつくるのか

(`・ω・´)(雨が音楽を奏でてるなんて思いもしなかった、雨なんて昔っから嫌いだったから……)


いや、
__________
________
______

534:(`・ω・´)雨のようです :2011/06/10(金) 21:44:20.51 ID:MKhwuTcFO [sage]
(´・ω・`)~♪

傘をクルクル回しながら、傘に当たる雨の音聴きながら帰ったじゃないか、長靴履いて水溜まりを見付ける度にジャンプして遊んでいたじゃないか、俺も好きだったじゃないか、雨。好きだったのに、いつのまにか嫌いになってた



539:(`・ω・´)雨のようです :2011/06/10(金) 21:48:26.82 ID:MKhwuTcFO [sage]
ブーンの頭に手をやる

(`・ω・´)「よーし帰るぞー」


( ^ω^)「おー」

こっちを見上げて立ち止まる、何か顔にでも付いてるのか?

(`・ω・´)「どうした?」


( ^ω^)「トーチャンなんかうれしそうだおー?」


嬉しそう?
(`・ω・´)つ「あぁ、嬉しいさなんだって雨だからな」


(* ^ω^)つ「おっ!!」


手を繋ぎ、傘をさし、雨の中を歩く


雨の音楽を聴きながら


  1. 2011/06/11(土) 20:36:45|
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ブーンの知らない家族がいたようです

481:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 20:27:36.99 ID:arCoOLcr0 [sage]
ザアアアァァァ・・・

(;^ω^)「あーもう、びしょ濡れだお。全然梅雨明けてないお。」バシャバシャ・・・

(;^ω^)「もうパンツの中までびしょびしょのグチョグチョだお。あられもないお。」

( ^ω^)「ん・・・?」


ザアアアァァァァ・・・

(::::::)「・・・」



( ^ω^)「何だお?あの人。傘もささずに突っ立って。」

(::::::)「・・・」

( ^ω^)「あの、そこ濡れるお?あっちに木があるから、そこで雨宿りするといいお。」

(::::::)「・・・なんで」

( ^ω^)「お?」

(::::::)「・・・なんで?」

(;^ω^)「ごめんお、雨のせいでよく聴き取れないお。もっと大きな声でお願いだお。」

(::::::)「・・・」

483:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 20:28:30.28 ID:arCoOLcr0 [sage]
(::::::)「・・・」

(::::::)「・・・」バシャ、バシャ、バシャ、バシャ…

(;^ω^)「あ、ありゃ。行っちゃったお。」

(::::::)「・・・」チャリンッ・・・

( ^ω^)「あ!何か落としたお。おーい!」

(::::::)「・・・」


(::::::)「・・・」バシャバシャバシャバシャッ・・・



ザアアアァァァ・・・

( ^ω^)「走ってったお・・・変な人だお。」

( ^ω^)「しかも何か落としてったし・・・これ、鍵かお?」

( ^ω^)「あちゃ。あの人、きっと今日は家に入れないお。南無三だお。」

ザアアァァァ・・・

(;^ω^)「おぉ、寒。ブーンも早く帰るお。」

( ^ω^)「・・・しかしこの鍵、どっかで見たことあるような」

484:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 20:29:29.01 ID:arCoOLcr0 [sage]
ガチャ・・・バタン・・・

( ^ω^)「ふー、いい湯だったお。ぽかぽかだお。」

( ^ω^)「さて、気持ちよくなったついでに、宿題も済ませるお。」

( ^ω^)「・・・と、その前にちょっとだけネトゲやるお。」



ポチ・・・ウィーーーン・・・

チャリンッ

( ^ω^)「あ、あの人の鍵だお。明日、交番に届けるお。」ヒョイッ

( ^ω^)「・・・まだ新しいお。作ったばっかりかお?」

( ^ω^)「なんか削り跡が雑だお・・・もしかして手作りかお?」

( ^ω^)「・・・」サスサス・・・スリスリ・・・

( ^ω^)「・・・」






( ^ω^)「いや、まさか」

485:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 20:30:06.44 ID:arCoOLcr0 [sage]
ザアアァァァ・・・

( ^ω^)「・・・」



ガサゴソ・・・チャリンッ・・・

( ^ω^)「・・・」



カチャカチャ・・・チャリ・・・

( ^ω^)「・・・」

( ^ω^)「・・・」

( ^ω^)「・・・」






( ^ω^)「え、なんで」

487:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 20:30:38.01 ID:arCoOLcr0 [sage]
ピンポーン

(;^ω^)「ひぃっ!」ビクンッ

ポトッ…チャリンッ・・・

(;^ω^)「・・・え?な・・・?」

ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン

(;^ω^)「あ、そ、そうか。母ちゃん、まだ帰ってないんだお・・・。」

(;^ω^)「は、はーい!今、出ますおー。」トタトタ・・・



ドンドンドンッ!
ドンドンドンドンドンドンドンドンッ!

(;^ω^)「・・・!?」



ドンンドン・・・バキッ!バリバリバリッ!
ガチャン!ガチャンッ…!ベキベキベキッ…!


( ^ω^)「・・・」

(::::::)「…ただいま。」




















488:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 20:31:30.91 ID:arCoOLcr0 [sage]
ブーンの知らない家族がいたようです                                      終わり


  1. 2011/06/11(土) 20:33:37|
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( ^ω^)幽霊船にて

409:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 15:08:17.20 ID:QMbqfyvK0
枯れ葉のような船で、幽霊船に出会った。

枯れ葉のような船というのは、矮小な僕のことであることはみなさんが読み取ってくれると思う。
幽霊船について説明をさせて頂く。この幽霊船は結構な大きさであったが、今やもう、人は見えない。
散乱している様々なものの数からかつて大勢の人が存在したのだなと容易に読み取れた。

( ^ω^)「この船は、海賊船か?」

いや、違う。
海賊船ならば略奪行為や侵略行為の際に反撃を受けたり、迎撃されるため船体に多くの傷が残るはずだ。

それが、ほとんどない。
残っているのは浅い傷であったり、船の存在を疎ましく思うような落書きだけであった。

僕は船を寄せていき、幽霊船に乗り込むことにした。
黒いフードを被りなおし、火を灯したカンテラを片手に持つ。そして、息を吸う。
深呼吸を一つしても、どうにもうまく酸素が身体に供給されない。
それもそうか。薄暗い霧が、この船を取り囲んでいる。そう、ここは出口のない海域なのだ。
この辺りの流れは、ある一定の地点からある一定の地点までを運ぶベルトコンベアのようになっている。

外界から隔絶された、永遠に閉塞している海の端……。
濃霧に阻まれて、外の景色を見ることは叶わない……。

410:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 15:09:58.48 ID:QMbqfyvK0
腐り落ちた部分がたくさんあったが、まだ僕の体重を支えられる程度の抗力が残っている部分もあった。

木が軋む音が、亡者の声に聞こえる。
怨嗟と嫉妬と羨望と、擁護と卑下と緊張の声……。どれもこれも、不毛な存在だ。

朽ちた木の板がずらりと敷き詰められた甲板や、船員たちが寝起きする船室に銃弾の跡や刀剣の傷が刻まれてはいる。
これは、内部での騒動があったものだと予想できた。
船が小さなころには原因すら認識しなかったであろう不和が起こり、争いが生じたのだ。

( ^ω^)「欲望か」

僕は続いて船を見回る。ぎい、ぎい、ぎい。足下から、濃縮された欲望が聞こえてくる。

***

あらかた見終わっただろうか。

この幽霊船の歴史は結構長いのだろうが、残る記録から判断すると大した事件は起きていないようだった。
人が増えるにつれて諍いが増え、諍いが勢いを呼び船の旺盛に繋がる。それの繰り返し。
しかしやがて古参が抜け、世代が入れ替わり、不満の声が上がり、当初の空気は雲散霧散してしまい、全てが消えてなくなる。

よくあることだ。

中空に浮かぶ霧が、骸骨の形を成した気がした。

411:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 15:10:50.22 ID:QMbqfyvK0
***

('A`)「おや」

どうやら、無人ではなかったらしい。
黒色のフードを被り片手にカンテラを持って彷徨い歩いていた彼に、僕は問いかけた。

( ^ω^)「この船の船員さんですか?」

('A`)「一応そうなってますが、どうでしょう」

( ^ω^)「何か事情がおありのようですね。宜しければ、お聞かせ願えませんか?」

('A`)「いや、何。大したことじゃあありませんよ。
    そうですね。私は現在もこの船の住人でして、現在のこの船の住人もまだ、たくさんいます。
    ただ、まあ、この船の存在を良く知らないままこの船の船員を名乗るものもいますがね」

( ^ω^)「失礼ながら言わせて頂きますと、それはもう、別のものではないのでしょうか?」

('A`)「これは手厳しい。ですが、その通りですよ。
    私の知るかつての船はもうどこにも存在しません。この船の完成から共にいる私でさえ、分からないのです。
    懐古しているという時点で、事実とは異なっているものなんですよ。記憶が感情に脚色を加えますからね」

( ^ω^)「現状がお嫌いで?」

('A`)「この有様を見て、私が喜べると思いますか?」

( ^ω^)「失礼。失言でした」

412:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 15:12:01.89 ID:QMbqfyvK0
('A`)「しかし、こうなることは予期できていたんですよ。それも、確信といった度合いで」

( ^ω^)「では、なぜ放置を?」

('A`)「私一人が言ったところで、とは言いません。幾人も同じ意見の人はいました。
    けれど、意見しても通らないことは判りきっていましたし、
    周りがどれだけ変わっても私たちは私たちで好き勝手できれば良いと思っていたのです」

( ^ω^)「それで、どうなりました?」

('A`)「好き勝手やっても、まったく楽しめなくなりました。
    ぬかに釘、暖簾に腕押しではなく、もっと別の方向でね」

( ^ω^)「それは、懐古ですか?」

('A`)「追想です。……いや、同じですね」

そう言って、男はしわがれた声で笑った。

***

( ^ω^)「どうして、ここに来たんですか?」

('A`)「お墓参りみたいな感じですよ」

414:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 15:13:22.04 ID:QMbqfyvK0
( ^ω^)「ここは、墓場ですか」

('A`)「そうですね……もう、二度と復活しないと解っていても、何度も覗きに来てしまいます。
    誰かが蘇ってくれるかもしれない。誰かが戻ってきてくれるかもしれない。そうやって祈り続けています」

( ^ω^)「墓場の次は天国に行きますから……もし、先が楽園なのだったら、どうでしょうね?」

('A`)「本当に、貴方は手厳しい」

( ^ω^)「現在、ここの元船員はどこに?」

('A`)「今は少し離れた場所――と、言っても同じ海域、同じ霧の中ですけど――に船が新しくできたみたいですよ。
    一部の船員はそっちへと移り住みました」

( ^ω^)「残りの方々は?」

('A`)「さあ?入水自殺でもしたんじゃないでしょうか?
    気になられているようでしたら、渡し船を出しましょうか?」

( ^ω^)「……。いいえ、遠慮しておきます」

('A`)「そうですか」

( ^ω^)「聞く限り、貴方はここの元船員で、新しく出来た船を嫌っているのに、どうしてまだこの海域にいるのですか?」

('A`)「私も含めて……大多数の船員は、死に遅れたんですよ。生きているのは惰性です。
    即死できなかったんですよ。そう、すぐに死ぬことができなかった。
    ああしなきゃ、こうしなきゃ、何が正しいか、何が普通なのか……まぼろしのイメージでずっとずっと、船員同士で争ってきました。
    銃弾を受けて苦しんで、刀剣を刺して喜んで。
    降りるはずの地点が遥か後ろに見えていても、ずっとずっと、まわり続けていたんですよ……」

416:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 15:15:07.99 ID:QMbqfyvK0
( ^ω^)「……」

('A`)「今も、エンドロールが流れ続けています。ずっと、ずっと、エンドロールが」

( ^ω^)「……」

('A`)「願わくば、貴方は死に遅れませんよう。良い死を迎えてくださいね」

( ^ω^)「どうもありがとう」

その会話を最後に、男は霧に溶け込んでしまった。
僕はすぐに踵を返して来た道を戻る。偶然迷い込んだ場所であったが、中々有意義な時間を過ごせたと言えよう。

自分の死くらい、他者の惰性に引っ張られること無く、自分で決めたいものだ。
遅すぎて死ねなくなった、なんて、笑えやしない。



  1. 2011/06/11(土) 20:22:52|
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かごめかごめのようです

366:かごめかごめ :2011/06/10(金) 10:32:03.81 ID:E3eh1ug1O
かごめかごめ

かごのなかのとりは

いついつでやる

夜明けの晩に

つるとかめがすべった

うしろのしょうめんだぁれ?

367:かごめかごめ :2011/06/10(金) 10:32:49.99 ID:E3eh1ug1O
( ・∀・)「ビロード ビロード」

( ><)「はい、なんです。御主人様」

( ・∀・)「あの子は順調か?」

( ><)「はいなんです。臨月に入られまして、もう少しで御子も陽の目をみられるようなんです」

( ・∀・)「それはよかった」
( ><)「モララー様の第一子 何事もなく健やかに出づることを、ビロードも御祈り申し上げるんです」

( ・∀・)「男の子だといいな」

(*><)「はいなんです!」

( ・∀・)「また様子を聞きに来る 養生しろ」

( ><)「御主人様のお言葉に甘えさせていただくんです」

( ・∀・)「じゃあな」

368:かごめかごめ :2011/06/10(金) 10:34:16.57 ID:E3eh1ug1O
( ・∀・)「ワカッテマス いるか」

( <●><●>)「こちらに 御主人様」

( ・∀・)「お前には迷惑をかけるな」

( <●><●>)「いいえ、迷惑など
      皇后様は、近いうちに御子を産むでしょう」

( ・∀・)「あぁ、楽しみにしている。
      くれぐれも、邪魔など入らぬよう、宜しく頼むぞ」

( <●><●>)「わかってます。
      他の女中達にも目を配り、くれぐれも皇后様はとその御子様に危害が加わらぬよう、
      お側でお守りいたします」

( ・∀・)「ん、頼む。うちの北の味方は、お前くらいだからな」

( <●><●>)「おそれおおくございます」

369:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 10:35:40.87 ID:E3eh1ug1O
( <●><●>)「ひっきぃ、ひっきぃはおりますか」

(-_-)「はい、こちらに」

( <●><●>)「どく様の様態は?」

(-_-)「やはり元から体が弱いせいか、御懐妊以降、やつれる一方にございます」

( <●><●>)「で、どく様の御子は」

(-_-)「陰陽師殿の見立てでは、男の子にございます」

( <●><●>)「………そちらも、じきに臨月ですか」

(-_-)「はい ……皇后様は…」

( <●><●>)「こちらも順調です。どちらが先に産むか どちらが男の子を産むかで、これからがかわります」

(-_-)「はい」

( <●><●>)「………慎重にいかなければ」

370:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/10(金) 10:36:15.03 ID:E3eh1ug1O
('A`)「けほっ、けほっ……誰か、誰か控えてはいまいか?」

(-_-)「は、わたくしめがこちらに」

('A`)「丁度良い 肩を貸してくれ 月が見たい」

(;-_-)「なりませぬ!待望の御子をご懐妊以降、体調が優れませぬ
    夜風は体に毒にございます」

('A`)「今宵は満月であろう、月の光に…けほっ、こほっ……」

(;-_-)「なりませぬ!袿をもう一枚纏って床にお戻りください。
     蔀を下げます。白湯…いや、薬湯をお持ちいたします」

('A`)「ひっきぃは……心配性ですね」

(;-_-)「それだけ大事な時期だということです」

('A`)「…………」

371:かごめかごめ :2011/06/10(金) 10:38:15.96 ID:E3eh1ug1O
( <●><●>)「皇后様、こちらにいらっしゃったのですか」

( ><)「あぁワカッテマス……月が、見たかったんです」

( <●><●>)「大事な御子様をそのお腹に宿していることをお忘れですか。
      こんな薄着で…袿をお持ちいたします。あと、温石か火鉢もご用意しましょう」

( ><)「ワカッテマスは心配性なんです。お願いですから袿を三枚に括り紐なんかを用意するのは流石に勘弁なんです」
( <●><●>)「何をおっしゃいます 五枚です」

( ><)「……」

( <●><●>)「日中モララー様も来てくださいましたし、誰よりも御寵愛を受けているのです。
      自覚と御自愛をですね…あぁもう、先に袿を取って参ります」

( ><)「……フフ…」

( <●><●>)「火鉢まで揃えて戻ったら説教の続きです」

( ><)「温石にしといてほしいんです……」

372:かごめかごめ :2011/06/10(金) 10:39:32.80 ID:E3eh1ug1O
**倉庫**

( <●><●>)「おや、ひっきぃ?」

(-_-)「あ、ワカッテマス…」

( <●><●>)「用事ですか」

(-_-)「姫に温石を」

( <●><●>)「奇遇ですね。月を見ると言って高覧から離れないのです」

(-_-)「まだ夜は冷えるのに…」

( <●><●>)「えぇ、ですから、寝間着に袿を五枚重ねて縛り付けてきました」

(;-_-)「それはまた……」

( <●><●>)「あとは温石をしたためてさしあげるだけです」

(-_-)「……そうですね。皇后が、冷えてしまう前に」

( <●><●>)「?では、私はこれで」

(-_-)「……素直家、動いてるだろうな」

374:かごめかごめ :2011/06/10(金) 10:40:53.37 ID:E3eh1ug1O
( <●><●>)「皇后様、皇后様?温石、持って参りましたよ」

( <●><●>)「皇后様、何処に行ったのでしょうか?寝所にも、先程の場所にもいらっしゃらなかった……」

( <●><●>)「ん?影…」


『中宮のためだ 許せ』

『あっ、誰なんですかっ!?いやなんです、御子が、御子が…あぁっ!』

( <●><●>)「皇后様の声…あの角から!?曲者!何奴!!」ドタタタタ……



(;<●><●>)「いない!?」

『ぅ…』

(;<●><●>)「皇后様!!」

378:かごめかごめ :2011/06/10(金) 11:01:18.44 ID:E3eh1ug1O
( <●><●>)「高覧から突き落とされたのですね!?
      お体は…お腹の御子様は……!?」

(;><)「ぁっ…うぅ……」

(;<●><●>)「誰か!誰か医者を!皇后様が!!
      今医者を御呼び致します。皇后様は寝所へ」

(;><)
(∩<●><●>)∩「よっ…」


***

川 ゚ -゚)「皇后の御子は、助からないかと」

(-_-)「そうか、ご苦労。引き続き監視して、流産までを見届けなさい」

川 ゚ -゚)「はっ。中宮の為ならば」

389:かごめかごめ :2011/06/10(金) 12:01:54.94 ID:E3eh1ug1O
( <●><●>)「………」

( ><)「……ぅ………」

( <●><●>)「皇后様、お目覚めですか」

( ><)「……御子…あの方の、御子は……」

( <●><●>)「……残念ながら」

::( 。><)::「そんな……
      誰が…誰があんなこと………」

( <●><●>)「…………
      皇后様が長くお眠りの間に、中宮どく姫様が、帝の第一子…それも男の子を産みました」

( ><)「っ!」

( <●><●>)「しかし幸いなことに、モララー様はそれでもあなたのことをとても愛しています。
      次に男の子を産めば、地位は取り戻せるかと」

( ><)「………あの子は…」

( <●><●>)「………男の子でした」

392:かごめかごめ :2011/06/10(金) 12:05:42.29 ID:E3eh1ug1O
籠女籠女

腹の中の子は

いつ出てくるの?

夜明けの晩(胎児にとって、光を見る前)に

(長寿の象徴の)鶴と亀がすべった(死んだ)

うしろのしょうめんだぁれ?


陰謀説(提唱者不明)
「かごめ」は籠女と書いてお腹に籠を抱いているような女=妊婦を示し、
「かごの中の鳥」とはお腹の中にいる子供を示す。

その妊婦の家は相続争いで争っている最中で、1人でも相続人の候補が増えることに快く思わないものもいた。
出産予定日もそろそろというある夜明けの晩、階段を降りようとした妊婦は誰かに背中を押されて落ちて流産してしまった。

自分を落とし子供を殺したのは誰だという母親の恨みの歌という説である。


かごめかごめのようです 終
  1. 2011/06/11(土) 20:08:06|
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総合短編

295:>>288 >>289 朝食 満員電車で急に下痢 :2011/06/09(木) 23:35:20.32 ID:/ZO85mep0 [sage]
朝。スカイラインの谷間から覗く陽の光が、まだ半ば眠っている街を照らしはじめる。
私の朝は早い。

新緑の茂る木々からの木漏れ日。路面からの照り返しが少し眩しい。
この時期にしては珍しく今朝はちょっぴり涼しかった。頬を撫でる風が心地よい。

私の名前はモララー、26歳。別に憶えてくれなくたっていい。いやむしろ積極的にお忘れ願えませんか。
都合上、自己紹介しないわけにもいかないが、名前と顔を憶えられるのはよろしくない。今後の展開次第では実にまずい。

( ・∀・)「……」

清々しい気分で駅までの道のりを楽しみ、いつも通り始発に乗り込んだ。
座席について向の車窓に流れていく景色を眺めながら、駅をいくつかやり過ごした。
次第に車内は乗客で混雑し始める。と……ここまでは良かった。

( ・∀・)「今日は格別の朝だなー、コレで満員電車じゃ無かったらなー」

そんなことをぼやいていた時だった。ふと腹部に少しばかり違和感を感じる。
はじめは些細なものだった。
しかし時が経つに連れ重力加速度を纏う自由落下よろしく、違和感は次第に加速しついには鋭い痛みに変わった。
――腹痛である。

(;・∀・)「参ったなあ…少し冷えたのかな」

腹部をさすりながら自問するが、当然のごとく私の内臓は痛みを投げてよこすだけで、沈黙を貫いている。

(;・∀・)「コイツ……あくまで黙秘するつもりか」

そんなお茶目なことを考えていた時だ。事態が動く。
そう、こともあろうに……、催してきたのだ。それもこの感触、ゲル状の“ヤツ”に違いない。

296:>>288 >>289 朝食 満員電車で急に下痢 :2011/06/09(木) 23:38:09.37 ID:/ZO85mep0 [sage]
(;・∀・)「これはッ!!」

マズイ、実にマズイ。状況は一気に剣呑ならなくなってきた。しかし、こんな時こそ落ち着くんだモララー!
逆転のチャンスはいつだって、さも当たり前の顔で眼前に転がっているもんだ。
車内の電光表示で次の駅を確認する。次はVIP…VIPだと!? かすかに意識が遠のき、ゲル状のアイツが一歩前進したのが感じ取れた。
――VIPまでの間隔は18分。

(;・∀・)「クソッ! 意識をしっかり保て! 気を抜いたら一気にやられるッ!」

何たるピンチ。何たる理不尽。小学校では神童とよばれクラスでは一目置かれていた。
中高では陸上に打ち込み県大会でも入賞した。大学は首席で卒業。卒論が権威ある学会誌にも掲載された。その私がッ…!

まさに人生最大の窮地。どうしてこうなった、どうして…!ふと今朝の朝食が去来する。トーストがかびていたか、
いやそれとも牛乳か!? いやいやたまごこそが本命ではないかと私は睨んでいる。

(;・∀・)「うっ! ゴロゴロきやがった…持つのかコレ?」

正直皆目検討もつかない。いまは原因の究明などどうでもいい精神を集中させろ!
先程踏切を通り越したからVIPまであと10分少々のはずだ。ほそぼそとではあるが希望が見えてきているんだ。

(;・∀・)「イケル! いけるぞ!」

……それから先、半ば自己催眠じみてきた鼓舞を続けながら、私は耐えた耐えた。
けれども駅までもう少しというところで車体が大きく縦揺れを起こし、車両は見る見るうちに速度を落として停車した。
車内アナウンスは異常な揺れを感知したとか、安全確認の為停車するだとかのたまわっていた気がするが、よくおぼてていない。

私はとうとうVIP駅まで耐えぬいた。しかし安全確認の代償は大きくトイレまではもたなかった。
盛大に噴射したそれは異臭とともにを辺りにばら撒かれ、その日、私は伝説になった。

それからかな、線路に置き石をする輩を私が心底憎み始めたのは。
  1. 2011/06/10(金) 01:00:40|
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正義の味方ブーン仮面のようです

264:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/09(木) 20:21:06.89 ID:3zJ27GD60

( ^ω^)「そこの男、待つお!」

<ヽ`∀´>「ウリのことニダ?」

( ^ω^)「正義の名の下に貴様を成敗するお!」

<ヽ`∀´>「ウリは何もしてないニダ」

( ^ω^)「悪役顔だからだお」

<;ヽ`∀´>そ

266:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/06/09(木) 20:22:29.76 ID:3zJ27GD60

<#ヽ`∀´>「侮辱ニダ。謝罪と賠償を請求するニダ!!」

( ^ω^)「恐喝かお、流石は悪役顔」

<ヽ`∀´>「いや、どう考えてもそちらがおかしいニダ」

( ^ω^)「悪は自らの行為を正当化しようとするものだお」

<;ヽ`∀´>「そっくりお前に返すニダ」

269:正義の味方ブーン仮面のようです :2011/06/09(木) 20:26:18.40 ID:3zJ27GD60

( ^ω^)「正義の前に朽ち果てるがいいお」

<#ヽ`∀´>「腐ってるのはお前の脳ニダ」

( ゜ω゜)「黙るお!」

<#ヽ`∀´>「お前が黙れニダ!」

(*゚―゚)「揉めてるみたいだけど、どうかしました?」

( ^ω^)「おのれ、人質を取ったか」

<;ヽ`∀´>「だからウリは何もしてないニダ」

(*゚―゚)「え、人質?どういうこと」

271:正義の味方ブーン仮面のようです :2011/06/09(木) 20:27:38.72 ID:3zJ27GD60

( ^ω^)「お嬢さん、僕が居るから大丈夫だお」

(*゚―゚)「状況が把握できないんだけど」

<ヽ`∀´>「ウリもニダ」

(*゚―゚)「あのー、どちら様ですか」

( ^ω^)「正義の味方、ブーン仮面」

<ヽ`∀´>「仮面してないニダ」

( ^ω^)「……」

<ヽ`∀´>「……」


( ゜ω゜)「貴様が仮面代寄こせーー!!」

<ヽ`∀´>そ

273:正義の味方ブーン仮面のようです :2011/06/09(木) 20:30:56.51 ID:3zJ27GD60

(,,゚Д゚)「しい、どうしたんだ」

(*゚―゚)「あ、ギコくん」

(,,゚Д゚)「道端で時間食ってないで、早く行かないと映画始まっちまうぞ」

(*゚―゚)「うん」



( ^ω^)「人質が……」

<ヽ`∀´>「いや、最初から人質じゃないニダよ」

274:正義の味方ブーン仮面のようです :2011/06/09(木) 20:33:28.30 ID:3zJ27GD60
( 'A`)「おい内藤、お前またヒーローごっこで迷惑かけてんのか」

( ^ω^)「こらドクオ、ヒーローの正体は秘密だお」

<ヽ`∀´>「知り合いか、こいつ迷惑ニダよ」

(;'A`)「ああやっぱり、すみません」

( ^ω^)「ち、人質が無事に開放されたなら今日は見逃してやる」

<;ヽ`∀´>「……」





数日後
( ^ω^)ノ○「ドクオー、ダンボールで仮面作ったお」

○ヾ( 'A`)「没収します」




  1. 2011/06/10(金) 00:55:04|
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総合短編

86:1/2 :2011/06/09(木) 01:54:44.81 ID:Z/mNbfRC0 [sage]
世界が倶流倶流と廻って行く。
暗く沈んだ夜空に赤い花がぽつりぽつりと咲いていく
宙を彷徨いながらぼんやり、と思考を巡らさせて行く

(  ω )(勝つ為の策でなければ……負けぬ策では)

真下に立つは憎き仇、負けぬ、では駄目だ

( ・∀・)「何此れ……馬鹿にしてんの? 此れが仇討ちだっての……? 」


倒す? 馬鹿な事を……崩す壊す切り刻む……?

(  ∀ )「おい、聞いてんのか……? 」

苦しみながらのた打ち回って死ね。

(  ∀ )「……」

舌を引っこ抜いて、爪を一枚づつ剥いで、髪は全部綺麗に焼いてやる

88:2/2 :2011/06/09(木) 01:56:35.71 ID:Z/mNbfRC0 [sage]
( ・∀・)「…・・・氏ね。死ねじゃなくて氏ね。お前に死ねはもったいねぇよ」

( ^ω^)「お前がな」

宙舞い襲い掛かる袈裟切りに身を添わせ、体を反らす
呆けた奴の顔が見える。憎い奴の顔が見える。殺したい奴の顔が見える。

( ^ω^)「覇者は」

( ^ω^)「私だ」

覇者たる、拳王たる拳を相手の顔面に撃ち込む。其れだけでいい。

撥ねる体、飛び散る花弁、拳に滴る白い何か

( ^ω^)「拳王の名を忘れたか」

( ^ω^)「我が名は拳王。覇王、拳王」

( ^ω^)「……腐った耳では聞こえぬか」
  1. 2011/06/09(木) 06:13:20|
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VIP警察のようです

848:VIP警察のようです :2011/06/08(水) 00:54:45.36 ID:8S7h0XyX0 [sage]
( <●><●>)「警察が無実の罪を着せようとしているのはわかってます」

(,,゚Д゚)「参考人だから話を聞いてるだけだゴルァ」

( <●><●>)「参考人程度にこんなに時間をかけないのはわかってます」

( ・∀・)「まだ10分経ってませんけど」


3日後
『VIPにユースです。
自殺した総手わかってますさん(53歳)の遺書によりますと、警察に強盗未遂の犯人に仕立て上げられそうになったとのことで、行き過ぎた捜査が無かったか捜査内容の公表が求められています』

( ・∀・)「警察辞めたくなりませんか」

(,,゚Д゚)「今すぐ辞めてぇとすら思うぞゴルァ」

( ・∀・)「ですよねー」

(,,゚Д゚)「テレビ見てないで取調室に行くぞゴルァ」

849:VIP警察のようです :2011/06/08(水) 00:58:00.42 ID:8S7h0XyX0 [sage]
(,,゚Д゚)「いい加減に白状しろ!目撃者が居るんだゴルァ!」

 ( ゚∋゚)「……」

( ・∀・)「2時間無言を通されても」

 ( ゚∋゚)「……」

( ・∀・)「せめて返事して」

 ( ゚∋゚)「……」

850:VIP警察のようです :2011/06/08(水) 01:03:32.81 ID:8S7h0XyX0 [sage]
(,,゚Д゚)y-~「善良な市民は少し疑われても心折れちまうし、犯罪者は脅そうとも口を割らねー」

从 ゚∀从「国家裏本部です。対策用試作品を持って来ました」

(,,゚Д゚)「裏本部って怪しすぎだゴルァ」

从 ゚∀从「VIP警察署をモデルケースにします。スケープゴートの役目宜しく」

(;・∀・)「拒否権が欲しい」

851:VIP警察のようです :2011/06/08(水) 01:09:29.03 ID:8S7h0XyX0 [sage]
(,,゚Д゚)ノ■「対策用試作品ってこれか」

( ・∀・)「緊張度合いで判る嘘発見器らしいですよ」

(,,゚Д゚)「とりあえず使ってみるか」



( ・∀・)「調書とるよー」

(;‘A`)「え、あの、え、何を話せば」

■<ピー 嘘をついています

(,,゚Д゚)「まずは名前を言ってくれ」

(;;‘A`)「う、う、うつ、欝田、ドドドクオ、です」

■<ピー 嘘をついています

( ・∀・)「そんなに緊張しないでいいんだからな」

(;;‘A`)「は、ははい!」

■<ピー 嘘をついています

(;,,゚Д゚)「緊張しすぎて、全部嘘表示がでてるな」

852:VIP警察のようです :2011/06/08(水) 01:16:10.99 ID:8S7h0XyX0 [sage]
( ・∀・)「気を取り直して調書とるよー」

(-@∀@)「うふふ、はーい」

■<ピッ 真実です

(,,゚Д゚)「まずは名前を言ってくれ」

(-@∀@)「うふ、僕は総理大臣になるんです」

■<ピッ 真実です

(;・∀・)「名前じゃないよね」

(-@∀@)「名前はないかも、うふふふ」

■<ピッ 真実です



(,,゚Д゚)「被疑者は精神安定剤を常用してるらしい」

( ・∀・)「効き過ぎでしょ」

853:VIP警察のようです :2011/06/08(水) 01:20:35.90 ID:8S7h0XyX0 [sage]
(,,゚Д゚)ノ■「こいつは使えねーぞゴルァ」

从 ゚∀从「そんなVIP警察署に新製品です」

(;・∀・)「通信販売か」

从 ゚∀从「自白剤、なんとセットで注射器付き!」




(;・∀・)「全力で拒否します」





  1. 2011/06/08(水) 06:17:49|
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ブーン少年、グリグリ眼鏡を拾う

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:19:05.98 ID:O8kVyFFB0
お題『ブーン少年、グリグリ眼鏡を拾う』


2011年3月6日


45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:19:58.45 ID:O8kVyFFB0
ぼく、ブーン
尾鷲西中学校に通う、普通の中学生だ

( ^ω^)「はぁ、今日も部活しんどかったお」

(*^ω^)「けどクー先輩のパイオツ、見放題だったお」

(*^ω^)「クー先輩、マジ巨乳だお。げへげへ。」



卑賤極まる妄想を膨らませながら、42号線沿いを歩いて帰宅していたんだ

その道すがら、変なメガネを拾ったんだ



( ^ω^)「ん?これは何だお?」

( ^ω^)「メガネだお。だっさい瓶底メガネだお。」

( ^ω^)「落とした人はきっと困ってるお」

( ^ω^)「どれ」

スチャッ



とりあえず、そのメガネをかけてみたんだ。


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:20:07.06 ID:h8Ex2/Oo0

(-@ω@)「みづれえ」




47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:20:51.28 ID:O8kVyFFB0
( @ω@)「…」

( @ω@)「…」

( @ω@)「…」



子供の頃、よく言われていた。

「拾ったものは食べてはいけない」

ぼくはよくその禁を破って、落ちているものを口に入れる子供だった

その癖は、14歳を迎えた今も治っていなかった



( @ω@)「…」

( @ω@)「…」クイッ…



けど大人たちは誰一人、「拾ったメガネをかけてはいけない」

なんて教えてくれなかった


ぼくは、大人たちを呪った

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:22:43.89 ID:O8kVyFFB0
翌朝



('A`)「お、ブーン。うーす」

从 ゚∀从「ブーンくん、おはよー」

(-_-)「お、おは…おっ…おは…」

ξ゚⊿゚)ξ「おはよう。あんた今日日直よ?しっかりしてね!」

( @ω@)「…」



昨日とはまったく違う光景が、そこには広がっていた



('A`)「?」

('A`)「なんだ、その変なメガネ。お前、目悪かったっけ?」

从 ゚∀从「なんかおじいちゃんのメガネみたーい」

('A`)「レンズ超分厚いな。防弾ガラスかよ。」

( @ω@)「…」

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:23:35.32 ID:O8kVyFFB0
( @ω@)「・・・っせぇ」

('A`)「?」

从 ゚∀从「?」

( @ω@)「うっせぇつってんだよ!!」

ガタンッ!!ガタガラガラ…



ぼくは机をひっくり返し、ドクオに掴みかかった

(;'A`)「わっ!わっ!な、何だよ!」

从;゚∀从「キャー!」



騒然とする教室。慌てる友人たち。

ξ゚⊿゚)ξ「ちょ、ちょっとブーン!やめなさいよ!」

( @ω@)「ウワアアアアア!!!!」

(;-_-)「ひっ、ひぃっ!」

( @ω@)「ウワアアアアア!!!うぎゃああああ!!!」


53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:25:08.47 ID:O8kVyFFB0
ぼくは、訳も分からずドクオの顔に拳を振りおろした

鼻血が飛び散って、ドクオの口が裂ける音がした

それでも、やめなかった

やめられなかった



ぼくは職員室に呼ばれた



(#)A`)「はい、ただの喧嘩です」

(#)A`)「俺が先にブーンのメガネを馬鹿にしました」

(#)A`)「はい、俺が悪いです」

(#)A`)「ブーンは悪くありません。普通なら、こんなこと絶対しないから…」



ドクオは頬骨と鼻を折り、全治1ヶ月と診断された

それでも、ぼくを庇ってくれた


( @ω@)「…」


54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:26:14.59 ID:O8kVyFFB0
( @ω@)「…」 ガラガラッ…

ぼくは先生にたっぷり絞られ、帰宅した



J(#)ー`)し「あ、あぁ、おかえり…ブーン」

母が出迎えてくれた

母も同じく、顔をまっ青に腫らせていた

ぼくが昨夜、しこたま殴ったからだ



J(#)ー`)し「が、学校の先生から、お電話があったわ…その、お友達に、怪我をさせたの…?」

( @ω@)「…」

J(#)ー`)し「…ッ」

( @ω@)「…」

J(#)ー`)し「と、とりあえず、お夕飯にしましょうね…今日はブーンの好きな、ハンバーグだからね」




( @ω@)「…」


56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:27:18.59 ID:O8kVyFFB0
ぼくはとても汚くハンバーグを食べ、食べ終わると皿を割り、

母がまだ食事中にも関わらずテーブルをひっくり返し、自室に戻った

母は、何も言わなかった



( @ω@)「…」

ベッドに寝転んで考える

ぼくはどうしてしまったんだろう?

( @ω@)「…」

( @ω@)「…」

( ^ω^)はずすんだお…

心の奥で、何か声がした



( ^ω^)めがねをはずすんだお!!


(;^ω^)はやく、そのグリグリメガネを外すんだお!!


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:29:04.10 ID:O8kVyFFB0
翌朝

その日は部活の朝練があった

昨日のこともあり、ぼくには好奇と敵意の目が向けられていた

( @ω@)「…」

静かにアップをするぼくを、みんなジロジロと見ていた



(,,゚Д゚)「おう、ブーン!おはよう!」

部長であるギコ先輩が声をかけてきた



(,,゚Д゚)「お前、昨日ドクオと喧嘩したんだってな。なんで喧嘩したんだ?」

先輩は豪放な人だった。昨日のことを、率直に訊ねてくる。


( @ω@)「…」

(,,゚Д゚)「…言いたくないか?」

( @ω@)「…うっせぇ」

(,,゚Д゚)「え?」


61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:30:07.37 ID:O8kVyFFB0
( @ω@)「うっせえっつってんだよオオオォォォォ!!!」

ぼくは声を張り上げ、先輩に飛びかかった



(;゚Д゚)「うっ、うわっ!」

とっさに身を翻し、ぼくを避ける先輩



( @ω@)「アアアアアァァアアァ!!」

目を血走らせ、歯を剥き出しにして、先輩に襲いかかる


川 ゚ -゚)「!!」

川 ゚ -゚)「ギコ!ブーン!何をしている!」



( @ω@)「・・・!!」

クー先輩の声がして、ぼくの動きは一瞬、停止した



と同時に、ギコ先輩に押さえつけられた


64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:31:12.34 ID:O8kVyFFB0
(,,゚Д゚)「初めてだよ、あいつがあんなにキレるの」

(,,゚Д゚)「俺が無神経すぎたのかな」

(,,゚Д゚)「とりあえず先生が来るまで、あぁしとこう」

(,,゚Д゚)「あんな奴じゃなかったのに…どうしたんだろうな」



部室の外で、ギコ先輩の声が聞こえる

ぼくはロープでぐるぐる巻きに縛られ、部室に閉じ込められていた

( @ω@)「…」

( @ω@)「…」グッ…グッ…

ロープは堅く結ばれており、どんなに身を捩っても動けそうにない



( @ω@)「ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

( @ω@)「ほどけエエェェェ!!!ほどけよオオォォォ!!

( @ω@)「クソオオオオオオオ!!アギャアアア!!!アアアアア!」


ぼくは、力の限り叫んだ


66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:32:03.59 ID:O8kVyFFB0
しばらく叫んで、喉が痛くなったので、すこし休むことにした


ぼくがぐったりとうなだれていると、クー先輩が1人で部室に入って来た

彼女の後ろからは、制止の声が聞こえる

しかし彼女は、臆することなく部屋に入り、鍵をかけた



川 ゚ -゚)「ブーン」

その日も、彼女はとても綺麗だった

思わず叫ぶのも忘れて、見惚れてしまった



川 ゚ -゚)「ブーン、なぜこんなことする?何に怒っているんだ?」

つとめて静かな口調で、ぼくに問いかけてきた



( @ω@)「…」

川 ゚ -゚)「黙っていても分からない。質問に答えてくれ。」

( @ω@)「…」


68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:33:27.97 ID:O8kVyFFB0
ピシャリッ!


彼女の平手が、ぼくの頬を打った

メガネが外れ、床に落ちた

川 ゚ -゚)「…」

彼女は、目にじっと涙を浮かべ、唇を噛んでいた…



川 ゚ -゚)「お前、おととい自分の母親を殴っただろう?」

川 ゚ -゚)「近所の人から聞いたんだ…お前と私の家は、近いからな」

川 ゚ -゚)「私は…信じたくなかったよ」

川 ゚ -゚)「けど、本当だった」



彼女は、震える声でぼくに言った

川 ゚ -゚)「ブーン…どうしてだ?お前は、ちょっと馬鹿だけど、優しくて…」

彼女目から、大粒の涙がこぼれた

川 ゚ -゚)「ブーン…私の好きだったブーンに、戻ってくれ…」


70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:34:17.33 ID:O8kVyFFB0
( ^ω^)「…」

川 ゚ -゚)「…?」

( ^ω^)「…」

川 ゚ -゚)「・・・ブーン?」



メガネの外れた目で、彼女をしっかりと見据えた

荒ぶっていた気持ちは鎮まり、一切の苛立ちが消えた

ぼくは呆然と、ただ彼女の顔を見つめていた



( ^ω^)「…なさい」

川 ゚ -゚)「ん・・・?」

( ^ω^)「ごめん、なさい、だお…」

川 ゚ -゚)「ブーン…」




ぼくは、とても素直な気持ちで、彼女に謝った


73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:35:07.53 ID:O8kVyFFB0
( ^ω^)「やっと、落ち着いたお」

川 ゚ -゚)「…落ち着いた?」

( ^ω^)「はい…」



長い夢を見ていたような気分だった

胸一杯に空気を吸い込み、ゆっくりと吐いた


( ^ω^)「ギコ先輩にも、謝らなきゃだお」



縛られたまま、ぼくは立とうとした

川 ゚ -゚)「ま、待て、ブーン。今ほどいてやるから」



クー先輩が、慌てて縄をほどいてくれた。

ぼくは転ぶことなく、立つことができた



( ^ω^)「ありがとうございますお…」


74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:36:00.45 ID:O8kVyFFB0
叫び過ぎによる酸欠と、意識の混濁で、ぼくの足取りはおぼつかなかった

ふらつくぼくを、クー先輩は支えてくれた

川 ゚ -゚)「ブーン、大丈夫か?ゆっくりでいいぞ…」

( ^ω^)「はいですお…」



彼女の細い肩につかまり、ゆっくりと歩く

彼女にこんなに優しくされたのは、初めてかもしれない



川 ゚ -゚)「待て。今、鍵を開ける」

彼女が、ドアの鍵に手を伸ばした。

( ^ω^)「…」

ぼくはその手を、そっと制した



川 ゚ -゚)「…?ブーン…?」

( ^ω^)「…」


78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:37:40.00 ID:O8kVyFFB0
( ^ω^)「…」

ぼくは、振り返った彼女の顔に、拳を打ち付けた



( ^ω^)「…」

倒れ伏す彼女に、馬乗りになって、何度も何度もその顔を打った

彼女の細い体に体重をかけ、何度も殴った



( ^ω^)「…」

彼女の白い頬はみるみるうちに腫れ上がり、歯は折れ、鼻は砕け、口から血を吹いた

あんなに綺麗だった顔が、腐ったトマトのようにぐちゃぐちゃになった



( ^ω^)「…」

小さく痙攣する彼女上で、ぼくは息を吐いた

部室の外では、異変に気付いたみんなが、ドアを叩いている


81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:38:45.15 ID:O8kVyFFB0
その後、ブーンは転校し、母親と2人で遠くの学校へ移った

誰も連絡先は知らず、今の彼を知る術は無い



クラスメイトたちは、だんだんとブーンのことを忘れていった

ただドクオだけは、ずっと後悔を続けていた



クーは、怪我の後遺症で、顔に痙攣が残った

部活も辞め、控えていた高校受験も失敗し、今は通信制の高校に通っている

PTSDを患い、今でも入退院を繰り返している



母親は多くを語らないまま、ブーンを連れてこの街を出た

腫れ上がった顔のまま、クーとクーの両親に土下座をし、ひたすら謝罪した

母親の顔が治ることは、これからもないだろう




あのメガネは、まだ部室に転がったままである


83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:40:46.07 ID:O8kVyFFB0
1ヶ月後、部室にて


('A`)「ちわーっす」

('A`)「あれ、誰も来てない…」

('A`)「…ん?」



('A`)「あ、このメガネ…ブーンの…」

('A`)「…」

('A`)「今頃どうしてんのかな…」

('A`)「…」



('A`)「しかし重たいメガネだな…」

('A`)「…」

('A`)「…」

('A`)「…」

スチャッ

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/04(土) 23:42:01.00 ID:O8kVyFFB0
ブーン少年、グリグリ眼鏡を拾う



  1. 2011/06/05(日) 10:49:33|
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