ひとくちlw´‐ _‐ノvくりぃむ

ブーン系作品まとめブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

( ´∀`)は予言者のようです

81:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:13:21.66 ID:E2MpXFUT0

『予言者』

そう呼ばれた男がいた。
男はプロの殺し屋だ。


(´・ω・`)「じゃあ、今回も頼むよ」

( ´∀`)「任せるモナ」


柔和な笑みを浮かべた顔とは裏腹に、
その手には黒光りする拳銃が握られている。


(´・ω・`)「行ってらっしゃい」

( ´∀`)「行ってくるモナ」

83:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:16:51.10 ID:E2MpXFUT0

『予言者』の本当の名前を知る者はいない。
ただ一人、彼へ仕事を流してくれるしょぼくれ顔だけが、
その名前を知っていた。


( ´∀`)「今日はいい月が見えるモナ」


空を見上げれば、心なしか大きな満月が見える。


( ´∀`)「こんな日はきっと素敵な日になるモナ」


ターゲットのもとへ足を進める。
彼は暗殺者ではない。姿を現し、自分の好みで相手を殺す。


ξ゚⊿゚)ξ


夜道を歩くターゲットを見つけた。

84:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:19:55.27 ID:E2MpXFUT0


彼女はとある会社の秘書だった。
しかし、会社の秘密を知ってしまい、
口止め料というなの退職金を渡され、先月会社をやめた。

今では会社からもらった金で悠々と暮らしているらしい。


( ´∀`)「可哀想モナね」


一ヶ月も前のことだ。
彼女は自分の身は安全だと確信してしまった。


( ´∀`)「もっと警戒していないと」


ξ゚⊿゚)ξ「キャッ!」


彼女の肩を掴み、地面へと押し付ける。


( ´∀`)「1秒後には死んじゃうモナ」

86:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:22:44.43 ID:E2MpXFUT0



引き金が引かれる音がした。
サイレンサーがつけられているのか、銃声はしない。




( ´∀`)「ほら。死んじゃったモナ」




男は『予言者』と呼ばれていた。

89:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:25:41.77 ID:E2MpXFUT0

(´・ω・`)「おかえり」

( ´∀`)「ただいまモナ」

(´・ω・`)「今日も予言は的中したかい?」

( ´∀`)「当然モナ。ボクの予言は絶対モナ」

(´・ω・`)「そう。それはよかった」

( ´∀`)「だから、もう一つ予言するモナ」


『予言者』は拳銃をしょぼくれ顔に向ける。
お互いに表情を変えることなく、ただじっと見つめあう。


(´・ω・`)「どういうことだろうか」

( ´∀`)「そんな言葉はもういいモナ」

90:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:27:56.70 ID:E2MpXFUT0

( ´∀`)「キミはボクを売ったモナ」

(´・ω・`)「うん」

( ´∀`)「否定しないモナね」

(´・ω・`)「うん」

( ´∀`)「……残念モナ」

(´・ω・`)「……うん。
      さあ、最後の予言を聞かせてよ」


しょぼくれ顔はそっと瞳を閉じた。
まるで最後の言葉を心に刻もうとしているようにも見える。


( ´∀`)「貴様の命はあと3秒モナ!」


引き金が三度引かれる。
それぞれの銃弾は全く別の方向へと飛ぶ。

91:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:30:46.19 ID:E2MpXFUT0

時計の秒針がしょぼくれ顔には聞こえた。

一つ針が進み、一つの命が消えた。
また針が進むと、また命が消える。
三度目の針の音を聞き、しょぼくれ顔の命は消えた。


( ´∀`)「今夜の予言は絶好調モナ」


いつもなら、優しい顔で頷いてくれる人がいた。
その人はたった今、命を消してしまった。

大切とは思っていなかった。
空気のような存在だった。
だから少しだけ、寂しかった。


( ´∀`)「……さて、次の予言をしに行くモナ」

93:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:33:22.28 ID:E2MpXFUT0

『予言者』はしっかりとした足取りで外へ出る。


( ・∀・)「おや、やっぱり死んではくれなかったのですか」

( ´∀`)「当然モナ」


整った顔をした男は、今回の殺しの依頼人だった。
『予言者』は男の顔を見たわけではなかったが、
自分の前に何故男が現れたのかはわかっていた。


( ´∀`)「ボクを殺すモナ?」

( ・∀・)「話が早くて助かります」

( ´∀`)「そして次は、そこの男達を殺すモナ?」

( ・∀・)「話が早くて助かります」

( ´∀`)「クソ野郎モナね」

94:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:36:09.58 ID:E2MpXFUT0

整った顔の男は何も信じられないようでした。


( ´∀`)「とっとと死んじまえモナ」


銃を構え、何度か引き金を引く。


( ・∀・)「それは予言ですか?」


男の前に部下達が立つ。
部下のうめき声と血を浴びながらも男は平然と立っている。


( ´∀`)「個人的な意見モナ」

( ・∀・)「そう。よかった」


倒れた部下の上に立ち、男は笑う。


( ・∀・)「私は私だけを信じているんですよ」

95:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:38:46.12 ID:E2MpXFUT0


( ・∀・)「あなたにツンの殺しを依頼した後、
      今度はあなたを殺さないと、と思いました」


『予言者』は彼女の名前を始めて知った。


( ´∀`)「ボクは殺した人、殺す人の名前は聞かない主義モナ」

( ・∀・)「おや、それは申し訳ありません」


男は大げさに頭を下げる。


( ・∀・)「それでですね、私は思ったんですよ」

( ´∀`)「自分の手で殺す、モナ?」

96:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:41:16.88 ID:E2MpXFUT0


( ・∀・)「そう! その通りなのです!」


死体の上で男は楽しげに足踏みをする。
まるでダンスを踊っているようだ。


( ・∀・)「しかし、悲しいことに私には技術がない!
      屈強な体を得るには時間がかかりすぎる!」


そこで考えられたのが、この捨て駒達なのだろう。


( ・∀・)「こいつらは底辺。生きていても、非合法施設で
      一生を終える身。だから、だからこそ、
      この私が使ってあげるのですよ!」


まだ生きている部下達は口を開こうともしない。
あまりにも汚い光景に『予言者』は空を見上げる。

厚い雲が月を隠してしまっていた。

98:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:43:48.94 ID:E2MpXFUT0

( ・∀・)「私のために殺し、死ぬ。そうすれば、
      残された家族に金を渡しましょう。
      最期の瞬間に幸せを享受させてあげましょう」

( ´∀`)「もう、黙れモナ」


『予言者』は闇の中、静かに人差し指を部下達に向ける。





( ´∀`)「お前達は30分後、誰も残ってないモナ」



99:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:46:04.93 ID:E2MpXFUT0


引き金を引く。
銃弾を込める。

ナイフを握る。
突き刺す。
切り裂く。

しゃがむ。
殴る。
蹴る。
潰す。


今までに使ったことのない動作をし、
部下達の命を消し去っていく。


( ・∀・)「すごいですね」


男は懐中時計を閉じる。
時間はきっかり30分。


(  ∀ )

101:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:49:04.39 ID:E2MpXFUT0


『予言者』は血の海に立っていた。
部下と自分の血でできた海だ。


( ・∀・)「でも、今のあなたなら私でも殺せそうだ」


懐から拳銃を取り出す。


( ´∀`)「笑わせるな」


血を拭い、『予言者』は笑って見せる。


( ´∀`)「クソ野郎にやる命は持ち合わせてないモナ」


拳銃を強く握る。
中に入っている銃弾はあと一発だ。

102:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:51:58.13 ID:E2MpXFUT0


( ´∀`)「ボクは『予言者』モナ」


銃を空へ向ける。
いつの間にか雲は晴れ、月が顔を覗かせている。


( ´∀`)「これは予言モナ」


( ・∀・)


男は黙って『予言者』を見ていた。

103:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:54:25.89 ID:E2MpXFUT0


( ´∀`)「ボクはここで死ぬモナ」



拳銃は『予言者』のこめかみに突きつけられる。



( ´∀`)「お前の次にモナ!」


銃口の先にいたのは男だった。
引き金が引かれ、銃弾が放たれる。


( ・∀・)「でも、当たりませんよ」


男は無傷だ。直線にしか飛ばない銃弾を避けることは容易い。


( ´∀`)「だから、ボクがいるモナ」

( ・∀・)「え」

104:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:56:41.40 ID:E2MpXFUT0


あれほどの血を流した人間が、これほど動けるはずがない。


( ´∀`)「プロを舐めるなモナ」

(  ∀ )「――ッガ」


首から大量の鮮血が噴出す。


( ´∀`)「お前はあと10秒で死ぬモナ」


『予言者』はゆっくりと数え始める。


(  ∀ )「し……いや……」


喉から弱々しい息を吐きながら男は手を動かす。


( ´∀`)「ボクもすぐ行ってやるモナ。クソ野郎」


10秒を数え終わったとき、男の手は力なく地面に落ちた。

105:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 18:59:23.08 ID:E2MpXFUT0


( ´∀`)「最期の予言モナ」


息を吸い、大きく吐く。

空に浮かぶ月は綺麗だった。


( ´∀`)「ボクは、あと、3秒で……」


足の力が抜ける。
膝が地面につき、まぶたがゆっくり落ちる。
その前に『予言者』はナイフで己の心臓を貫いた。



(  ∀ )


107:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 19:01:14.76 ID:E2MpXFUT0


(´・ω・`)「始めまして」

( ´∀`)「誰モナ」

(´・ω・`)「キミの仕事を手伝う人だよ」

( ´∀`)「そんなのはいらないモナ。3秒で消えろモナ」

(´・ω・`)「えっ」

( ´∀`)「あと1秒モナ」

(´・ω・`)「キミ、すごく時間に正確なんだね。
      そうだ。殺すときに「あと何秒で死ぬ」って言いなよ」

( ;´∀`)「はあ?」

(*´・ω・`)「うん! 格好良いよ! そうしなよ!」

( ´∀`)「……変な奴モナ」

(´・ω・`)「そうかな?」

( ´∀`)「ボクはモナーっていうモナ」

109:( ´∀`)は予言者のようです :2010/07/25(日) 19:03:18.03 ID:E2MpXFUT0


(´・ω・`)「ボクはショボンだよ」

( ´∀`)「そうかモナ。じゃあ、始めの予言をしてやるモナ」

(´・ω・`)「え、予言?」

( ´∀`)「「何秒で死ぬ」って言うの。予言って言うと、
       もっと格好良いモナ」

(´・ω・`)「確かに!」

( ´∀`)「じゃあ予言モナ」


(´・ω・`)ドキドキ


( ´∀`)「モナは誰にも殺されないモナ」

(´・ω・`)「え、それが予言?」

( ´∀`)「そうモナ。ボクが死ぬときは自分の手で、モナ」

(´・ω・`)「なんだか、プロって感じだね!」

( ´∀`)「そうモナ。ボクはプロの予言者だモナ」

スポンサーサイト
  1. 2010/07/31(土) 08:45:42|
  2. 総合作品まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1

川д川人魚の木乃伊のようです('A`)4/4

307:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:11:22.52 ID:Iqmr8huD0

 * * *


 わしは喰らった。


 さだこの首を、腕を、頬を、目を、骨を、内腑を。

 死んだやや子の肉片も、まとめて。

 綺麗に残さず、全て噛み締め、飲みこみ、胃に収めた。

 途中で何度も吐きもどしたが、それも全て啜って、喉に通した。

 一晩かけて、わしはさだことやや子を喰らい尽くすと、ぼぅっと床に倒れた。

 頭ん中が熱に浮かされたように、ふわふわとして、悲しさはどこかへ置き忘れて来たようになった。


('A`)


 これが人魚の肉を食う、ということなのか。

311:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:16:46.25 ID:Iqmr8huD0

 * * *


 浜に押し戻された僕は、貞子の残した血だまりに座り込むと、膝を抱えた。


 押し付けた瞼から涙が止まらなかった。

 ただ貞子のいない孤独が辛くて。

 ただ貞子との未来の再会が嬉しくて。

 笑顔とも、泣き顔ともつかない表情を浮かべる僕は、明け始めた夜の中でただ泣き濡れていた。


( A )「貞子……会いたいよ、会いたい、人魚になったお前に」

('A`)「いや、会いに行くよ。必ず、また、会いに行く……から」

( A )「行くから……」


 頭の中で、じわっと鈍い痛みが広がった。

 あぁ、もしかして、あの時トンネルで投げ出された時、良くないところでも打ったのだろうか。

 なんて考えている内に、タールのように濃厚な眠気と、疲れに、僕は身を委ねていた。

314:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:21:37.59 ID:Iqmr8huD0


 * * *

 次第にわしの意識は遠のいていく。

 何だ、死ぬのか。それじゃあ困る、さだこが会いに来れん。

 * * *

 僕は身体が冷たくなっていくのが分かった。

 虚ろな瞳を浮かべて座り込んでいる自分の姿を、まるでどこか遠くから眺めているかのような。

 * * *

 だが抗えんかった。わしは深い後悔と悔しさで胸がいっぱいになった。

 しかし、諦めもしなかった。死んだら死んだで、必ず生まれ変わり、人間になったさだこを探しだしてやろう。

 * * *

 独りは怖いよ。貞子に会いたい。

 君はどこにいるんだろう。この空と、海と、ふたつの境界線を、いまも漂っているのかな。




316:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:25:46.98 ID:Iqmr8huD0

                   .   *

                    * * *

                       *





 ど   か   く   波   音   、   麗   歌   が   こ   る   …
   こ   遠   で   の   と   綺   な   声   聞   え   …




317:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:29:25.70 ID:Iqmr8huD0


  ('A`)          ( A )


 真っ暗な闇の中を進んでいくと、誰かと出くわした。

 はっきりとは分からないが、中年くらいの男だろうか。背は低くて、痩せこけている。

 姿勢が悪くて猫背みたいだ。それに、なんだか、この男からは酷く、僕と似たような臭いを感じた。


( A )「お前さん、この先へ行くのか?」


 しゃがれた声で、男は自分の歩いてきた道を指差し、尋ねる。

 僕は黙ったまま首を縦に振った。

320:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:32:17.34 ID:Iqmr8huD0


( A )「やめとけ」

( A )「この先にはな、とても悲しい出来事が待っとる。きっと後悔するぞ」

( A )「だから引き返せ。それか、もうどこにも行くな。ここでずっとさまよっていろ」


 男の口調はきつかったけど、どうしてだろう、僕はそれを彼の優しさのように感じた。


('A`)「嫌だ」


 でも僕はその申し出を断った。

 よくは覚えていないけど、僕にはこの先へ行かなくちゃいけない理由があるからだ。

 男は、僕のはっきりした答えを聞くとはぁと大きくため息をついた。

321:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:36:18.18 ID:Iqmr8huD0


( A )「馬鹿め。きっと後悔するぞ。この道を進んだことをな」

( A )「この世にはの、どうやったって報われないような運命とか、そういうもんがあるんじゃ」

( A )「それを知った時に、お前みたいな子供が絶望に耐え切れるわけがあるめぇ」

('A`)「そんなの、行ってみなくちゃ分からないだろ」


 馬鹿にしたような素振りを見せてから、男は僕の傍らを通り過ぎようとした。

 そうか、なるほど。彼も僕と同じなのだと、悟る。

 僕が彼の来た道を進みたいように、彼も僕の来た道へ行きたいんだ。


('A`)「やめといた方が良いよ」


 意地悪だからではない。本心から、僕は彼を呼びとめた。

323:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:40:33.47 ID:Iqmr8huD0


('A`)「僕が来た場所にも、悲しい出来事が待っている」

('A`)「きっとお前が体験した不幸よりも、ずっと悲しい出来事だ」

('A`)「だから、行かない方がいい。後悔するよ」

( A )「ふン、知ったことか」


 男は僕のように立ち止まったり、振り返りもしない。


( A )「この先にはな、大切な人が待ってるんじゃ。じゃから、会いに行く」

( A )「どうせおまえもそうなんじゃろう? だがの、きっと同じじゃ。見つかりゃあせん」

('A`)「あんただって見つからないかも」

( A )「そん時はまたここに来て、また別の道を探す」


 男の声は見た目以上にしわがれていたけど、どこか力強かった。
327:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:46:24.79 ID:Iqmr8huD0


 彼はそのまま、道の先へと消えていった。


 きっと、彼には彼なりの理由があってここにいるんだ。

 やっぱり僕と同じなんだ。そう思うと、胸の奥が少しだけ熱くなった。

 自分と同じような人が、同じ道を歩いて何かを探している。

 それだけで、僕が探しているものが幻じゃなく、どこかに存在している確実なものなのだと。

 何故だか、そう希望を持てた。


 希望に後押しされた僕は、男の歩いてきた道を進んだ。

 時に速く、時にゆっくり、歩調を変えながら、でも確実に闇の中を進んでいく。

 探しに行く、会いに行く。だから、ねぇ、待ってておくれ。


 もう名前も覚えていない、美しいものよ。

 愛している。


329:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:49:51.66 ID:Iqmr8huD0

 ――――――

 ――――

 ――


('A`)


 気が付くと、そこは暑い暑い熱気にむせ返りそうな、雑木林の中だった。

 目の前には石段がずぅっと、天まで届きそうなほどに伸びている。

 僕は短い手足を元気に振り回して、汗をかきかき石段を登った。

 どうして登ろうと思ったのかはよく分からない。

 ただ、体が自然と石段の先へ向かおうとしているから、それに任せているだけ。

 この先に、一体何があるのだろう?

331:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:54:51.78 ID:Iqmr8huD0


 頂上にあったのは、小さな寺だった。


 僕が門の前で息を切らしていると、お坊さんが一人、僕を見つける。

 こんな暑い中だっていうのに、裾の長い袈裟をしゃらしゃら鳴らして。

 近寄ってきたお坊さんはにこにこと笑いながら、僕の手を取った。

 てっきり、勝手に敷地へ入ったのを怒ると思って身構えていたのだけれど、ちょっと違ったみたいだ。


/ ,' 3「わっぱ、どうじゃ? 人魚の木乃伊が見たくはないか?」


 人魚? みいら?

 僕にはよく分からなかった。ただ、お坊さんは返事もきかずに僕を引っ張る。

 お坊さんの力が強すぎて、僕はどうしようもないままお堂の前へと連れて行かれた。

336:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 00:58:13.11 ID:Iqmr8huD0


 影に入れて嬉しかったのは、嬉しかった。

 僕が束の間の休息に涼んでいると、お坊さんがお堂の奥から小さな桐箱を持ってくる。

 なんだか、ずぅっとにたにたしていて不気味なお坊さんだなぁ。


/ ,' 3「わっぱ、驚けよ? これは先日偉い上人様にお譲り頂いたものなんじゃ」

/ ,' 3「また明日にでも村の衆に見せびらかしてやりたいところじゃが、お前だけ特別に一番目に見せたろう」


 でも開かれた桐箱の中には、お坊さんの笑顔よりもっと不気味なものが入っていた。

339:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 01:05:13.41 ID:Iqmr8huD0


 そこにいたのは、小さな小さな生き物の、乾いた死体だった。


/ ,' 3「これは彼の、聖徳太子様のお話にも出たとされる人魚の木乃伊と言われておっての!」


 猿のような、魚のような、怖い顔を浮かべたおぞましいものだ。


/ ,' 3「何でも、罪を背負いこむために生まれ変わって、こうして死んだ後も世の不幸を憂うために木乃伊にされたそうな!」


 でも、僕はそのおぞましくも不思議な死骸に、どうしてだか、懐かしい気分になって。


/ ,' 3「ありがたいんじゃぞぉ? 拝めば病気怪我が治るどころか、家族安泰、豊作、豊漁はもちろんのこと――」


 自然に涙がぽろぽろ零れてきて、でも悲しくない、とても、晴れやかな気分になった。


/ 。゚ 3「ななな、なんじゃ、わっぱ? どうして泣いておる? 感動しすぎてべそかいておるのか?」



342:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 01:10:29.40 ID:Iqmr8huD0





                           ('∀`)  川ー川







                                         「違うよ、思い出したんだ。僕は間違っていたんだ」

                              「美しいものは、本当に素晴らしいなものは作ったりなんかできない」

                                     「大切な人と、大事に大事に、育てていくものなんだって」

                                                            「そうだよね、さだこ」




344:◆z9m3qj2a1A :2010/07/21(水) 01:12:56.73 ID:Iqmr8huD0





川д川人魚の木乃伊のようです('A`)




                               お わ り













川д川人魚の木乃伊のようです('A`)
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1279522192/
  1. 2010/07/21(水) 01:41:27|
  2. 短編まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

川д川人魚の木乃伊のようです('A`)3/4

213:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 21:08:04.48 ID:phmzFJQc0

 * * *


川;д川「はぁ、はぁ、はぁ、あ」

川;д川「いたい、ね、頭も、なんか、ボゥッとするよ」

( A )「うん、うん、そうだな。しっかりな」

( A )「眠っちゃダメだぞ。頑張れ、頑張れよ」


 貞子は碧色の瞳で見返してくる。

 二の腕の付け根ほどで切り揃えた両腕には、ひれをしっかりしっかり縫い付けた。

 ぱたぱた、ぱたぱたと床を叩く。

 彼女の顔は真っ青だった。脚に描いた鱗よりもずっと、青い。

 本当に、本当に魚の肌のような、真っ白く不健康な青。

215:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 21:16:07.03 ID:phmzFJQc0

 足に履かせた尾ひれ用のフィンも、外れないようにきちんと縫い付ける。

 最後の仕上げに、足首と膝をビニール紐で何重にも縛る。

 これで、もう自由には歩けない。


('A`)「でき、た……」


 作業開始から8時間と37分。

 僕は幼馴染の女の子を材料にして、人魚を作り上げた。


 “貞子”だった人魚は床に横たわったまま、瞼を広げ作り物の眼球を僕に見せつける。

 白い肌に真っ黒な長い髪。空の色のように毒々しく青い鱗。

 精巧なひれ。完璧、完璧だった。


(゚A゚)「俺は、お、あ、ぼ、僕は、人魚を、作ったん、だ」


 歓喜の叫びをひとつ、僕は木霊させる。

217:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 21:20:05.85 ID:phmzFJQc0


川д川「ドクオ、く、ん……」


 人魚は今にも消えそうな声で僕を呼ぶ。

 窓から差し込む光は、もうとっくの昔に途切れてしまって。

 暗い暗い地下室の中、血だまりの中でぼぅっと光る彼女はとても綺麗だった。


('A`)「終わった、出来たよ。完成した……」

(;A;)「あ、ありがとう、貞子。ありがとう。嬉しいよ」

川д川

川ー川


 冷たい掌が僕の頬を撫でる。


 「ドクオ君……、最後に、おね、がいが、あるの」

218:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 21:23:39.74 ID:phmzFJQc0













                                     「海へ、海へつれていって」

                                        「海に、かえりたいの」













221:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 21:28:54.89 ID:phmzFJQc0


 * * *


川;д川「うぅぅううぅうぅうううぅうぅ~!!」


 さだこは床を転げ回り、恐ろしい声で唸っておった。

 苦しそうに、苦しそうに。大きく膨らんだ腹を掻き毟って。

 桜色じゃった唇を噛んで、真っ赤な真っ赤な血を滴らせて痛がっておった。

 産湯を用意してやろうと薪を焚いとったわしは、もうそれどころじゃあなかった。


(゚A゚)「さだこぉ!」


 きっとややこは、今にも生まれてくる。

 わしとさだこの子が、今まさに生まれようとしておる。

 受け取らねば。父親のわしが、ややこを受け取らねば。

222:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 21:32:20.33 ID:phmzFJQc0

(;'A`)「さだこぉ! 頑張るんじゃあ!」

川;д川「ヒィー! ヒィィイー! 痛いぃい! いたいぃいい!」

(;'A`)「息むんじゃ、頑張れ! やや子もがんばっとる!」

川;д川「うぅぐうううう! ひぐぅうううあああ! い、い、ふぅぅいいぃい!」


 ごぼ、ごぼごぼ、と音を立てて、露わになったさだこのそそから何かが漏れ出した。

 緑色のそれは、へどろのようなそれは何度も何度も泡を立たせて、さだこの中から溢れ出しておった。

 わしは怖かった。怖かったが、貞子とやや子はもっと怖がっておるはずじゃ。

 だからわしは声を上げて、へどろに溺れそうになりながらも、さだこを励まして続けた。


川;皿川「ぎぃぃいいぃぃいぃぃいぃいい――っ!!」


 さだこが一際、大きく鳴くと一緒になって腹がぼごんと動いた。

 そして、まぁるい頭のようなもんがそその奥から込み上げてきた。

 やや子じゃ。やや子の頭じゃ。

226:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 21:37:58.83 ID:phmzFJQc0

(゚A゚)「頑張れ! 頑張れ! あとちょっとじゃ、あとちょっとじゃ!」

川;皿川「ぐぎぃいいいぃぃいいぃぃい!」

(;A;)「もう少し、ほら、頭じゃ! 頭が見えておる、頭が!」

川;Д川「あ゛あ゛あ゛あぁぁあぁぁあ――っ!!」

(;A;)「あたまが、見えて――」


 ――ごっどん。

 大きくて硬くて、重いもんが床を叩く音がしよった。


(゚A゚)「やや子の、あたま、あ……、れ?」


 わしは目を疑った。

 疑って、じゃが、本当のことだと気付いて、なお背筋が寒うなった。

 さだこがひり出したのは、わしがやや子の頭だと思っとったんは、卵じゃった。


 大きな大きな卵じゃった。

229:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 21:46:47.23 ID:phmzFJQc0

 わしの頭よりでっかくて、“にび色”で、鶏のなんかとは比べ物にならんほど、

 汚らしくて、おぞましくて、臭うてたまらん卵じゃった。

 腐った魚の臭いよりも、ずっとずっとひどかった。


:(゚A゚):「なん、なんなん、な、なん、じゃ、なん」

川;д川「はぁああ、はぁはぁ、はぁ、はぁあぁ、はぁ……っ」


 震えとるわしも、さだこも、卵から目が離せのうて。

 次第に卵は、ごろごろ転がるのをやめると、微かに震えだした。

 かち、かちかち、かち。小さな音が、本当に小さな音が、家の中に響いておる。

 そして、音が少しづつ大きくなるにつけ、硬そうな卵の表面にいくつもの亀裂が走った。


 中身が、卵の中身が外に出たがっておるんじゃと、わしは悟った。


230:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 21:53:40.95 ID:phmzFJQc0

 * * *


川ー川「ねえ、ドクオ、くん……」


(;'A`)「待ってろ、待ってろもうすぐだ。すぐだ、すぐ、近くの海岸線だから、すぐに!」

川ー川「うん、うん。あのね、そうだね」

川ー川「覚えてる? ねぇ、あのね、あのえんそくの、日のこと」


 すれ違う、真っ白な光を帯びたトラックが、僕たちを自転車ごと風圧で吹き飛ばそうとする。


(;'A`)「覚えてるよ、覚えてるよ! だから、待ってろ、すぐだから!」

川ー川「わたしね、あのときの、ミイラをみるドクオくんのよこかおが、いまも、わすれられないよ」

川ー川「すごく、めがきらきらしてて、すてきだなぁって」

川ー川「人魚がうらやましいなぁ、って」


 風の音が、対向車のクラクションが邪魔で、人魚の声が、聞こえない。

 聞こえないよ、貞子。

233:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 22:00:14.19 ID:phmzFJQc0


川ー川「わたしもいつか、あんな風に、ドクオくんに見られたいなぁって」

川ー川「思ってたの、ねがっていたの」

(;A;)「あと少しだ、トンネル抜けたら……ここ、トンネル、抜けたら!」


 たすきで縛って背負う人魚の身体が、段差に乗り上げた時、がくんと跳ねた。

 同時に、僕の目元へぴちゃりと、何かの液体がこびり付いた。

 確かめなくても分かる。人魚の、人魚の血だ。

 嗚呼、時間がないんだ。


川ー川「だからね、もうつらくて、お母さんやお父さんからにげられないって分かっちゃったとき」

川ー川「私、人魚になろうっておもったの。ドクオくんの大好きな、にんぎょに」

(;A;)「海! どうして、どうしてこんなに遠いんだ! どうしてこんな、あ、ああああ!」


 トンネルの中の時間が、永遠と近似してしまったかのように。

 僕のこぎ続ける自転車は、淡い光の中を緩やかに駆けていく。

235:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 22:03:54.82 ID:phmzFJQc0

 貞子は何も悪くなかった。

 貞子は真面目で優しくて、勉強が出来るいい子だった。

 身体は細くて丈夫じゃないけど、それにもめげずに頑張る奴だった。

 昔から知ってる。昔から、僕は彼女のことを何でも知っていた。


 でもいつからだろう。貞子の顔に青痣や、変な火傷の痕が増えるようになったのは。

 いつからだろう。貞子が教室でもひとりで過ごすことが多くなったのは。

 その時、僕は初めて知ったんだ。

 貞子のことも、彼女の家のことも何も知らなかったということを。


 だから、悪いのは僕だ。

237:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 22:10:06.97 ID:phmzFJQc0


 白線が、赤茶色のライトが、僕たちとすれ違っていく。

 遥か彼方に消えていく。


川ー川「ほんとうに怖いことは、叩かれたり無視されたりすることじゃあないの」

川ー川「わすれさられて、そこから永遠にいなくなってしまうことなの」

川-川「わたしは、ね、わたしは、あなたにだけはわすれてほしくなかったから」

川д川「わたしが生きたあかしを、おぼえていてほしかったから」

川;д川「想いつづけてほしかったから……」


 人魚と僕の逃避行は、もうすぐ終わりを告げるんだ。

 人魚は蒼い夜の海へと帰っていくんだ。幸せな世界へと還るんだ。

 もうこんな、こんな酷い世界には帰って来なくて、いいんだよ、貞子。

 ほら、向こうに出口が見えた。あと50メートル、40、30……。

239:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 22:14:59.62 ID:phmzFJQc0

 * * *

 「ぴぎ」

 「ぴぎゃぁぁあぁぁぁあぁぁあぎぃいああぁぁいぎゆううぃい」

 「ぶぎぃぃいいいいいいい」

 「ぷしっ」

 「ぶぅうううううぎゅうううううぅうう」


 卵がいくつもの亀裂を作って、最後にぱっくりと割れた時。

 中からまろび出たのは、ころころと可愛いややこじゃあなかった。


(゚A゚)


 頭から棘のような触手が、何本も生えて、うねっていて。

 足は無くて。代わりに蛸のようなぬるぬるとした柔らかい、何かがくっついている。

 頭のような部分にたくさん空いた穴から、奇妙な鳴き声をを上げる一つ目の生き物。

 もぞもぞと蠢いている、おぞましいものがそこには在った。

240:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 22:19:32.66 ID:phmzFJQc0


 「ぶぎぇぇぇええぎぃいいいぶうぅう」


 ややこだったはずのものは、苦しそうな声を上げてのたうちまわる。

 何が苦しいのかは、すぐ分かった。

 黄色い体液をびちびちと漏らしながら、それは崩れておる。

 赤黒い肉がぼぞぼぞと剥がれておる。

 死にそうなんじゃ。きっと、こいつは死にそうなんじゃ。

 さだこの腹ん中から、殻ん中から飛び出して来たばかりだというのに。

 もう、もう死にそうになっとるんじゃ。


川;д川「いやぁぁぁああぁぁ! 赤ちゃん、赤ちゃん、赤ちゃん!」

245:◆z9m3qj2a1A :2010/07/20(火) 22:27:00.04 ID:phmzFJQc0

 さだこが這いずり寄って、ひれとひれを器用に使ってやや子を抱え込む。

 泣いているさだこの胸の中で、死にかけのやや子はぐちっと音を立てた。

 ひときわ濃い色の汁が一筋飛んで、わしの顔にひっかかる。

 臭い、臭くてたまらん、死骸の臭い。


(゚A゚)「お」

(;A;)「おぐぅおおぉおお、おぐ、ぇ、げぇ、げぼ」


 限界じゃった。

 空っぽの胃のどこに詰まっていたのか分からんほどに、わしはげろを吐いた。

 込み上げてくるもんは後悔とか、絶望とか、そんなもんが入り混じっておった。


川;д川「おねがい、死んじゃだめ、赤ちゃん、赤ちゃん」

川;д川「元気に泣いてちょうだい……? お願い、息をして、お乳を吸って……」


 もう、やや子の叫び声は聞こえなくなっておった。 続きを読む
  1. 2010/07/21(水) 01:38:31|
  2. 短編まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

川д川人魚の木乃伊のようです('A`)2/4

86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 18:54:03.18 ID:lL/o96KP0

 * * *


 ガチャ


川д川「あ、ドクオ君……」

('A`)「よいしょ、っと」

川д川「すごい量だけど、大丈夫?」

('A`)「うん、一応……失敗しないように結構前から、準備してたから」

('A`)「包帯とか、ありったけ用意したし。ガーゼも」

('A`)

('A`)「こんなんで何とかなるとは思わないけど、な」

川-川 ))「ううん、充分だよ。これだけあれば」

川д川、「これは……、あ、ぎ、義眼、かな?」

('A`)「いや、ドール用のやつ。義眼なんて、どうやって調達すりゃいいか分からないし」

87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 19:00:12.84 ID:lL/o96KP0

('A`)「色は個人的な趣味で……」

川д川

川д川「人魚の瞳は、エメラルド色かぁ……」

('A`)「そんな定説ないけど、な。何かキレイな色のがいいかなって」

川-川「海の底から、ずっとずっと空を見上げてたからかな?」

('A`)「?」

川д川、「海と空の境界線で、水面がうっすらエメラルド色を帯びて」

川д川「そんな綺麗な碧色が目に焼き付いて――とかだったら」

川*д川「ろ、ロマンチックかなって。変かな?」

('A`)

('∀`)「そうだな、ロマンチックだな」

川д川

川ー川「――うん」

104:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 21:20:25.09 ID:lL/o96KP0


川д川「あ、こっちは……ヒレだね。スキューバの、かな」

('A`)「うん、フィンだよ。色塗って陰影つけて、少しカットしてみたけど」

川*д川「本物みたい……。そっか、ドクオ君、絵を描くのも好きだったもんね」

('A`)、

川д川「これ、私が付けるんだね」

川д川「似合う……かな?」

('A`)

('A`)「きっと似合うよ、似合うはずさ」

川-川

川д川「尾ひれの方も、あるんだね」

108:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 21:28:21.35 ID:lL/o96KP0

('A`)「うん、こっちは二枚重ねでちょっと大きめにしてる」

('A`)´「そうだ、作業始めるの……まず脚でいいかな?」

川д川「脚から?」

('A`)「うん、その……鱗だけはどうしようもなかったから」

('A`)「腰から脛までに、アクリルガッシュで手描きするよ」

川д川、「時間、かからないの?」

('A`)「ささっと済ませる。それに――」

( A )「長引くならウチ泊まってもいいよ。それに」

( A )「貞子も、もしかしたら考え直したいんじゃないかなって」

('A`)「時間が、欲しいんじゃないかなって」

109:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 21:31:40.96 ID:lL/o96KP0

川д川

川-川

川ー川「ありがとう、じゃあ脚に鱗……お願いします」

川д川「でもね、でも……いいの、もう。決心したから」

川д川「長い時間、いっぱい、いっぱい考えて、泣いて、決めたから」

( A )「やっぱ、気持ちは変わんないのか?」

川-川「うん」

( A )「もしかしたら、もしかしたら」

(;A;)「これからの人生で、もっと、イイことがいっぱいあるかもしれないのに?」

川-川

川-川「……うん」

111:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 21:35:24.70 ID:lL/o96KP0

(;A;)「まだ高校も卒業してないのに?」

(;A;)「まだ結婚もしてないのに?」

(;A;)「子供だって、産んでないじゃん……」

(;A;)「お前、それに、だって、恋愛とか、恋人だって……」

川-川「うん、うん。全部、そうだね」

川-川「この世界にはそんなキレイで素晴らしいことがいっぱいいっぱい、あるもんね」

川д川「でも」

川-川

川ー川、「でも私、もう疲れちゃったよ。ドクオ君」


(;A;)

112:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 21:40:05.27 ID:lL/o96KP0


(ぅAと) )) ゴシゴシ

('A`)

('A`)「うん、わかった。……ごめんな」

川д川「謝らないで。ドクオ君は、何も悪くないんだから」

('A`)「うん、うん」


 カチャ カチャ


川д川「ズボンは当然として、パンツは脱いだ方が良いかな?」

('A`)「……その方が塗り易いかな」

('A`)「悪い。出来るだけ見ないようにするから」

川-川「うん。大丈夫、一応……下の毛も剃ってきたし」

川-川「恥ずかしくないよ。だってドクオ君だもん」

('A`)

114:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 21:45:33.99 ID:lL/o96KP0

 「…………」

 「何か変な感じだね」

  「そうだな」

 「はひっ、ちょっとくすぐったいよ」

  「我慢してくれ」

 「…………うん」

 「あのね、ドクオ君。実は私ね、さっき一つだけ嘘をついたんだよ?」

  「嘘?」

 「そう、嘘。私、恋人はいないけど、恋ならしてるよ」

  「恋……恋か。そうなのか、なんだ、良かったな」

  「誰なんだろうな、そいつ。ちょっと羨ましいよ」

 「うん、そうだね」

 「へへ、誰だろうね?」

115:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 21:51:15.22 ID:lL/o96KP0













                        幼馴染の貞子が、自殺することを僕に打ち明けたのはちょうど一か月前

                        17歳の僕にはまだ広すぎた世界が、その日を境に小さくしぼんだ感覚を

                                                         今も、覚えている













118:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 21:59:48.21 ID:lL/o96KP0

 * * *


 人魚と暮らして、いつのまにかひと月が経った。


(*゚ー゚)「さだこさん! 今日もキレイだねえ」

川*д川「あ、はい、おはようございます。しぃさんもお綺麗ですね」

(*^ー^)「またまた、そんなこと言って!」


 わしの家の屋根の下で、桶に腰まで浸かったさだこは近所の女どもに挨拶をする。

 死んだ嫁の着物を着せて、ひれが見えないようにしっかりと袖は結んでいる。

 尾ひれも布でぐるぐると覆っておけば、少なくとも「脚を怪我してる」という嘘でまかり通る。

 わしはあれから考えて、貞子を違う形で村人たちに引き会わせることにした。


川*д川ノシ「あ、どくおさん!」

('A`)「うぃ、どうじゃ塩梅は?」

119:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 22:08:35.77 ID:lL/o96KP0

川ー川「調子、とても良いです。日中も影にいれば体も乾きません」

('A`)「そりゃあ良かった。水、汲んで来るか?」

川д川「あ、あ、いえ、もうしぃさんたちと潜りに行くので……」

川д川「出来れば浜まで運んで欲しいんですが」

('A`)「お安い御用じゃ」


 わしは、人魚を“さだこ”と名付けて、村の連中には遠縁の親戚だと説明した。

 ただ、さだこは病気で両手を切って、足も不自由である。

 仕事は出来ないが泳ぎは上手いので、厄介払いを兼ねてわしの所に預けられた……と、うそぶいておいた。

 奇妙なさだこの見た目も、病気といえば村の連中もなんとなく飲みこんでくれたようで。

 海のもんはあまり難しいことは考えたがらない。そういうもんじゃ。


川д川「ここでいいです、ここで」

121:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 22:16:17.77 ID:lL/o96KP0


 さすが、半分は魚。

 布でくるんでおっても、尾ひれを力強く蹴って浅瀬を一気に泳ぎ抜けていく。

 聞けば素潜りも上手いらしく、村一と言われとったぺにさすよりも長く潜るという。

 当然じゃ、えらが付いておるからの。


(*゚ー゚)「いやぁ、ホント。さだこさんが来てから仕事がはかどるよ」

(゚、゚トソン「腕がないのに、あわびやサザエなんかを器用に口で咥えて取って来るんだからねぇ」

('、`;川「あたしゃ、素潜り村一の座が奪われて悲しいよ」

川;д川「そんな、ぺにさすさんだってすごいですよ?」

ξ゚⊿゚)ξ「まーったく、ぐうたらなウチの亭主よかずぅっと働いてくれる甲斐甲斐しい子だよ!」

( ゚ω゚)「聞き捨てならんお!」


 さだこはすっかり村の連中と慣れ親しんどった。

122:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 22:21:49.03 ID:lL/o96KP0


('A`)「さだこ、漁は楽しいか?」

川*д川「はい、皆さんのお役にたてて嬉しいです!」

川д川「皆さん、私にとても優しいです。人間て、本当はとても親切ないきものなんですね」

川-川「私の故郷では、姿を見られたら網を投げられる毎日でしたから……」

('A`)「そうか、そうか」

川*д川「それに、歌も自由に唄えて楽しいです。以前は人気のない夜にだけ」

川д川「隠れるようにして歌っていましたから、本当に嬉しいんです!」

('∀`)「うん、うん」


 くぅと子を授からんうちに死に別れた身としては。

 娘がおったらこんな風だったのだろうかと、思う。

125:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 22:28:14.25 ID:lL/o96KP0


川д川

('A`)´「ひれが気になるんか?」

川д川´

川д川「はい、割と良くなって来たようで。泳いでも痛くないし」

('A`)「どれ、着物を脱がせたろう。傷の具合を見てやる」

川д川 )) ゴソゴソ


 珊瑚で切った傷は、このひと月でだいぶ良くなっていた。

 人魚の身体の事なんぞ良く知らんが、人間で言うならかさぶたが出来たような感じじゃった。


('∀`)「ようなっとるな。これはあと、ひと月もせんうちに潮の中を遡れそうじゃ」

川д川「…………」

('A`)´「どうした、嬉しくないんか?」

川д川「いえ、嬉しいです。でも……」

126:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 22:32:09.51 ID:lL/o96KP0

川д川「でも、もうすぐ皆さんと――」

川д川「どくおさんともお別れすることになるなんて、寂しいです」

川д川「私ここにいたい。皆さんとずっと一緒が良いです!」

('A`)、「しかし、さだこ。故郷には家族がいるんじゃろう?」

('A`)「きっと心配しちょる。怪我は早く治せ。それで早く、親兄弟のもとに帰れ」

('A`)

(-A-)、「これは言いたくないがの。やはりお前は人魚じゃ。人じゃない」

川д川「!」

('A`)「お前が人魚といつ村衆にばれるか、わかったもんじゃあなかろう」

('A`)「そうなれば、お前はここには長くおれん。どっちにしろな」

128:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 22:38:07.85 ID:lL/o96KP0

川;д川「そんな、どくおさん……」

('A`)「離れる時は、なんとか誤魔化す。嘘くらい、いつでもついてやるわ」

('A`)「じゃからな、お前さんは幸せな気持ちのままで故郷へ帰れ。後生じゃ」

川д川

川д川「どうして、どくおさんはそんなに良くしてくれるんですか?」

川д川「今まで、何で優しくしてくれたんですか?」

('A`)、「それは、怪我をして一人ぼっちのお前がかわいそうだったからじゃ」

('A`)「じゃから、村衆とも仲良くできるよう頑張ったんじゃ。独りは良くない」

(-A-)「良いわけあるめぇ……」

川;д川「でも!」


 さだこは着物の裾を乱したまま、わしに寄りかかってきた。


川;д川「でもそれじゃあ、どくおさんがまたひとりぼっちになります!」

129:◆z9m3qj2a1A :2010/07/19(月) 22:42:12.92 ID:lL/o96KP0

('A`)「さだこ……」

川д川「私、村の皆さんに聞きました。この着物、亡くなった奥さんのものだって」

川д川「どくおさんがきちんと畳んで、大事に大事にしまっていたものだって」

川д川「だから、それを着せてもらえる私は、とても大事にされてるのよって教えてもらいました!」

('A`)、「そ、それは」

( A )「女ものの着物がそれしか無いからじゃ……」


 本当のことだけど、嘘じゃった。

 やっぱりわしはどこかで、くぅとさだこを重ねとったのかもしれん。


川д川「どくおさん……私、どくおさんにこんなに良くして頂いたのに」

川д川「何も恩返し出来ていません。これじゃ、不公平です」

('A`)「さだこ……」 続きを読む
  1. 2010/07/21(水) 01:31:14|
  2. 短編まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

川д川人魚の木乃伊のようです('A`)1/4

2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 15:55:20.00 ID:lL/o96KP0


 昔、小学六年生の頃くらいに

 遠足で、とあるお寺に訪れたことがあった

 子供のわたしたちにとって、とても退屈なそこは

 人魚のミイラを保管していることで有名な場所だったらしい


 人魚といっても、まだ幼かったわたしには

 絵本で見たような金色の髪を頂いた、綺麗ないきもの

 耳がとろけるような歌を唄う、神秘的ないきもの

 でも、おばけと同じで本当はいないもの

 その程度の想像が全てだった

4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 15:58:17.37 ID:lL/o96KP0


 でも、お寺の住職さんがニコニコと笑いながら

 差し出した小さな箱には、金髪の美人も綺麗ないきものも入ってはいなかった


 ただ乾いて、小さくて

 そしてとびきり醜い、なにかの死骸だった


 わたしは初めて見た人魚のミイラが、あまりにも怖くて膝が震えたけど

 一緒に付いて来てくれた彼は、興味津々に住職さんに尋ねていた


 「このミイラは本物の人魚なんですか?」


 って

6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:04:34.78 ID:lL/o96KP0


 住職さんはまたニコニコしながら、でも首を横に振った

 でも機嫌は良さそうで、多分、その質問を聞いて欲しくて欲しくて

 堪らなかったんだと思う


 「これはね、残念だけど作り物なんじゃよ」

 「昔の人が魚の骨と、猫とか、猿とかの亡骸を寄り合わせて」

 「作ったらしい。それでも、当時の人はこれを本物の人魚と思っていたそうだ」

 「とてもとてもありがたいものとして、手を合わせる人もいたんだよ」

7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:11:00.25 ID:lL/o96KP0


 「人魚は生前、罪を犯した人が生まれ変わったという話もある」

  「つみ? 一体何をしたの?」

 「色々じゃよ」

 「魚を取ってはいけない神聖な場所で、多くの魚を獲ってしまった漁師とかかのう」

 「人魚になってからは、自分の姿を末永く残して、殺生の罪の重さを人々に伝えて欲しい」

 「そう言った、という逸話もあるんじゃ」


 私には住職さんのお話は退屈で、冗長で、難しかったけど

 彼はとても興味津々で、一心不乱に聞き入っていた

8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:14:03.80 ID:lL/o96KP0


 てっきり、ミイラが本物じゃないからガッカリしている

 そう思っていたけれど、彼は思いのほか上機嫌で

 帰りのバスの中でも、隣の席で妙に興奮していたのを良く覚えている


 「ねえ、ドクオ君」

  「何?」

 「人魚、本物じゃあなかったね」

  「そうだね」

  「でも、とても面白いものを見れたと思う」

 「ガッカリしてないの?」

  「まさか!」


 ドクオ君は身を乗り出してそう言った

10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:17:16.58 ID:lL/o96KP0


 「どうして? 人魚、作り物だったでしょ?」

 「ドクオ君、今日ここに来る前に、本物の人魚が見れるんだって」

 「すごく楽しみにしてたじゃない?」

  「うん、人魚が本物なら、確かにもっと嬉しかったかも」

  「でも今は別の意味で、すごく有意義な気持ちだよ」

 「?」

  「感動したんだ」

  「昔の人が、魚や動物の骨から、あんなリアルで、グロテスクで」

  「心に訴えかけてくるものを、作ったって事実に感動した」

  「胸を打たれたんだ。カルチャーショックだよ」

 「???」

11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:20:32.11 ID:lL/o96KP0


 私には彼の言っていることが良く分からなかった

 私は、やっぱり綺麗で美しいものが好きだから

 少なくとも、あのミイラは好きになれそうになかった

 彼のように感動する事なんて、できなかった


 「すごいなぁ。たくさんの人がアレを人魚って信じたんだ。神様みたいに手を合わせたんだ」


 でも喜んでいる彼を見ているのも、好き

 美しいものや綺麗なものを見るよりもずっと、ずっと好きだ

 昔も、今も

 だからその点においては、あのミイラにありがとうを言いたい

12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:22:30.86 ID:lL/o96KP0













                             「美しいもの、素晴らしいものは人間の手で作れるんだ」

                             「僕も、僕もいつか作りたいなぁ」













13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:24:58.74 ID:lL/o96KP0

             人

             魚

             の

             ミ

             イ

             ラ

             の

             よ

             う

             で

             す

16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:27:56.16 ID:lL/o96KP0

 * * *


 ピンポーン


('A`)「はい、はい、今出るよ。出る」


 ガチャ


川д川

川д川「おはよう、ドクオ君」

('A`)「んん」

('A`)「うん、おはよう。暑いな、今日も」

川д川「夏、だからね」

17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:30:43.78 ID:lL/o96KP0


 バタン


('A`)「スリッパ、いる?」

川д川、「うん、ごめんね。サンダル履いて来ちゃったから」

川д川「フローリングに足跡、付いちゃうもんね」

('A`)「それくらいいいよ、拭けば消えるし」

('A`)「うん、でも……はい、スリッパ。ピンクでいいよな?」

川д川「うん、うん」

川д川「ありがとう」

('A`)


 ガチャ


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:35:09.47 ID:lL/o96KP0


('A`)「はい、麦茶」


川д川「ありがとう」

川д川、「暑いよ、外、すごく。喉渇いちゃって」

川д川、「私、細いから。水気無くなると頭ボーっとしちゃうから大変」

川д川「一応、水筒持ってるけど、あんまり重いの持てないから」

川д川「ちっちゃくて……すぐ、無くなっちゃった」

('A`)

('A`)「うん、飲んでいいよ。俺はいいから」

川д川

川д川「……うん」


 ゴクッゴクッ


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:39:32.74 ID:lL/o96KP0


川д川

('A`)

川д川

川д川「おじさんとおばさん……いないんだね」

('A`)「うん、そう」

('A`)「ここ二週間くらい、海外に行ってるんだ。俺、ほっといて」

('A`)「ひどいよな。まぁ、ひとりが気楽でいいけど」

川д川

川д川「でも、そうだよね」

川д川「おじさんとおばさんいたら、今日、私を呼んだりしないもんね」

川д川、「うん、うん、そうだよね」

25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:43:47.51 ID:lL/o96KP0


 ジーワ ジーワ ジーワ


('A`)「セミ、すげぇな」

川д川「うん」

('A`)「猛暑だな。もう八月だし、すっかり夏だ」

川д川「うん」

('A`)「……そういや、あの遠足も夏の入り際だっけ」

川д川

川д川「どう、だったかな」

('A`)

川д川

川д川「ねえ、ドクオ君」

川∩д∩川「その……お風呂、借りてもいい、かな?」

34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:48:05.28 ID:lL/o96KP0


('A`)

('A`)「でも、湯船……空だぞ?」

川∩д∩川「いいの、シャワーだけ借りられたら、いいから」

('A`)「……それならいいけど」

川∩д∩川「ごめんね、急にこんなこと言ってごめんね」

川∩д∩川「でもすぐ終わるから。ごめんなさい」

('A`)

('A`)、「いいよ。洗面所のタオルも、好きに使っていいから」

('A`)「だから、あんま謝んなよ」

川∩д∩川「うん、うん……」

41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 16:59:00.24 ID:lL/o96KP0


 * * *


( ^ω^)「おーぅい、どくおや、どくお」


 浜を蹴って、漁師仲間のぶぅんが駆け寄ってきおった。

 コイツは昔から太っとる。
 わしや他の漁師連中と同じように、毎日細い食で食いつないどるとは思えんほどの巨漢だ。
 羨ましいが、あれはあれできっと体重くて毎日仕方がないのじゃろう。

('A`)「何じゃ、ぶぅん」

( ^ω^)「何じゃて、漁じゃ漁! そっちの網はどうじゃった?」

('A`)「どうもせん」

 わしが解れを編んどった地引網には、鰯一匹おりゃあせん。
 三月も前というのに、まだ赤潮で悪いもんがのこっとるのか。
 ぶぅんのように元気には振舞えん。

45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 17:02:56.96 ID:lL/o96KP0


( ^ω^)「厳しいのう」


 ぶぅんは肉で細なった目を、余計に細くして海を睨んだ。


( ^ω^)「おいらは嫁とカーチャン食わしてやらにゃならんから余計に大変じゃ」

('A`)「独りは独りで辛いんじゃ。食いぶち以上にの」


 ぶぅんには嫁がおる。家族がおる。
 しかしわしには何もありゃあせん。財産も、家族も何もかも。

 ぶぅんが太っとるんは、きっと幸せ太りじゃ。

 そう言い聞かせて、わしは家に戻った。

49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 17:08:28.85 ID:lL/o96KP0


 家は狭いが、わしには広すぎた。


('A`)「…………」


 床に据え取る、死んだ嫁の着物に手を合わせてから。

 苔むした水瓶から柄杓をとった。もうそこを突きかけとった。


('A`)「また調達せにゃあの」


 独り言が癖になりだしたのは、きっと嫁が死んでからじゃ。

 独り身の時はずぅっと黙って暮らしとったが、
 嫁がおった頃は、嫌でも嬉しくても家の中はうるさかった。

 その名残で、今でも嫁が「はいはいそうだねあんた」と、

 返事をしてくれるのを待っているのかもしれん。

53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 17:13:26.54 ID:lL/o96KP0


('A`)「酒もありゃあせん……か」


 薄い布団に横たわって、じぃと天井を見つめる。


 着物に染みついた汗の臭い。湿った木と潮の臭い。
 嗅ぎ慣れたそれも、なんだか鼻の奥に沁みて、沁みて。

 きっとわしは今でも寂しくてしゃあない。

 嫁が死んでから、もう何日も何ヶ月も何年も。

 女の身体が恋しいのではない。


('A`)「広すぎる家が寂しいんじゃ……」


 ほれ、また独り言じゃ。

55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/19(月) 17:19:41.00 ID:lL/o96KP0


 明日も早い。

 漁師に休みなんてない。

 泣く暇も、寂しさに震える時間も、何もない。


(-A-)。°


 だから、嫌なこと全部投げ出して、寝よう。

 そんな風にうとうとしていると、浜から波に紛れて、

 何か、何か聞こえてくるような気がした。


('A`)「なん、じゃ……?」


 初めは寂しいあまり、夢で嫁の声を聞いとるのかと思った。

 でも、なんだかやわっこくて、細くて、絹のようなそれは確かに浜から聞こえとった。

 波に紛れて、誰かを呼んでおった。 続きを読む
  1. 2010/07/21(水) 01:25:30|
  2. 短編まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ξ゚⊿゚)ξツンデレがバストカップを武器に戦うようです2 2/2

50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 23:26:05.79 ID:peBk3lwX0
  _
( ゚∀゚) 髪型はそのものなのにな―。
     でも少し、ミルナっぽいか?

从゚д゚从 不本意ながら、兄妹ですからねー
  _
( ゚∀゚) でもそれ、ギコ子とかいけんじゃねーの

从゚д゚从 あ、あの元王女ですか、若いのに頼もしいですよね
      今後どう渡辺さんをサポートしてくれるのか……

扉|`*川 ……

扉|ばたむ。

('、`*川 えーと、なんかフツーに話してるし、めでたしめでたし?

( ゚д゚)

53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 23:27:41.96 ID:peBk3lwX0

('、`*川 うわ! ミルナ君!?
     びっくりした……ずいぶん早かったわね

( ゚д゚) すみません、心配で
     で、どうなりました?

('、`*川 いや、なんというか、その、とりあえずドア開けるから、
     真実は自分で確認してね。

( ゚д゚) ?

がちゃ


从リ ゚д゚ノリ
  △△

54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 23:30:40.95 ID:peBk3lwX0

ど    ん
从リ ゚д゚ノリ 「バストカップの力は絶大です。絶望そのものです。
  △△   なら、弱き民は虐げられるしかないのか?――否。
        私達には、私達なりの戦のやり方があるのです」
  _
(* ゚∀゚) やっぱり似合うな
     かわいいぜ

从リ*゚д゚ノリ むしろ、この
       『ツンデレがバストカップを武器に戦うようです反乱軍具足~限定版~』
       をジョルジュさんがもってらっしゃることに驚きました。
  _
( ゚∀゚) ははは、俺はコミケとかいかねーから鑑賞専用のはずだったんだがな。

55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 23:31:32.27 ID:peBk3lwX0

从リ ゚д゚ノリ いいんですか? そんな大切なもの
  _
( ゚∀゚) いいんだ、貞子ちゃんのためなら

从リ*゚д゚ノリ ジョルジュさん……
  _
(* ゚∀゚) 貞子ちゃん……

( ゚д゚) ……

('、`*川 あははー


         ≡(゚д゚ )
          _
从リ*゚д゚ノリ (゚∀゚ *)

56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 23:32:44.89 ID:peBk3lwX0

( ゚д゚)≡
             _
   从リ*゚д゚ノリ (゚∀゚ *)


('、`*川 ……ゴクリ


   ( ;д; )ブワッ
          _
从リ*゚д゚ノリ (゚∀゚ *)


('、`;川  えっ!?


ダッシュ≡ ;д)
          _
从リ*゚д゚ノリ (゚∀゚ *)


('、`;川 ちょっと! ミルナ君!
     (オチはどうするのよ!)

57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 23:33:54.05 ID:peBk3lwX0

かちゃ

( ;д;)ハアハア

('、`*川 あ、戻ってきた


( ;д;)つ▲▲ これ! これも着て!


('、`#川 いやそれ私のだし!! 何で知ってるのよ
     ていうか本当にオチはどうするのよ!


( ゚д゚)つ▲▲ オチ?

61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 23:37:35.08 ID:peBk3lwX0

    (゚д゚ *) 貞子ちゃん

(* ゚д゚) ジョルジュさん

( ゚д゚) ……

( ゚д゚ )

( ゚д゚) こっちみんな


( ゚д゚)つ▲▲ はいオチー!
        さあ貞子!これ着て!

                           _
キテキテー(* ゚д゚)つ▲▲  イチャ从リ*゚д゚ノリ (゚∀゚ *)イチャ


('、`*川 え……
     何? 私がオチ担当!?
     ちょっと待ちなさいよ!












62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 23:40:41.85 ID:peBk3lwX0
~そして1ヶ月後~












63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 23:41:47.17 ID:peBk3lwX0

……そこには元気に『バスカ』を鑑賞する、ペニサスの姿が!





('、`*川 もう二度と、オチ担当なんてしないわ

おしまい





ξ゚⊿゚)ξツンデレがバストカップを武器に戦うようです
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1279198848/


  1. 2010/07/16(金) 00:10:34|
  2. 短編まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ξ゚⊿゚)ξツンデレがバストカップを武器に戦うようです2 1/2

3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:11:54.07 ID:peBk3lwX0

――これは、一人のオタ充高校生と、
オタク予備軍(くらいで済めば幸せなのにね)な中学生達との、
壮大な戦いの序曲である。



('、`;川 どうしよジョルジュ、姉ちゃん大変なことしちゃった
  _
(; ゚∀゚) ど、どうしたんだよそんな深刻な顔して


('、`;川 アルファベットRは80センチじゃなくて70センチだった!
  _
( ゚∀゚)

('A`;川 どうしよう10センチも間違えるなんて!
     ファン失格だわ!
     バストカップで言ったら四つあがる値よ!

4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:12:27.59 ID:peBk3lwX0

  _
(; ゚∀゚) まー、あれだ。
     ここは前回学んだことをふまえてだな、それくらい大きく感じる、ということで。

('、`;川 半書き貯め半ながらなんてやるもんじゃないわね
     『いけない濡れ濡れ女子○生~桃色の××に挟んであげる~』
     が
     『なんかえっちなの』に検閲されてるし……

  _
(; ゚∀゚) あーほら、昨日の『ツンデレがバストカップで戦うようです』観なおすからあっちいってて

('、`*川 いや観る。
  _
( ゚∀゚) ? 姉ちゃんアニメ版嫌いだろ?

('、`*川 昔はそうだったけど
     前回の天使のブラ城侵入戦思ったよりよかったからね

  _
(; ゚∀゚) (……できれば自分の部屋でみてほしいんだが)

7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:15:30.49 ID:peBk3lwX0
第92話

現在の勢力図


反乱軍 拠点:天使のブラ城

リーダー:从'ー'从(元グンゼ東塔大将)
サブリーダー:ζ(゚ー゚*ζ(元ワコール中将)
スポンサー:从リ ゚д゚ノリ(元トリンプ王女)


新グンゼ軍 拠点:ボディ・ワイルド城

大将 ξ゚⊿゚)ξ
中将 (*゚ー゚) ミセ*゚ー゚)リ
少将 (゚A゚* ) 川*` ゥ´)(元ワコール中将)


旧グンゼ軍 拠点:ヨセアゲハ城(元トリンプ領)

大将 川д川(元トリンプ大将)
中将 (*゚∀゚) (*‘ω‘ *) / ゚、。 / 


新ワコール軍 拠点:ウンナナ城

大将 从 ゚∀从(元グンゼ西塔大将)
中将 lw´‐ _‐ノv ∬´_ゝ`)(元トリンプ中将)

8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:16:15.09 ID:peBk3lwX0
  _
( ゚∀゚) 姉貴……

('、`*川 何?

  _
( ゚∀゚) この前のアレだけどさ

('、`*川 うん?
  _
( ゚∀゚) どうりでネタバレされても意味わかんないはずだよな。


('、`*川 そうね。あと今回から読み始めたひと置き去りね。(メタ的な意味で)

  _
(; ゚∀゚) つーかここでまさかの主役交代とか!

('、`*川 昨日も観たし先週からこんな感じでしょ。
     原作もこの通りだし。
  _
( ;∀;) いや、キャラクター紹介で改めて実感させられたというか。

('、`*川 ま、いいじゃないの
     あんたの好きな渡辺さんにスポットがあたって。

9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:17:13.17 ID:peBk3lwX0
  _
( ゚∀゚) いやでも反乱軍はバストカップを捨てて戦うんだぞ!
      バストカップに頼らない戦いを身につけた、
      ギコ子がいるとはいえ、不利だ……
  _
( ;∀;) それにバストカップZの渡辺さんが……

('、`;川 まあ私も。まさか作者がノーブラ主義者と結婚するなんて
     予想もしなかったけれどさ
     元々貧乳派だったからダメージはゼロよ、私は。

  _
( ;∀;) ちくしょー、渡辺さんのバストカップZ……


('、`*川 でも買ってたじゃない。限定版の新衣装。

  _
(; ゚∀゚) 何で知ってんだよ?

('、`*川 宅配便受け取ってみたら段ボールに
     『ツンデレがバストカップを武器に戦うようです 反乱軍具足~限定版~』
     ってデカデカとシール貼ってたから、母さんに見つかる前に剥がしてあげたわよ。

11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:19:33.52 ID:peBk3lwX0
  _
(; ゚∀゚) うわっ マジで!? やばいじゃん。ありがと姉貴。


('、`*川 あんたもカミングアウトしちゃえば良いのに。私みたいにさー
  _
( ゚∀゚) 俺は姉貴みたいにガチヲタじゃないからな


('、`*川


('、`*川 ……どこが?
  _
( ゚∀゚) 俺は、アニメは『バスカ』だけだし。
     でも姉貴は元々腐女子だし、コスプレ衣装自作したりしてるし。


('、`;川 いや、腐女子云々はともかく、衣装買うのとは大差ないでしょ

13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:21:05.55 ID:peBk3lwX0
  _
( ゚∀゚) 俺は買っても着ないんだよ。鑑賞用。
     しかしねーちゃん、貞子の具足って……たしか、姉貴はトソンとヘリカルが好きなんじゃねーのかよ。

('、`*川 だって貞子のじゃないと胸が入んないんだもの。
     大体バストカップUが現実で言うGカップくらいなのね、あれ。

  _
(; ゚∀゚) (姉貴Gカップなんだ……)


  _
( ゚∀゚)そ あ、そういや、貞子と言えばさ
  _
( ゚∀゚) 今日、うちに貞子がくるぜ。

('、`*川

('、`;川 はい?

14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:23:22.70 ID:peBk3lwX0

从#゚∀从「うおおおおおおおお!」

o川*゚ー゚)o「てやあああああああ!」

誇示された二人のバストカップが、交差する。レースが踊り、フリルが光る。

お互い、バストカップはU。ただし、こちらは全土最高のブラジャー職人、ブーンの遺作だ。
何合も打ち合ううち、勝負はつくだろう。

そして――ハインの上に、温血が降り注いだ。

从;゚∀从「っな!?」

仰向けに、ゆっくりと倒れていく、キュートの身体。その後ろから、現れた。

从;゚∀从「なんで、お前が!?」

白い肌、流れるような黒髪。誇らしげに張られた、バストカップT。

15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:26:18.61 ID:peBk3lwX0

lw´‐ _‐ノv「願わくば、輝ける米の世界を」

太陽を背に、立っていた。
元ワコール大将クーの妹であり、ワコール国少将である、シューが。
ワコール国大将、キュートを、倒した。

顔を伝う温血の、鉄の香りを感じながら、ハインはただ呆然と立ち尽くすしか、なかった。

 ~ ~ ~ ~ ~ ~

(* ゚д゚) いやーシューはかわいいなやっぱり。
  _
( ゚∀゚) おいミルナ。

(*゚д゚) なんどみてもこのシーンはいい。
     いままで隠れてたシューの良さが一気に……
  _
( ゚∀゚) あきらめろよ、これ以降シューの見せ場ないんだからさ
     現実をみろよ。

16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:28:50.02 ID:peBk3lwX0

( ;д;) 夢を……夢を見させてくれよ
     なんで以降ハインばっかりになるんだよ……
     シューはなんのためにワコール軍の革命を試みたんだよ……
     あんなに慕っていたキュートを斬ってさ、あんなに仲よかったデレを追い出してさ
  _
(# ゚∀゚) こらてめえ人を呼びだしておいて
     自分はDVDに夢中で返事もしないとか人としてどうなんだよ
     あとデレとシューについては、仲よかったってのもあるけど
     フツーにクーの妹だから接しやすかっただけじゃないのか?

( ゚д゚) オタとしては正しいと思うぞ
     あとシューがデレ追い出した原因たぶんそれだから。
     姉抜きで見てもらえない悲しさとかだから。
     あまりしゃべんないからわからないけどさ。


(* ゚д゚) そのミステリアスな所がいいんだよな。
  _,
(# ゚益゚)

(;゚д゚) ……いや、ごめん。ちゃんと説明するから。
    実はさ、おまえに相談したいことがあるんだ。
    妹のことで……
  _
( ゚∀゚) 妹?

17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:33:44.65 ID:peBk3lwX0

( ゚д゚) ああ、実は妹が、男嫌いでさ。でも今度、保健委員に選ばれて

(; ゚д゚) それで、男女1名ずつで協力してやるらしいんだけど。
     もう一人の保健委員と、うまくはなせないらしいんだ。

  _,
( ゚∀゚) ……まさか、俺にそれを治してくれとか言うんじゃないだろーな

(; ゚д゚) そのまさかなんだ! 頼む!
     片乳出しっぱなしで暴れるような姉妹がいる人なんて、滅多にいないんだから!


  _
(; ゚∀゚) それは忘れろよ、ってか関係ないだろ片乳はよ。

(; ゚д゚) 関係あるんだよ!

(;-д-) 妹の男嫌いはそもそも、下ネタ嫌いが発端で……
     だから女性でもそういう人がいるってわかれば、
     こう、男性への恐怖も薄れるんじゃないかと
  _
(; ゚∀゚) (逆に人間不信になりそうだけどな
      あと別に姉貴は下ネタのつもりじゃないとおもう)

  _
( ゚∀゚) ま、とりあえず考えさせてくれ。
     あと便所借りるぞ。

19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:34:48.42 ID:peBk3lwX0

ざああああ
がちゃ
  _
( ゚∀゚) ったく、あいつは時々わけわからんな

..川д川.テトテト
  _
( ゚∀゚) 治してやるにしても、ほかの方法を考えねーと……って

 川д川ピタ
  _
(; ゚∀゚) なんか元トリンプ大将貞子がいるうううううううううう!?

川;д;川 ひえええええ!? ごめんなさいごめんなさいいいいいい

  _
(; ゚∀゚) ?

川;д;川 ひっぐ、えぐ、ふえ

  _
(; ゚∀゚) 貞子、だよな?

川д;川ビクッ

     ズザザザア((((((((((( 川д;川

21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:37:15.27 ID:peBk3lwX0

壁|д;川 なななんで私の名前を!? いや、でも……
       え、ええと、兄さんの友達? で、ですか?
  _
(; ゚∀゚) お、おう、ジョルジュだ。
     兄さんってことは、お前、ミルナの妹?

壁|д;川 は、はい。っさささ貞子ともうしますがくぶる
  _
(; ゚∀゚)そ (名前まで同じかよ!)

  _
(; ゚∀゚) っと、あー貞子ちゃん? ごめんな、急に叫んだりして

壁|д;川 こ、こっちこそこんなとこからごめんなさい
       私、男の人苦手で……ち、近づいたり、話したり、とか
  _
( ゚∀゚) いや、いいんだ。気にするなよ。

壁|д川 ほ、ほんとは、もっとがんばって、お話しないといけないんですけど……

22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/15(木) 22:38:45.57 ID:peBk3lwX0
  _
( ゚∀゚) 無理は禁物だぜ。ゆっくり治していけばいいさ。

壁|д*川 あ、ありがとうございます。やさしいです、ジョルジュさん。
       では、私はこれで

壁|彡 サッ!!
  _
( ゚∀゚) (『バスカ』の貞子とは正反対だけど、良い子じゃねーか)

ガチャ
  _
( ゚∀゚) ただいま。


( ゚д゚) おかえり。遅かったな。
  _
( ゚∀゚) ん、妹さんにあったから、話してた。

(; ゚д゚) まともに話せたか?
俺には目も合わせてくれなくてね
さっきの悩みだっておふくろからまた聞きしたものだし

  _
( ゚∀゚) そんな重くはないみたいだぜ、本人も治したいと思ってる様子だし

( ゚д゚) そうか、それはよかった…… 続きを読む
  1. 2010/07/16(金) 00:04:55|
  2. 短編まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ξ゚⊿゚)ξツンデレがバストカップを武器に戦うようです

1:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:46:03.23 ID:IhBLxa8k0
第68話 Breast

川#д川「ふんっ!」

必死に、戦った。
胸のバストカップUを見せつけるようにして、敵陣をけちらしていく。

でも、もう無駄なんだ。

私を送り出してくれた、ヘリカルは、無事ではないだろう。

ワコールの進軍を受けた子悪魔ブラ城の防衛線も、打ち破られた。
防衛に向かった姉者と妹者も、討ち取られている。

o川*゚ー゚)o「一気に囲むわ! いい? 貞子を逃がさないようにね!」
ワコールの大将、キュートの存在が、その事実を証明している。
ここで、バストカップTを見せつけている。

姉者は野戦は得意にしろバストカップR、妹者に至ってはたったのOだ
私と、バストカップRのトソンとの一騎打ち。あのような真似ができる者はいないだろう。
そのトソンも力つきたのだ。
上位バストカップと下位バストカップの差は、あまりにも大きすぎるのだ。


ともに戦った仲間は、もういない。
そして、ともに戦おうと誓った仲間も。

川д;川(ハイン、どうして)

ハインは助けてくれない。

2:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:46:51.25 ID:IhBLxa8k0
帰ってくると誓ったハインは、トリンプを救ってはくれなかった。

なにより、天使のブラ城に掲げられた、旗の色。
国王が掲げた、真っ白な旗。

降伏のあかしの、白旗。


大国ワコールと肩をならべた。
質で追い上げてきたグンゼにも、抗えていた。
みんなで支えた、トリンプは

トリンプは、

もう、破綻してしまったのだ

それに気づいたとき。

初めて、涙が流れた。

川;д;川「あああああああああああああああ」



第68話 終わり

4:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:49:06.32 ID:IhBLxa8k0
  _
( ゚∀゚) やっぱおもしれーな『ツンデレがバストカップを武器に戦うようです』は!
  _
( ゚∀゚) ついにトリンプが滅びちまったか。
     最後ヘリカルも良い奴になったのにな。ウザい貧乳だと思ってたけど……
  _
( ゚∀゚) ここからが大詰めだな……あとはワコールか。
     ついに、東塔の渡辺さんと西塔のハインが協力するのか?

('、`*川

  _
( ゚∀゚) いや、でもまだ、ハインが味方と決まった訳じゃない。
     逃げ延びた貞子とハインが結託して、新トリンプを立ち上げる可能性も……

('、`*川

  _
( ゚∀゚) まさか、渡辺さんが狙われる!?
     てか最近渡辺さん最近出番少なすぎるぜ。せっかくYカップなのにな……

('、`*川

5:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:49:47.82 ID:IhBLxa8k0

('、`*川  何独り言いってんのよ。
  _
(; ゚∀゚) うお! 姉貴!? なんでここに!?

('、`*川  ドアあいてたし、なんか興奮してるみたいだから
     『なんかえっちなたいとる』でも観てるんじゃないかと思って。
  _
( ゚∀゚) いや『えっちなの』観てると思ったんなら静かに立ち去ってくれよ!
     あといくら室内だからってノーブラタンクトップは無いんじゃねえの?

('、`*川 いやでも涼しいし……
     あんた好きでしょおっぱい 。
  _
( ゚∀゚) 確かにおっぱい大好きだけど
     身内のしかも腐女子のおっぱいはおっぱいじゃねえよ。

('、`*川 えー? ほんとに?
(。)▲

  _ 
( ゚∀゚) ていうかそうやって出てるとたとえ身内でなくても萎える。


('、` 川 え?
(。)▲

6:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:51:00.14 ID:IhBLxa8k0

('、` 川 そ
(。)▲

   ('、`*川
サッ つ▲▲


('、`#川 そういうことは早く言いなさいよ!
  _
(; ゚∀゚) ていうか言わなくてもしまえよ。これからミルナ来るんだよ。

('、`*川 それも早く言いなさいよ! 着替えなきゃ。
  _
(; ゚∀゚) だからはじめからそうしろよ。

('、`*川 あー。で、なに観てたのよ?
  _
(; ゚∀゚)そ (見事に流された)

  _
( ゚∀゚) ……『ツンデレがバストカップを武器に戦うようです』だ。

7:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:53:38.78 ID:IhBLxa8k0

('、`*川 あんたも進化したわね。むしろ退化?
     見た目は普通のイケメン? なのにね。
     女の子がっかりするでしょ多分。

  _
(# ゚∀゚) 姉貴も人のこといえないだろ。
     俺は姉貴と違って『バスカ』だけだし、ほかのアニメとか興味ねーし。


('、`*川 ふーん。
     このアニメージュとかも、このアニメ為だけに買ってるってこと?
     律義ねえ。へー、こんなのなんだー

8:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:54:50.88 ID:IhBLxa8k0

ξ゚⊿゚)ξ ツンデレ
      グンゼ国少将 使用バストカップ:U

从'ー'从 渡辺さん
     グンゼ国大将 使用バストカップ:Y

ミセ*゚ー゚)リ ミセリ
      グンゼ国中将 使用バストカップ:W

川д川 貞子
     トリンプ国大将 使用バストカップ:U

o川*゚ー゚)o キュート
       ワコール国大将 使用バストカップ:T



('、`*川 ……くだらないわね。
  _,
(# ゚∀゚) はあ!?

('、`*川 くだらないっていってんのよ。カップサイズおかしいし。
     現実のおっぱいとは、違うわ。
  _,
(# ゚∀゚) そうじゃねえとおもしろくないだろ!?
     だいたい、姉貴の好きなBLだって同じだろ!

9:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:55:29.94 ID:IhBLxa8k0

('、`*川 ううん……甘いわね。よく考えてご覧なさい。
     あんたは今は童貞かもしれない。でも魔法使いになるつもりはないでしょ?
     つまりこの先、確実に現実のおっぱいと対峙することになる。
  _
(; ゚∀゚) !

('、`*川 そのときに間違ったおっぱい観を抱いていたとしたら?
     それが二次元>三次元という結論を導き出すものだとしたら?
     ……あなたは性生活における楽しみの一つを永久に失うことになるわ!
  _
(; ゚∀゚) くっ! あ、姉貴はどうなんだよ

('、`*川 私は別に、男に生まれ変わる必要もなければ、男同士の愛を見届ける必要もないもの。
  _
( ゚∀゚) ……なるほどな。
     でも、いまさらどうしろっていうんだ
     渡辺さんのYカップがなければ生きていけねえよ……

('、`*川 あんただって、ちょっと前までは三次元のおっぱいが好きな、普通の中学生だったんじゃない?
     だから今もまだ『なんかエッチなタイトル』をとっておいてる。
     それが、こうなったのは、どうして?
  _
( ゚∀゚) 確か、ミルナに『バスカ』のDVD1巻を借りて……
     でてくるキャラのおっぱいがあまりにも魅力的で!

10:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:57:30.75 ID:IhBLxa8k0
  _
(* ゚∀゚) 当初全土二番目、Tカップの東塔大将渡辺さん。
     魅力的な、グンゼ国の女戦士たち。
     だんだんとカップがあがっていくツン!

  _
(; ゚∀゚) 全土最強、ワコールの大将だったはずのクーが、
     トリンプ領のヨセアゲハ城からWカップでねらってきた時は鳥肌がたった。
  _
( ゚∀゚) 何もかも、すばらしかったんだよ!
  _
(# ゚∀゚) だって、現実にいないだろうよ!
     あんなに素晴らしいおっぱいの持ち主はよ!
     みんな『偽りのパッドウーマン』ヒールみたいに、自分の胸を偽ってやがる。

           パーン
         _, ,_    ('、` 川
       ( ゚∀´(☆ミ⊃

  _
(# ゚∀゚) なにすんだよ!

('、`#川 さっきから黙っていればTカップだのなんだのって
     あなたは本当に、カップが大きければ魅力的だと思っているの?
  _
(# ゚∀゚) はあ!? 当たり前だろ! おっぱいは大きいに越したことはない。

('、`*川 そう。じゃあ聞き方を変えるわ。
     確かに、カップのサイズと胸の大きさは比例する。
     でも、本当にそれだけだと思う?

11:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:58:22.94 ID:IhBLxa8k0
  _
( ゚∀゚) ……どういうことだよ

('、`*川 これを見て。



AA 7.5cm
A:10cm B:12.5cm C:15cm
D:17.5cm E:20cm F:22.5cm
G:25cm H:27.5cm I:30cm

J:32.5cm K:35cm L:37.5cm
M:40cm N:42.5cm O:45cm
P:47.5cm Q:50cm R:52.5cm

S:55.5cm T:57.5cm U:60cm

V:62.5cm W:65cm

X:67.5cm

Y:70cm


Z:72.5cm

12:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:59:08.03 ID:IhBLxa8k0
  _
( ゚∀゚) これは?

('、`*川 カップのサイズを決定づける数値よ。
     アンダーとトップの差が何センチであるか。
     それがカップを決める、すべて。
  _
(# ゚∀゚) だから、それが大きければ胸も大きくなるんだろ!

('、`*川 ま、数値の上ではね。でもよく考えてみて。
     気づかない? アンダーのサイズは指定されていないということに。
  _
(; ゚∀゚) !

('、`*川 そして、人間のおっぱいは、基本半球体。
     つまり、カップサイズというものは、ブラのカップの深さ、あるいは胸の体積を指すものなのよ!
  _
(; ゚∀゚) な、なんだってー!
  _
( ゚∀゚) と言いたいところだが
     よくわかんねえ
     三行で頼む。

('、`*川 身長165センチのドクオが持つアルファベットR(80センチ)と
     身長196センチのショボンが持つアルファベット(80センチ)では
     ドクオのアルファベットRのほうが大きく見える

('、`*川 ということよ。

13:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 20:59:49.55 ID:IhBLxa8k0
  _
( ゚∀゚) ……姉貴。

('、`*川 なに?
  _
( ゚∀゚) パロネタで話してるのにいきなり元ネタで語られたら混乱する

('∀`*川 知らないっ☆

('、`*川 (ちなみに、一般に製造されてるブラはIカップまでだから、
      感覚的にはアルファベットの世界にすごく近いわね
      Zカップの人もいるみたいだし)

('、`*川 (あと、2.5センチ刻みのはずだけど
      74センチ差の女性がVカップだったりするから
      もしかしたらSの壁とかもあるのかもしれないわ)
  _
(; ゚∀゚) 姉貴? 誰と話してるんだよ。

('、`*川 何でもないわ、あと心を読まないの。

15:名無しさん@そうだ選挙に行こう :2010/07/10(土) 21:00:30.03 ID:IhBLxa8k0
  _
(  ∀ ) ……まあ、見た目的には、体が小さくて痩せていると
     同じカップでもおっぱいが大きく見えるということはわかった。
  _
( ゚∀゚) でも、三次元の話なんだろ? だったら揉む場合はどうなんだ?
     体積が大きいほうが揉み心地がいいはずじゃないか。

('、`*川 ……そうね。
     バストカップは体積。でも指標は長さによって決まる。
     カップ一つの差はたかだか2.5センチだけれど、体積はその何倍にも大きくなる。
     だとしたら、揉み心地も良いはずよ。
  _
( ゚∀゚) じゃあ、やっぱりカップがでかいほうが良いじゃねえか。

('、`*川 揉み心地だけの話なら、そう。
     でもここに、三次元という制約が絡んでくる。
  _
( ゚∀゚) 制約?

('、`*川 体積と重さは比例する。同じおっぱいならカップの大きい方が重いわ。
     でも、肉体はそれを支えなければならない。
     支えるために、大きく、強くなっていかなければならない。
  _
( ゚∀゚) っ! 続きを読む
  1. 2010/07/10(土) 22:44:37|
  2. 短編まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1

(´・ω・`)小噺のようです

818:(´・ω・`)小噺のようです :2010/07/10(土) 00:08:46.72 ID:Ah+ToPb60
照明に煌々と照らされた舞台の中央に座布団が一枚。
軽快な出囃子と共に、舞台の上手から着物姿のショボンがゆらりと姿を現した。
それと同時に拍手が巻き起こる。
それに軽く一礼するとショボンは座布団の上にゆっくりと座った。

(´・ω・`)「はてさて、今宵も毎度どうしようもない噺を一席。」

(´・ω・`)「あるところにブーンとツンというオシドリ夫婦がいたそうな。
      二人は結婚してもう2年でしたが、付き合いたてのカップルのような仲の良さ。
      今日も浜辺で熱々デートと洒落こんでおりました。」


ξ゚⊿゚)ξ「綺麗ね、ブーン…」

( ^ω^)「うん、本当に綺麗な海だお、船で沖に出れば珊瑚礁が見れるんだお。
      船で見る度に何度も家に持って帰ろうかと思ったけど、生きたサンゴを持って帰る事は
      禁止されてるからよく浜辺で欠片を拾ったお。」      

ξ゚⊿゚)ξ「へぇ…ほんとにブーンって海が好きなんだね。」

( ^ω^)「大好きだお!まぁ、それでもツンへの気持ちには及ばないお。」

ξ*゚⊿゚)ξ「な、何恥ずかしいこと言ってんのよ!バッカじゃないの!?でも…ありがと///」

( ^ω^)「でもそろそろ帰らないと潮風をずっと浴びてるのは体に良くないお。」

ξ゚⊿゚)ξ「別にアタシ妊婦さんじゃないから気にしなくてもいいのに…」

819:(´・ω・`)小噺のようです :2010/07/10(土) 00:11:22.87 ID:i5NP5M/p0
( ^ω^)「何言ってるんだお!未来のお母さんに無理はさせられないお!」

ξ*゚⊿゚)ξ「…バカ///」

( ^ω^)「じゃあすぐそこまで車持ってくるお、ツンは少しここで待っててくれお」

ξ゚⊿゚)ξ「うん、わかった」


(´・ω・`)「なんとまぁ、聞いてるこっちが恥ずかしくなるほどのラブラブカップルっぷりでしょう。
      そしてブーンはツンとの間に早く愛の結晶が欲しいと日々願い、ツンの体を気遣っていました。」


ξ*゚⊿゚)ξ「ブーンは優しいな…ブーンとの赤ちゃん、か…///」

ふとツンが波打ち際に視線をやると、キラキラと光る物が目に入った。

ξ゚⊿゚)ξ「なんだろうこれ…」

そう言って手に取ってみるとそれはサンゴの欠片でした。

ξ゚⊿゚)ξ「綺麗…」

ツンが見とれておりますと、堤防の方から聞きなれたクラクションの音。


(´・ω・`)「ぷっぷー」


ξ゚⊿゚)ξ「あ、ブーンだ!」

820:(´・ω・`)小噺のようです :2010/07/10(土) 00:14:14.80 ID:i5NP5M/p0
その音を聞いてツンはサンゴをポケットにしまい、堤防のほうへと駆けて行きました。

( ^ω^)「お待たせだおー」

そう言いながらブーンは運転席の窓をから身を乗り出して手を振っておりました。

ξ*゚⊿゚)ξ「もう、子供なんだから…///」

そんな事を言いながらも頬を赤らめ、助手席席へと乗り込むツン。
ツンが乗り込むと車は二人の愛の巣へと動き出しました。


(´・ω・`)「とまぁ、ここで噺はおしまい。
      ここからは私のエアうどん食いをご覧くだs…」

「えええー!?」

(´・ω・`)「いやはや冗談冗談、こんなことしていたら噺が延びて台無しだ。
      うどんも噺も延びないうちに、続けましょう。」


帰りの車内、ツンはポケットに入れたサンゴのことを思い出しました。

ξ゚⊿゚)ξ「あ、サンゴどうしよう…」

それを聞いたブーンが一言。

823:(´・ω・`)小噺のようです :2010/07/10(土) 00:17:00.92 ID:i5NP5M/p0
(*^ω^)「さ、産後?ツンも気が早いお/// そりゃあ二人で面倒を見て行くんだお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「えっ、二人で?」

( ;^ω^)「えっ?あ、いや…そりゃブーンも出来る限り面倒を見て行きたいと思ってるお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「そんな大げさな…」

( ;^ω^)「大げさ!?とんでもないお!これはブーン達にとって一番大事なことだお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「そんなに!?ブーンって海好きだもんね…」

( ;^ω^)「う、産みが好き?別に好きじゃないお…」

ξ;゚⊿゚)ξ「えっ?」

( ;^ω^)「! ツンの事は好きだお!産後だからどうとか関係ないお!これだけは一生変わらない事実だお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「う、うん…」

( ;^ω^)「…(あれ…?)」


(´・ω・`)「ふとしたすれ違いは次第に大きくなっていきます。
      ブーンはこの変な空気を変えようと流れは変えずに未来の子供の話をすることにしました。」

824:(´・ω・`)小噺のようです :2010/07/10(土) 00:19:28.57 ID:i5NP5M/p0
( ^ω^)「ツンはどんな名前をつけたいお?」

ξ;゚⊿゚)ξ「わ、わざわざ名前つけるの?」

( ;^ω^)「えええ!名無しかお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「そ、そうだよね…名前無いの可哀想だよね…つけなきゃだよね…」

( ;^ω^)「そりゃそうだお…」

ξ゚⊿゚)ξ「えーと…じゃあ、キラキラとか…」

( ;゚ω゚)「ねえええええええお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「そ、そんなに変!?」


(´・ω・`)「まぁまぁ、ブーンとツンデレっていう名前の両親から生まれた子がキラキラでも驚きゃしませんが、
      そこはまぁ御愛嬌ということでお願いします。」


( ;^ω^)「そりゃ輝いて欲しいとは思うけど擬音はさすがに…」

ξ;゚⊿゚)ξ「ご、ごめん…じゃあ…」

( ^ω^)「いいおいいお!今度ブーンが姓名判断の本買ってくるお。」

ξ;゚⊿゚)ξ「そんなに重大!?」

( ;^ω^)「当然だお!」

827:(´・ω・`)小噺のようです :2010/07/10(土) 00:22:11.23 ID:i5NP5M/p0
ξ;゚⊿゚)ξ「…」

( ;^ω^)「…」

ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ…このサンゴ大切にしようね!」

そう言ってツンはサンゴをポケットから取り出しました。

( ;^ω^)「え?サンゴ、え、それ…サンゴって…えっ?」

ξ゚⊿゚)ξ「?」

( ;^ω^)「そ、そういうことかお…」

ξ;゚⊿゚)ξ「えっ?えっ?」

( ;^ω^)「いやなんでもないお…おっおっ…」

ξ;゚⊿゚)ξ「あ、もしかしてこのサンゴ生きてる!?持って帰っちゃダメなサンゴだった!?」

828:(´・ω・`)小噺のようです :2010/07/10(土) 00:24:37.60 ID:i5NP5M/p0
( ;^ω^)「いやいや…


(´・ω・`)「”せいめい”判断するほどでもないお…」

(´・ω・`)「御後が宜しいようで。」

チャラチャンチャンチャラララチャンチャン…





おしまい。


  1. 2010/07/10(土) 10:03:25|
  2. 総合作品まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

( ^ω^)七夕に祈るようです

294:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:06:40.46 ID:gqQOk//3O
「ねぇ、知ってる?ブーン」



「七夕に降る雨は、織姫と彦星が流す涙なんだって」










( ^ω^)七夕に祈るようです

296:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:09:33.28 ID:gqQOk//3O
今日は七月七日。言わずもがな七夕の日である。
僕は幼馴染みのツンと、ツンの家のベランダで夜空を眺めていた。



ベランダには、僕の背丈くらいのささやかな笹の葉が七夕飾りに彩られ置いてある。



しかし、肝心な願い事を書いた短冊は、一枚しかない。
しかもそれはうんと昔、子供の頃に書いた短冊で、色褪せて所々破れている。




けど、それでいいんだ。
願い事なんて、僕たちにはひとつしかないのだから。






ξ゚⊿゚)ξ「…ちょっと、聞いてるの?ブーン!」

299:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:11:42.39 ID:gqQOk//3O
( ^ω^)「…おっおっ、ごめんお、ツン。ぼーっとしてたみたいだお」



ξ゚⊿゚)ξ「もう…だからね、七夕って元々旧暦のお祝いで、旧暦のほうが天の川が見えやすいんですって。
対して新暦だと、晴れる確率が低くて、月齢も一定してなかったりで
天の川が見えないことの方が多いのよ!」



( ^ω^)「旧暦つーと8月くらいかお?そういえば有名な七夕祭りってその時期にやることが多いおね。」



ξ゚⊿゚)ξ「そうね。そこら辺関係してるっぽいわよね。
で、私が何を言いたいかと言うと…」



と、言いかけてツンはキッと空を睨んだ。



ξ#>⊿<)ξ「七夕だっちゅーに、雨が降ってるって事なのよー!!」

300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:14:09.74 ID:gqQOk//3O
…確かに、夜空は本日が七月七日だという空気を読まず、雨はさめざめと大地を打ち付けていた。



ξ#゚⊿゚)ξ「雨が降りやすいってわかってんなら、旧暦の方でお祝いしろってんのよ!」



(;^ω^)「まぁまぁ、落ち着くおツン」



( ^ω^)ノドードーξ#゚⊿゚)ξフーッフーッ



ξ#゚⊿゚)ξ「って、わたしゃ馬か!!」

301:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:17:16.42 ID:gqQOk//3O
ξ゚⊿゚)ξ「…全く、七夕に雨が降ったんじゃ、」




ξ-⊿-)ξ「織姫と彦星が、会えないじゃないの…」



( ^ω^)「…」



織姫と彦星が流す涙、か。



( ^ω^)「おっおっ!ツンは意外とロマンチストだお!」



ξ//⊿/)ξ≡о「う、うるさーい!!」ボカッ



(#)^ω^)「いてぇ」

304:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:22:11.96 ID:gqQOk//3O
そんな他愛ないやり取りを交わしていると、ふと雨音が止み、辺り一面が静かになった。
聞こえるのは風に揺れる笹の葉のさらさらした音のみ。



二人の間に、沈黙が流れる。



―先に口を開いたのはツンだった。



ξ゚⊿゚)ξ「…七夕か。あれからもう十年経ったんだね」



( ^ω^)「…ツン」



ξ-⊿-)ξ「あの子が…デレが死んじゃってから」




( ^ω^)「…うん」

305:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:23:33.74 ID:gqQOk//3O
デレは、ツンの双子の妹で、ツンとは正反対の性格でおっとりした素直な子供だった。
家同士が隣の僕たちは、三人でよく遊んだものだ。




ξ゚⊿゚)ξ『きょーは、おままごとをしまーす』



ζ(゚ー゚*ζ『まえはツンちゃんがだんなさまだったから、きょーはデレがだんなさまね!』



( ^ω^)『ブーンはぜんかいがペットのいぬで、ぜんぜんかいがちゃぶだいだったお。
きょーこそはにんげんのやくをやりたいお!』



ξ゚⊿゚)ξ『じゃあわたしがほんさいやるから、ブーンはまおとこやくにだいばってきするわ!』



( ^ω^)『まおとこってなんだお?たべるものかお?』

309:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:27:08.23 ID:gqQOk//3O
こんな感じで、終始ツンがペースを持っていってたが、楽しい毎日だった。



本当に、楽しかった。
あの日が来るまでは。



ξ゚⊿゚)ξ『デレ…?』



( ^ω^)『デレちゃん?』



【ζ(゚ー゚*ζ】



デレは、十年前の七月七日、交通事故で亡くなった。
享年七歳だった。



ツンの家では七夕の日は毎年笹の葉を飾ってお祝いをしていた。
…七月七日は双子の誕生日でもあったから。
しかしその日は、しめやかに仮通夜が行われただけだった。

311:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:32:23.35 ID:gqQOk//3O
僕たちは当時、棺の意味も黒く縁取られた写真の意味もわからない無知な子供だったから、ツンの両親たちは僕たちには



『デレは、お星さまになって、遠いところに行ったんだよ』



と、目に涙を溜めながら伝えた。



デレにもう会えないのだと諭されたとき、僕たちはようやく泣いたのだった。



泣いて、泣いて泣き叫んだ。



ツンは、やはり双子のとはいえ姉だったからか、僕よりは立ち直るのが早かった。
…僕がいつまでも泣いていて見るに見かねてというのもあったのだろうが。

315:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:36:41.72 ID:gqQOk//3O
ξ;⊿;)ξ『ブーンっ!いいかげんなきやまないと、おほしさまになったデレもないちゃうでしょっ!』




( ;ω;)『だって、だって、デレちゃんにもうあえないなんて、ブーンはいやだおっ!!』



ξ ⊿ )ξ『ツンだって、やだもん…』



( ω )『…』



( ω )『…そうだお』



( ^ω^)『きょうはたなばただお!たんざくにねがいごとをかいて、デレちゃんにまたあえるようおねがいするお!!』

320:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:40:50.59 ID:gqQOk//3O
ξ゚⊿゚)ξ『…ねがいごと?』



( ^ω^)『だお!いっしょーけんめーおねがいすれば、きっとかなうお』



ξ゚⊿゚)ξ『…』



ξ゚ー゚)ξ『…うん。やってみよっか』



かみさま、かみさま。



どうかおねがいします。



おほしさまになっちゃったデレにあえますように―。

323:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:42:49.37 ID:gqQOk//3O
ξ゚⊿゚)ξ「…私ね、ブーン。本当はあの時、願いが叶うなんて思ってなかったの」



( ^ω^)「うん…」



ξ゚⊿゚)ξ「ブーンが泣き止んでくれるんなら、って思って、それで…」



( ^ω^)「…うん…」




知ってたよ。
わかったのは、ある程度大きくなってからのことだったけど。



ξ;⊿;)ξ「ごめんね…ブーン」



( ^ω^)「なんで謝るんだお、ツン」

324:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:45:46.84 ID:gqQOk//3O
ξ;⊿;)ξ「願い事なんて書いてもデレには会えないのに、適当なこと言って、誤魔化して…」



( ^ω^)「もう十年前のことだお。気にする必要なんてないお!」



ξ;⊿;)ξ「ごめんなさい、ブーン。…デレ。」



ξ;⊿;)ξ「ああ…デレに、一度でいいから…会いたいね」



( ^ω^)「そうだおね…」



その時、大きな大きな風が吹いた。



ξ;゚⊿゚)ξ「きゃっ!?」(;^ω^)「おっ!?」

326:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:48:40.62 ID:gqQOk//3O
突風は、瞬く間に薄く幕を張っていた雲を吹き飛ばし―



空は煌めく満天の星空を、
大きく流れるミルキーウェイを映し出した。



(;^ω^)「おー…。びっくりしたお!」



( *^ω^)「けど、風のお陰で晴れたお!すごいお!
こんな綺麗な星が見れる七夕は久しぶりだおね!ツン!!」



( ^ω^)「…ツン?」




ζ( ー *ζ



いつものツンじゃない、と、本能的なものが僕にささやいた。

327:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:50:06.52 ID:gqQOk//3O
(;^ω^)「…ツン?」




「ツンお姉ちゃんじゃないよ、私は…」



ζ(゚ー゚*ζ「…久しぶりだね、ブーン。」



まさか。
こんな事があるはずがない。



(;^ω^)「…デ…レ?」



ζ(^ー^*ζ



彼女は、デレは、まるで今夜の星空みたいに満面の笑みで肯定した。

332:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:55:21.95 ID:gqQOk//3O
ζ(゚ー゚*ζ「十年ぶりだね。長かったなぁ…もう二人とも高校生でしょ?」



( ^ω^)「そうだお。来年受験だおね」



ζ(゚ー゚*ζ「へぇ~。お姉ちゃんはともかく、ブーンがジュケンベンキョーなんて想像もつかないや」



( ^ω^)「僕もだお」




軽口を叩いて、ふたりして子供のように笑いあった。



僕はこの信じられない出来事に、自分でも驚くほど順応した。デレがいない間の事をたくさんたくさん喋った。デレはデレで、興味深そうに相づちを打ったりツンの様子を聞いたりしてきた。
久しぶりに会ったデレは、大人びた口調以外全く変わってなくて
僕は懐かしさと嬉しさでいっぱいになった。

334:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 20:58:52.02 ID:gqQOk//3O
でも、確かに疑問にも思った。彼女は本当にデレなのか?
実のところ、悲しみに暮れるツンが作り出してしまった人格、つまりツンは僕も知らない間に二重人格になってしまっていたんじゃないかと。
それに…。



( ^ω^)「あの…デレ。」



ζ(゚ー゚*ζ「ん?なーに?」



( ^ω^)「デレは、今精神的な歳は、僕らと同じくらいなのかお?」



ζ(゚ー゚*ζ「そうだよ?」

335:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 21:02:10.24 ID:gqQOk//3O
ζ(゚ー゚*ζ「…私はね、ブーン。ずっとこの時を待っていたの」



( ^ω^)「この時?」




ζ(゚ー゚*ζ「ブーンたちは、私が死んだ日、短冊に願い事を書いてくれたでしょ?その願いは、死んで、天の川の濁流に呑まれていた私の魂に確かに届いていたんだよ」



ζ(゚ー゚*ζ「死んだら、本当は意識なんて無くなってしまうの。定めにしたがって、古い命は手を取り合って、ぐちゃぐちゃなって、また新しい命が型どられてそうして転生していくの。」



ζ(゚ー゚*ζ「でも、私は願い事を受け取ったから。転生する前に、私が私でなくなる前にどうしてもブーンたちに会いたかった。」




(;^ω^)「…こうして聞いてると、ただの電波話か、危ない宗教の勧誘みたいだお…」



ζ(゚ー゚;ζ「う…確かに」 続きを読む
  1. 2010/07/10(土) 09:47:28|
  2. 総合作品まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

( ゚∀゚)夕凪の夜は天の川で混じるようです

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:08:30.22 ID:OUl4HHOL0

ミセ*゚ー゚)リ 今日は七夕!俗世界の人間たちが叶いもしないのに短冊に願いごと書く日!
       そして…夏彦さんと出会える日なの!


ミセ*´ー`)リ 毎年この日をどんなに待ち望んだことか…今年はどこいこうかしら
        TDLは待ち時間長すぎてあとでやることやれなくなるし…
        やっぱり天の川のほとりで北極星を眺めながら夏の第三角形を二人で指でなぞりつつ
        やがて無言になる二人見つめ合いいつの間にか触れあっていた手に気がつき
        たぎる情熱の赴くままに体を寄せ合いいつしか軽いキスは激しい愛撫に変わって…


ミセ*゚ー゚)リ あ!夏彦さま!



  _
( ゚∀゚) 別れよう
 つ□と

ミセ;゚ー゚)リ ……えええええ!?

4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:13:52.93 ID:OUl4HHOL0

ミセ;゚ー゚)リ どどどどどどっどうしてですか!?
  _
( ゚∀゚) 気がついてしまったのさ。真実の愛にね

ミセ;゚ー゚)リ そ、そんな!一体どこの女ですか!?
       乙女座ですか!?あの妙にかっこつけたFFの敵幹部みたいな様相を呈している乙女座ですか!?
  _
( ゚∀゚) これさ
 つ□と

ミセ;゚ー゚)リ それはまさか…!それ……は………なに?
  _
( ゚∀゚) 電子レンジさ
 つ□と

5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:18:11.72 ID:OUl4HHOL0

ミセ*゚-゚)リ 電子レンジ…?ああ…そうですか……え?
  _
( ゚∀゚) 愛してしまったのさ。この子をね




     ミセ*゚ー゚)リ

 天帝さま お元気ですか 織り姫は元気です
 そちらは変わったことはありませんか?

 ええ ああ ほう そうですか
 なるほど 奥様が新興宗教に

 お互い どうやら笑えない感じですね
 ふふふ  ふふふふふふふふふふふ

9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:21:46.78 ID:OUl4HHOL0

ミセ#゚ー゚)リ ふざけるのも大概にしてください!
  _
( ゚∀゚) ふざけるなんてとんでもない。君だって、一目見ればこの子の魅力がわかるだろ?
 つ□と



ミセ*゚-゚)リ   □



ミセ*゚-゚)リ …四角い
  _
( ゚∀゚) 目の付け所がSHARPだね

ミセ;゚-゚)リ なにうまいこと言ってんですか!?
       あ…ちょ…なにその顔!すごいドヤ顔!むかつく!

11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:27:00.30 ID:OUl4HHOL0

ミセ*;-;)リ じゃあ私アレですか!?電子レンジに女として負けたってことですか!?
       ……電子レンジにぃ!?
  _
( ゚∀゚) でも落ち込むことはないよ。これは家庭用レンジではない――――――業務用(1500W)さ

ミセ;゚-゚)リ スラッシュで誇張するとこじゃねえだろ!



ミセ;゚ー゚)リ お忘れになったのですか!私たちのあの、輝いていた頃を!
  _
( ゚∀゚) あの頃…

ミセ*゚ー゚)リ そうです。私が機を織り…
  _
( ゚∀゚) 僕が川辺で電子レンジとこれでもかというほどいちゃついていた…

ミセ;゚ー゚)リ そう…あの頃をってなにやってんだよおまえ!
       その頃からもうそんな感じだったの!?見抜けなかった!天帝も見る目ねえなおい!

13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:30:38.09 ID:OUl4HHOL0
  _
( ゚∀゚) 天の川って、星のマイクロウェイブみたいだよね

ミセ;゚-゚)リ なんか変なこと言い出した!本格的に夏彦さん終わってきてる!
  _
( ゚∀゚) もしくは流星のグリルチキン



ミセ#゚ぺ)リ 夏彦さん…もう怒りましたわ!
       私、天帝に言いつけて叱ってもらいますから!
  _
( ゚∀゚) 天帝ならそこにいるけど

(-@∀@) 死にたい…
  つ□と

ミセ;゚ー゚)リ 天帝えええええええ!?…持ってるううううう!!
       あと開口一番ものすごく可哀想!なにがあった!

15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:34:08.66 ID:OUl4HHOL0

(-@∀@) さっき言ったじゃないか。妻が新興宗教にはまってしまったと…
  つ□と
  _
( ゚∀゚) お気持ちお察しします。心なしか、あのクールだったメガネがアットマークみたいになってますもんね
 つ□と

(-@∀@) いやメガネに関しては以前からアットマークだったけれども
  つ□と
  _
( ゚∀゚) ああそうですか…まあ天帝の顔を正面から見るのを若干避けていた部分があるので…
 つ□と


ミセ;゚ー゚)リ ちょ…あの…なんでレンジ持ってるんですか?
       どうして当たり前のようにそんな携帯するにはでかい箱抱えてるんですか?

16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:38:59.54 ID:OUl4HHOL0

(-@∀@) 私はね…仕事が忙しくて、妻にかまってやる時間がとても少なかったのさ
  _
( ゚∀゚) 天ちゃん…

(-@∀@) いきなり馴れ馴れしいな…だから妻が怒るのも無理はないと思った
       彼女の心の拠り所を、私が奪ってしまった。家庭というものを、私は軽視していたのだよ

ミセ*゚-゚)リ 天帝…


(-@∀@) そのとき思ったんだ。電子レンジしかねえや…て

ミセ;゚-゚)リ ……わかんねえ!天帝それわかんねえ!
  _
( ゚∀゚) 森羅万象はレンジから生まれ、レンジに還っていく。それが定めというものさ

ミセ;゚-゚)リ ちょっと夏彦黙ってろよ!もうあんまりおまえに期待してないから!

17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:41:21.53 ID:OUl4HHOL0

(-@∀@) おっと。人間が短冊に書いた願い事を2ちゃんねるに晒す仕事に戻らないと…
       すまないね、邪魔してしまったかな
  _
( ゚∀゚) はい。それはもう邪魔でした

(-@∀@) ああそう…まあ…すまないね。邪魔者は帰るとするよ



ミセ*゚-゚)リ 天帝!それでいいんですか!?

(-@∀@) なに…?

19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:43:46.89 ID:OUl4HHOL0

ミセ*゚-゚)リ 奥様のこと、愛しているんでしょう!?
       だったらそれを伝えなきゃ!電子レンジに逃げている場合じゃないでしょう!

(-@∀@) そ…それは…
  つ□と
  _
( ゚∀゚) 電子レンジが逃げ?じゃあチルド弁当をおいしく食べるにはどうすればいいっていうんだ!

ミセ*゚-゚)リ おまえもうわし座に帰れ
       天帝!今動かなくちゃ、手遅れになるかもしれないんですよ!

(-@∀@) 今…動く…

ミセ*゚-゚)リ ……天帝!!!

20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:47:53.57 ID:OUl4HHOL0

(-@∀@) ……ふふ、ふふふふ。そうか、わかったよ
       私の気持ち、妻に伝えてくるよ

ミセ*゚ー゚)リ …天帝!

(-@∀@) サマーバレンタインにかこつけて、ちゃんとプレゼントも買っておかないとな

ミセ*゚ー゚)リ そうですね。天帝の奥さんがそんな俗っぽいイベント知ってるかどうかは置いておいて
       気持ちは伝えなきゃいけませんからね!

(-@∀@) ありがとうミセリ。君には大事なことを教えてもらった

ミセ*゚ー゚)リ あの、織姫です。織姫って呼んでください

(-@∀@) さらばだ織姫。また会おう

22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:52:55.44 ID:OUl4HHOL0

ミセ*゚ー゚)リ やっぱり夫婦ね。心の底では、愛し合っているものなの
  _
( ゚∀゚) 織姫…僕も間違っていたよ

ミセ*゚ー゚)リ 夏彦さん…!
  _
( ゚∀゚) 目の前のことから目を逸らしていたから、当たり前のことがわからなくなるんだね

ミセ*゚ー゚)リ そうね…ふふふふ
  _
( ゚∀゚) さあ、行こう。天の川に終点は無い。きっと二人なら、どこまでも歩いていける
 つ□と



   ―――とりあえずそのレンジ捨てろよ

      ―――今気がついたけど、七夕って昨日だな

   ―――ええええええええええ今更過ぎる…

23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/08(木) 01:55:54.86 ID:OUl4HHOL0

('、`*川 ペニサスのワンポイントアドバイス



('、`*川 レンジの内側は意外と汚れがあるの
      ラッピングしても食べ物から沸く蒸気がついてしまって、それが脂肪分と混じって汚れになっちゃうのね
      そこから雑菌が繁殖するから、定期的に掃除した方が衛生的よ
      やることだけやるんじゃなくて、アフターケアも大事ってことね
      レンジも、女も……ふふ
      彼氏?なにそれ暖められるの?織姫も夏彦も爆発しろ





( ゚∀゚)夕凪の夜は天の川で混じるようです
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1278518910/
  1. 2010/07/08(木) 02:20:09|
  2. 短編まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1

(゚、゚トソン海に行くようです( ・∀・)

160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/06(火) 23:21:14.56 ID:fvptKPl+O [(゚、゚トソン海に行くようです( ・∀・)]
( ・∀・)白『海に行くんだからなっ!』



この一言で私のゆったりとした休日の朝は慌ただしいものとなったのである。




電話の相手はモララー。
私の幼馴染みであり、社会人になってからもその腐れ縁は残念ながら続いている。



(゚、゚トソン白『おはようございます、モララー。
ところで挨拶も無しに用件から切り出すのはいかがなものかと思いますよ』



( ・∀・)白『まぁーいーじゃん。そんなことより、海!行くぞ!』



…やれやれ、この駄々っ子はいくつになっても変わらないのですから。
困ったものですね。

165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/06(火) 23:25:24.67 ID:fvptKPl+O
しかし、海になどここ数年行ってませんし、まぁ予定が空いてる日なら私もやぶさかではありません。



(゚、゚トソン『…まぁいいでしょう。ちなみに、いつですか?』



( ・∀・)『今日っ!!』



(゚、゚トソン『うん。それ無理☆』



急すぎです。常識的に考えて。特に予定がある訳ではないのですがたまの休日ですから、ゆっくりしたい日もあります



( ・∀・)白「無表情でその台詞言われてもなー」



(゚、゚トソン白「人のアイデンティティにケチつけないで…」



Σ(゚、゚;トソン「…ってモララー!?なんでここにいるんですか!?」

166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/06(火) 23:29:13.80 ID:fvptKPl+O
気が付いたらリビングで寛ぐ私の目の前にモララーが携帯電話片手に突っ立ってるじゃございませんか。



( ・∀・)「なんでって、お前の母さんから合鍵貰ってるし」



お母様、御恨みします。
一人暮らしのうら若き乙女のアパートの合鍵を、こんなロクデナシに渡すとは…



( ・∀・)「うら若き(笑)乙女(笑)」



(゚、゚;トソン「勝手に人の心読まないでくださいっ!」

170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/06(火) 23:33:24.02 ID:fvptKPl+O
( ・∀・)「そんなことより、今日なんか予定でもあんの?」



(゚、゚トソン「…特には。でも今日はゆっくりした( ・∀・)「じゃあ決まりだなっ!海行くどー!!」



…台詞は最後まで言わせてください…



(゚、゚トソン「モララー。はっきり言いますが今日は( ;・∀・)そ「あっ!ごめん!!もしかして今日は生理だったとか!?
そしたら海入れないよなー。でもタンポン?なら入れるんじゃないの??
よくわかんないけど!」




Σ(/、//トソン「せっ!?せ、せ、生理なんかじゃありませんっ!行きます、海、行かさせて頂きます!!」

172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/06(火) 23:37:31.48 ID:fvptKPl+O
なんというデリカシーの無さ。これでけっこうモララーはモテたりするので世の中終わっていると思う。




( ・∀・)「なーんだ。違うのか、よかったぁ。じゃあ決まりなっ」








…この、天然鬼畜。



174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/06(火) 23:41:02.99 ID:fvptKPl+O
くるくると移ろいゆく景色を眺めながら、晴れた日のドライブというのは中々気分の良いものです。
普段車に乗る機会がないし、移動手段は専ら電車を使ってますし。



正直、この幼馴染みが車を購入していたことに驚きました。
だって、すぐ新しいゲーム機だ、ソフトだ、遊びだ、飲みだなどと言って、学生時代はお金なんて全然貯めていませんでしたから。




( ・∀・)「これでも真面目に働いてるんだぞ?
まぁ実家暮らしだから貯まりやすいってのもあるんだけどねー」

175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/06(火) 23:42:57.76 ID:fvptKPl+O
(゚、゚トソン「モララーに真面目なんて言葉似合わないですよ」



( ・∀・)「それもそうだなー」



そう言って、モララーはけらけらと笑いました。
しかしひとしきり笑ったあと、急に黙り込んでしまいました。



(゚、゚トソン「…?モララー?どうかしましたか?」

176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/06(火) 23:44:48.35 ID:fvptKPl+O
( ・∀・)「…あのさー。トソン、覚えてる?」



(゚、゚トソン「?何をですか?」



( ・∀・)「ん、覚えてないならいいや!なんでもない!ほら、海見えてきたぞー!!」



(゚、゚*トソン「!どこですか!?わー、本当だ!!」




モララーらしからぬ態度が気掛かりだったものの、私は久々に見る海に気を取られすぐに忘れてしまいました。

179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/06(火) 23:47:34.30 ID:fvptKPl+O
適当な所に駐車し、私たちは砂浜へと足を踏み入れました。



今回来た海は、モララー曰く「穴場」とのことで、海の美しさもさることながら人気も少なく、静かなところでした。
久しぶりに海に来たのに加え、少人数でこんな綺麗なビーチを独占してる快感が更に私を興奮させました。



(゚、゚*トソン「すごく綺麗な海ですね!」



( ・∀・)「事前にちゃんと調べといたからなー」



(゚、゚*トソン「こんなに段取りが良いなんて、モララーらしくないですよね。
あとは突然誘ったりしなければ満点でしたよ」



( ・∀・)「ひどいなー。あれは俺なりのサプライズだったの!」

180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/06(火) 23:49:38.88 ID:fvptKPl+O
いつものようにけらけらとあどけない笑いのあと、モララーはふっと笑うのを止め。



( ・∀・)「…でも、トソンに喜んで貰えて良かった」



と、静かに大人びた笑みを浮かべたので柄にもなくドキッとしてしまいました。






181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/06(火) 23:50:40.69 ID:fvptKPl+O
私たちは日が暮れるまで、海で泳いだり、砂の城を作ったり、色々なことをして過ごしました。



忙しい日常の中で、たまにこんなふうに童心に返るのも必要なことかもしれない、とモララーと夕暮れ海岸を散歩しているときに思いました。



(゚、゚トソン「…ん?童心?」



何か私の記憶に引っ掛かっているのですが、どうにも思い出せません。



そんなとき、モララーが真剣な顔で私に話しかけてきました。

186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 00:05:22.72 ID:gqQOk//3O [さるってました…]
( ・∀・)「トソン」



(゚、゚トソン「…はい?」



( ・∀・)「トソンは忘れちゃったみたいだけどさ、俺はずっと覚えてたよ。約束。」



(゚、゚トソン「…約束」



何か、
思い出しそうな。



童心。子供の頃。夏。夏休み。くるま。うみ。やくそく…




188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 00:08:00.60 ID:gqQOk//3O
(゚、゚トソン「あっ」














思い出しました。
モララーとの、約束。

189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 00:10:40.99 ID:gqQOk//3O



―あれは私たちが小学三年生の夏休み。
モララーのお家と私のお家で、珍しく一緒に泊まりがけで海に行こうと言う話になったのです。



けれども私は前日になって熱を出してしまい、計画は断念、ということになってしまいました。
しかし私は駄々をこねて、熱でもいいから行きたい、行きたいと聞きませんでした。



そんな要求が通るわけもなく、騒ぎ疲れた私はベッドで横になっていました。泣きながら。



そうして、モララーが私の家に見舞いがてら訪ねてきたのです。

191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 00:15:19.95 ID:gqQOk//3O



( ・∀・)「…トソンーげんき出せー」



(;、;トソン「ひっく、っでも、うみにいくの、たのしみにしてたのに…」



( ・∀・)「うみなんていつでもいけるじゃんかー」




(;、;トソン「モララー、たちと、いっしょにいきたかったの!…ぐすっ」



(;、;トソン「とそんは、あしたいきたいのっ!!」

194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 00:17:43.87 ID:gqQOk//3O
( ・∀・)「うーん…むぅー…」



( ・∀・)「トソンーやっぱあしたはむりだー。ねつがあるんじゃ、あそんでてもたのしくないぞー」



(;、;トソン「…ひっ、ぐすっ…」



( ・∀・)「そのかわり、ぼく、おとなになったらくるまかうからさー」



(;、;トソン「くるま…?」




( ・∀・)「ん。そう。どこにでもいけるやつ!で、かったらとくべつにトソンのっけてやるよ。
そんでいろんなとこつれてってやる!」

195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 00:20:19.66 ID:gqQOk//3O
(;、;トソン「うみも…?」




( ・∀・)「あったりまえだろー。あとは、きょーととかほっかいどーとか、えーっと、あめりかとかにもいけるぞ!」



( ・∀・)「だから、今はがまんして、まってろ!」




(;、;トソン「ん…」



(∩、⊂トソン ゴシゴシ



(;ー;トソン「わかった。とそん、モララーがおとなになるのまってるね」

197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 00:22:40.47 ID:gqQOk//3O
「そしたら、とそん、おれいにモララーとけっこんしたげる」



「えっ!?ほ、ほ、ほんとうに!?」



「うんっ」



「うっ、うそつくなよ!やくそくなんだからなー!!」



「とそん、うそつかないもんー。」



「じゃあゆびきりげんまんしよーぜ!」



『ゆーびきーりげーんまーん…』



200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 00:24:55.84 ID:gqQOk//3O
( ・∀・)「あ、もしかして思い出した?」



(/、//トソン



そうでした。
大人になって、車を買って、どこにでも連れていけるようになったら



け、け、け…けっこ…



( ・∀・)「トソン」



(/、//トソン「けっこ…!?はっ、はいっっ!?」

201:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 00:28:02.91 ID:gqQOk//3O
モララーは、夕暮れの、オレンジ色にキラキラ輝くロマンチックな海を背景に




( ・∀・)「俺と、結婚してください」



と言いました。



私?



私がなんと答えたかって?




203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 00:29:59.53 ID:gqQOk//3O
(; ・∀・)「…トソン?」




(/、//トソン「…ぷしゅー…」バタリ



私は、思考回路がショートしてしまったのか、また急に熱を出してしまって、その場に倒れてしまったので、モララーへの返事はお預けとなってしまったのです。



(; ・∀・)そ「トソーン!?」



(/、//トソン「きゅ~…」

207:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/07(水) 00:42:48.38 ID:gqQOk//3O [さる再び]
至急、私のアパートへ帰ってモララーが看病してくれまして、私の目が覚めてから返事をするのですが、




それはまた別のお話…。




( ・∀・)「まっ、返事は決まってるんだけどね!約束だしなっ!」



(゚、゚トソン「…モララー、あなたそういえば小さい頃車でアメリカに行けると思ってたんですか?」



(//∀/)そ「むっ、昔の話だろっ!?」



…ふんだ、いつものお返しですよ。 続きを読む
  1. 2010/07/08(木) 01:03:56|
  2. 総合作品まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

( ^ω^)内藤修理センターのようです2/2

434:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 22:05:33.30 ID:frBrcc7u0


「どうだお?」

「この基盤はまだ生きてるみたいだ」

「マジかお! 良かったお!」

「あと使える部品は……これぐらいか」

「これだけあれば大丈夫だお! さっそく修理するお!」

「ちょい待て。ここがこうだから……あれ? これ下手すると全体の形変わるぞ?」

「そこはドックンの腕の見せ所……お? これはこっちの方が良いんじゃないかお?」

「ドックン言うなや……よし。おい、ブーン。向こうの棚から半田ごて取ってくれ」

「あいあいさーだお」

…………

……



437:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 22:12:47.44 ID:frBrcc7u0
「すいませーん。どなたかいらっしゃいませんかー?」

( つω-) 「……んん? なんだお?」

どうやら作業の途中で寝てしまったらしい。僕は自分の机に突っ伏していた。
ぼんやりとした頭で、眼を擦りながら壁の時計を見る。
時刻は13時10分。

( つω-) 「13時って……」

そこまで言って気付く。

(; ゚ω゚) 「約束の時間過ぎてるおーー!!」

バッと入り口を見る。
そこには見覚えのある乗用車と着物姿の女性。

(; ゚ω゚) 「ド、ドクオッ! テープレコーダーは――」

ドクオを探すと、彼は床の上で寝ていた。しかしその近くにテープレコーダーは無い。
慌てていつもドクオが使っている机を見てみると、

『出来た。動く。寝る。』

と書かれた紙の上に、探していた物はあった。
その間にも声は聞こえてくる。
急いで手に取り、入り口へ向かう。

440:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 22:18:59.97 ID:frBrcc7u0
('、`;川 「すいませ――きゃあ!?」

(;^ω^) 「ああ、これはすいませんでしたお!」

勢い良く引き戸を開けたせいで、ペニサスさんを驚かせてしまった。

('、`;川 「あの、それで、テープレコーダーは……」

( ^ω^) 「直りましたお! どうぞですお!」

手に持っていたテープレコーダーをペニサスさんに渡す。
彼女はそれを大事に抱え込み、愛しそうに撫でた。

('ー`*川 「良かった……。ありがとうございます。本当になんとお礼を申したら良いか」

( ^ω^) 「いえいえですお。僕達は直すのが仕事ですお」

('、`*川 「そうですか……。あの、それでお代の方は」

( ^ω^) 「そうでしたおね。三千円になりますお」

ペニサスさんは、右手に持っていた巾着から財布を取り出す。

('、`*川 「こちらでよろしいですか?」

( ^ω^) 「はいですお。それでは丁度、お預かりいたしますお」

('、`*川 「本当にありがとうございました。それでは、これで」

( ^ω^) 「お気をつけて、ですお」

445:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 22:24:48.86 ID:frBrcc7u0
僕がそう言うと、ペニサスさんは一礼して車に乗り込む。

( ^ω^)ノシ 「ありがとうございましおー」

そうして一昨日、彼女が来たときと同じように、車が見えなくなるまで見送った。

( ^ω^) 「さて、と」

仕事場に戻ると、寝ていたはずのドクオが上半身を起こして頭を掻いていた。

( ^ω^) 「お? 起きてたのかお?」

('A`) 「ちげーよ、お前の声で起こされたんだよ。それより、お客様来てたのか?」

( ^ω^) 「ペニサスさんが。たった今帰ったトコだお」

('A`) 「……そうか。ああ、腹減ったな。素麺茹でるが、お前も食うか?」

( ^ω^) 「食べるおー」

('A`) 「おk」

言いながらドクオは立ち上がり、キッチンへと消えた。

448:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 22:30:05.74 ID:frBrcc7u0
( ^ω^) 「……」

がらんとした仕事場で僕は一人、先程のペニサスさんを思い出す。
無事直ったテープレコーダーを見て微笑むその姿は、とても綺麗で美しかった。
僕が、僕達がその笑顔を引き出せた。
そう思うと、自然と笑顔になる。

(*^ω^) 「ドクオー」

「なんだー?」

(*^ω^) 「お客様に喜んでもらえるのは、やっぱり嬉しいことだおね!」

「どうしたー? 突然そんな事言い出してー」

(*^ω^) 「ね!」

「……。ああ、そうだな」

キッチンにいるから見えないが、彼も今、笑みを浮かべているのだろう。
声のトーンが、そう教えてくれた。

450:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 22:33:09.56 ID:frBrcc7u0
ドクオの返事を聞いて、窓から空を眺める。
天気は相変わらず快晴。太陽が燦々と輝いている。


( ^ω^) 「どんな故障でも、僕らが直してみせるお」


そこにお客様の笑顔が待ってるから――


僕の呟きは、どこまでも広がる青空に吸い込まれて消えた。






  1. 2010/07/05(月) 00:24:16|
  2. 総合作品まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1

( ^ω^)内藤修理センターのようです1/2

375:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 19:48:15.00 ID:frBrcc7u0
午前九時。天気は快晴。

( ´ω`) 「あ゙ー、クソ暑ちぃお……」

僕は仕事場の椅子にもたれながら呟いた。
後ろにある窓からは、太陽がこれでもかと言わんばかりに降り注いでいる。
季節は春の終わり。
僕が住んでいるところは、一年を通して比較的涼しい地域のはずなのだが、

『ここ数日は真夏日になりそうです』

と言ったニュースの天気予報通り、三十度を越す日が続いていた。

「確かに暑いな」

( ´ω`) 「……お?」

どうやら、先程の呟きが聞こえたらしい。床に座って作業していた彼が、こちらに顔を向けた。

('A`) 「しかしよう、ブーン。暑いなら、いい加減クーラー直そうぜ」

彼の名前はドクオ。僕と同じく、ここの社員だ。
しかし、社員といってもこの会社には彼と僕の、二人しかいない。
僕が社長で、彼が副社長。
たった二人だけの貧乏会社。それでも、僕らの大切な城だ。


( ^ω^)内藤修理センターのようです

377:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 19:51:40.38 ID:frBrcc7u0
( ´ω`) 「クーラー壊したの、誰だと思ってるんだお……」

('A`) 「あ? そりゃあ、お前と俺だろう?」

( ´ω`) 「水ぶっ掛けたのはドクオだお」

あれは昨日の事だった。
連日の真夏日に加え、暇を持て余した僕らは、近所にある雑貨屋で小型の水鉄砲を買った。
久しぶりに童心に戻った僕らは、熱中して周りも見ずにはしゃいでいた。
そして、

(; ゚ω゚) 『アッーーーー!!』 (゚A゚:)

ドクオが放った一撃は見事、稼働中だったクーラーに当たり、バチバチと音と煙を上げて止まってしまった。
『バロス』と書かれたメーカーのマークが、熱で『ワロス』に変わっていたのは皮肉か何かだろうか?

( ´ω`) 「というか何で室内でやったんだお……昨日の僕らをぶん殴ってやりたいお」

('A`) 「過ぎた事を言ってもしょうがねぇだろ。とにかくアレ、中身入れ替えたら直るだろ?」

( ´ω`) 「そんな金、ウチにあると思ってんのかお?」

(;'A`) 「えっ、まさか……無いの?」

378:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 19:55:04.88 ID:frBrcc7u0
ドクオの言葉に、僕は静かに頷いた。
年がら年中金欠の我が会社だ。正直自分でも、よく潰れないと思う。

(;'A`) 「おいおいおいおい、壊れたクーラーなんて置物にもなりゃしねぇぜ!」

( ´ω`) 「仕方ないお。世の中、資本主義。お金様がなけりゃ何も出来ないお……」

(;'A`) 「クソっ、ブーン、仕事は!? 何か仕事は無いのか!?」

( ´ω`) 「今のところ、素直さんトコのおもちゃの修理と、杉浦のお爺さんトコの洗濯機。この二件だけだお」

(;'A`) 「もっと、もっと規模のデカいのは!?」

( ´ω`) 「そんなの、ウチみたいなところに来る訳ねーお」

(;A;) 「チクショウ、神は我を見捨てたのか……」

( ´ω`) 「お前、無神論者じゃなかったかお?」

僕らは顔を見合すと、ハァ、と溜息を吐いた。
窓から熱気と湿気を含んだ風が入る。
と同時に、一枚の紙切れまで入ってきた。

380:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 19:57:57.14 ID:frBrcc7u0
('A`) 「あ?何だこりゃあ」

紙切れを拾ったのはドクオだった。
僕は最初から動く気は無い。
椅子を後ろに傾け、器用にバランスを取りながら、窓から見える逆さまの世界を楽しむ。

( ^ω^) (今日も空が青くて綺麗だおー)

空は良い。あのどこまでも広がる青を見ていると、憂鬱な気持ちも吹き飛んでしまいそうだ。
そうしてしばらく、ぼけーっとしていると、

(;゚A゚) 「ブ、ブーンッ!!」

(; ゚ω゚)そ 「ふぉーっ!?」

突然ドクオが机を叩いたせいで、驚いた僕は椅子ごと倒れた。

(#^ω^) 「いたたた……人が気持ち良く空を眺めてるときに何するんだお!」

(;゚A゚) 「ブ、ブーン、いいからコレ見てみろ!」

ドクオは眼を見開いて、さっきの紙切れを僕に渡してきた。
心なしか、全身が震えてるように見える。

381:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 19:59:58.20 ID:frBrcc7u0
( ^ω^) 「……この紙切れがどうしたっていうんだお?」

(;゚A゚) 「いいから早く!」

よく分からないまま、紙切れを見る。そこには、

『第13回 美府市サバイバルレース 開催!!』

と書かれていた。

( ^ω^) 「ああ、毎年やってるあれかお」

興味が無いからよく知らないが。

(;゚A゚) 「バカッ! その下を見てみろ!」

( ^ω^) 「何なんだお、まったく」

言われるがままに紙切れの続きを見た。


『優勝賞金 100万円』


( ^ω^)
(^ω^ )
(^ω^)

('A`) 「ちょ、こっちみんな」

385:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:02:22.99 ID:frBrcc7u0
(  ゚ω゚) 「マジかお!? この大会、こんなに賞金出るのかお!?」

('∀`) 「マジもマジ、大マジだ! しかも出場は二人一組。かつて『美府高の走る肉塊』と呼ばれたお前の力、見せてやろうぜ!」

( ^ω^) 「やめて、それは言わないで。忘れたい過去なんだから」

('A`) 「スマンコ」

ドクオとの会話を軽く流し、僕は食い入るように紙切れ、もといチラシを見る。

( ^ω^) (開催日時は……7月28日。よし、まだ一ヶ月以上あるお。ルールは……無制限、だと? まぁいいお。
ええと、あとは……)

チラシを最後まで、それこそ穴が開くくらい見る。
そして僕は愕然とした。

(  ω ) 「……ドクオ」

('∀`) 「どうした、ブーン? 早く申し込みに行こ――」

(  ω ) 「……これ、〆切が昨日だお」

('∀`) 「……え?」

387:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:04:18.88 ID:frBrcc7u0
そうなのだった。
あと一日、一日早ければ、まだ僕らにチャンスはあった。
しかし、現実は無常だった。やはり神は僕らを見捨てたらしい。

( A ) 「……」

(  ω ) 「……」

( A ) 「……仕事、するか」

(  ω ) 「……そう、だおね」



こうして僕らは二人、黙々と作業を始めた。
外では、選挙カーが喧しく走っていた。

389:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:07:25.73 ID:frBrcc7u0
そして時間は過ぎ、お昼時。
午前中に作業を終わらせた僕らは、仕事場の奥にあるダイニングキッチンで男二人、向かい合いながら昼飯を食べていた。

('A`) 「なあ、ブーンよう」

( ^ω^) 「何だお? 飯くらい静かに食わせてくれお」

('A`) 「悪ぃ。けどよ、俺の記憶じゃ二週間ぐらい、ずっと素麺ばかり食べてる気がするんだが」

( ^ω^) 「気がする、じゃないお。実際そうだお」

('A`) 「なして?」

( ^ω^) 「婆ちゃんが素麺を大量に送ってきてくれたからだお。金欠の僕らにはありがたい話だお」

('A`) 「ああ、そうなの……。ちなみに後、どれくらいある?」

( ^ω^) 「あと二週間分くらいかお」

('A`) 「俺、他の物も食べたい」

( ^ω^) 「贅沢言うなお。飯食えるだけありがたいと思えお」

('A`) 「……それもそうだな」

それ以降、僕らは喋らず、ただズルズルと素麺を食べる音が仕事場に響く。

390:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:09:27.47 ID:frBrcc7u0
声が聞こえたのは、丁度ざるの中の素麺が無くなった時だった。

「すいませーん」

( ^ω^) 「お? お客様かお?」

('A`) 「俺、洗い物するから、お前に任せた」

( ^ω^) 「分かったお」

あまり待たせるのも失礼なので、急いで靴を履き替え仕事場に出る。

( ^ω^) 「申し訳ありませんお。お待たせしましたお」

('、`*川 「いえいえ、待ったというほどでもありませんので」

入り口に居たのは、淡い紫の着物を着た老年の女性だった。
外には黒い乗用車が停まっている。

( ^ω^) 「そうでしたかお。それで、どういったご用件ですかお?」

('、`*川 「こちら、『内藤修理センター』とありますけど、修理してもらえるのは何でもよろしいのかしら?」

( ^ω^) 「はいですお! ここには僕を含め、優秀な社員がいるので、任せてくださいお!」

('、`*川 「そうですか。では、田中」

391:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:11:48.69 ID:frBrcc7u0
女性がそう言うと、運転席から厳つい男が出て来た。
男は後部座席から包みを一つ取り出すと、静かに女性に渡す。

(*^ω^) (これはもしや、大きい仕事の予感……)

状況から考えて、自然と頬が緩む。

('、`*川 「すいません」

(;^ω^) 「は、はいですお!」

('、`*川 「こちらをね、直してほしいのですが」

女性が包みを開くと、中にあったのは、

( ^ω^) 「……テープレコーダー、ですかお?」

('、`*川 「ええ、長年使っていた物なのですが、一昨日突然壊れてしまって。お願いできますか?」

(;^ω^) 「テープレコーダーならメーカーに言えば、有料になると思いますが修理してもらえるはずですお?」

僕がそう言うと、女性はゆっくりと首を横に振った。

393:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:14:41.02 ID:frBrcc7u0
('、`*川 「昨日、お店に聞きに言ったところ、どうもそのメーカーさん、今はもう無いそうで」

( ^ω^) 「……ちょっと見せてもらっても、よろしいですかお?」

('、`*川 「ええ、どうぞ」

女性からテープレコーダーを預かる。古い物だからかそこそこ大きく、手にずっしりときた。
落とさないように注意して、裏面を見る。そこにはメーカーのロゴが刻まれていた。
使わない頭から記憶を引っ張り出せば、それは確かに昔倒産した企業の物。

( ^ω^) 「……うーん、これは買い換えた方が良いかもしれませんお」

('、`*川 「やはり、そうですか……」

( ^ω^) 「やはり?」

('、`*川 「いえね、昨日行ったお店でも同じ事を。あの、どうしても直らないんでしょうか?」

(;^ω^) 「いえ、直らないわけではないんですお。ただ、このメーカーの製品は独自の部品が多くて、
今だと中々部品が手に入りにくいんですお」

( 、 *川 「……そうなんですか」

395:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:17:20.09 ID:frBrcc7u0
僕の話を聞いて、女性は悲しそうにテープレコーダーを見る。

( 、 *川 「これね」

(;^ω^) 「はい?」

( 、 *川 「これ、娘が始めてのお給料で買ってくれた物なの。『音楽が好きなお母さんに』って。
『これから好きな曲が何度でも聴けるね』って」

( ^ω^) 「はあ」

( 、 *川 「それから、ずっとこれで色んな音楽を聴いてきたわ。だからある意味、長い時間を共有した
友人みたいなものだったの」

( ^ω^) 「……」

( 、 *川 「でも、物はいつか壊れてしまうものよね。しょうがないわ、諦めま――」

( ^ω^) 「ちょっとお時間掛かるかもしれませんが、よろしいですかお?」

('、`;川 「え?」

( ^ω^) 「こちらの修理、僕達に任せてくれませんかお?」 続きを読む
  1. 2010/07/05(月) 00:23:02|
  2. 総合作品まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです

235:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:28:20.16 ID:fUINWtPpO
ねえ、一昨日爪がポストに入ってて驚いたでしょう?
それは貴方が私の爪を綺麗だなんて言うから。

ねえ、昨日髪の毛がポストに入ってて驚いたでしょう?
それは貴方が私の髪を好きだなんて言うから。

貴方の為に全て切り離したの、体から。

237:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:29:42.36 ID:fUINWtPpO
僕が彼女にそんな事を言われたのは、学校帰りだった。
彼女と二人で並んで、家に帰っていた時に言われたのだ。

( ・∀・)「え…?」

川 ゚ 々゚)「ほら、この髪、短くなったの分かるでしょう」

言われなくても分かる。
彼女の長かった艶やかな黒髪は、前よりと比べ物にならない位ショートになっていたのだから。
僕はイメチェンかな、なんて思っていたのだけど。

( ・∀・)「ほん…」

本当に言ってるの?なんて事を聞こうとした時。
彼女の爪の剥がれた指が見えた。
痛々しい肉が見えて、吐きそうになる。

(; ∀ )「う…」

川 ゚ 々゚)「どうしたの?」

彼女が心配そうに近付いてくるのを見て、僕は咄嗟に走って逃げていた。
だって、仕方無いだろ…?

241:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:31:27.10 ID:fUINWtPpO
(; ∀ )「…っ」

何分走っただろう。
僕がいつの間にか家に着いていたとき、彼女はもう近くには居なかった。
彼女は、僕を追っては来なかったのだろう。

(;・∀・)「は、ぁ」

僕は一人暮らしの誰も居ない家で、誰も居ない部屋に籠ってガタガタと震える。
怖い怖い怖い。
好きだった彼女が狂ってしまったのが怖い。

(;・∀・)「好きだった、」

そう、僕は彼女が好きだった。
昔から好きだった。
告白なんて恥ずかしくて出来なかったけど、本当に本当に大好きだったのだ。

なのに、何故こんな事になったのだろう。

243:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:33:23.96 ID:fUINWtPpO
(;・∀・)「…はあ」

そこまで考えて息を吐く、少し落ち着いた。
落ち着いたけれど、もう彼女とは会いたくないと思った。

( ・∀・)「学校、行きたくない」

行けば、彼女に会ってしまうから。
今日までは彼女に会いたくて行っていた学校、でも今日からは彼女に会いたくなくて行けなくなるとは皮肉なものだろう。

( ・∀・)「だい、じょうぶ、実家に連絡して転校させてもらえば…」

悪質なストーカーが出たとでも言えば、一人暮らしすら頼み込まないとさせてもらえなかった過保護な両親はすぐにでも転校させてくれるだろう。
悪質なストーカー、勿論彼女の名は出さない。
まだ一応、好きなのだから。

( ・∀・)「……とりあえず今日は寝よう」

寝て、心を落ち着かせよう。

( ・∀・)「おやすみ」

誰にともなくそう呟き、僕は目を閉じる。
朝起きたらいつもの様に彼女が笑っている事を、今日が夢である事を願いながら。

246:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:35:10.39 ID:fUINWtPpO


ガタン、と音がした。

新聞配達の音だろう。

僕は気にも止めない。

今はもう少し寝たい。

現実から逃げるんだ。

彼女から、現実から。

249:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:37:17.60 ID:fUINWtPpO
僕は小うるさいアラームの音で目が覚ました。
本日も晴天なり、清々しい朝である。
誰にともなく思考してアラームの音を止め目を擦った。

( う∀ー)「がっこ…いかなきゃ…」

顔を洗って制服を着て、ご飯にジャムを塗ったトーストを食べる。
いつもの、流れ作業。

( ・∀・)「よし行こう」

呟き玄関へ向かう。
そうして外へ出て、異臭に気付いた。
生臭い、肉の、血の臭い。

( ・∀・)「あ…」

(;・∀・)「くる、う…?」

252:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:39:44.17 ID:fUINWtPpO
思い出した思い出した思い出した。
昨日の彼女の話を、明け方の音を。
僕はポストからはみ出た物を見る。
彼女の、片方の手足。

(;・∀・)「ひ…っ」

吐き気がする、歯がカチカチと音を立てる、汗が湧き出る。
僕はフラフラと家の中へ戻り鍵をかけた。
彼女は片腕で足と腕を切って、そして片足でここまで来たのか?

(;・∀・)「狂ってる」

彼女はやっぱり狂ってしまっていた。

(;・∀・)「夢なら、良かったのに」

そう呟いた時に、インターホンが鳴った。
そのままに外から彼女の声が聞こえた。

川*゚ 々゚)「モララー君、学校いこう?」

いつもの様に明るく、問う声が。

253:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:40:59.26 ID:fUINWtPpO














254:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:42:14.17 ID:fUINWtPpO
( ー∀ー)「…」

うん、そんな事も、あったね。
君を救えないなら僕も狂えばいいなんて、思い付いたのは何時ぐらいだったっけ。
今日?昨日?ずっと昔?
忘れたけど最近だったような。
むしろ僕も元から狂っていたのかもしれない。

( ・∀・)「それで、僕に聞きたいことって?」

そう、君に問う。

256:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:43:35.16 ID:fUINWtPpO
川 ゚ 々゚)「貴方の欲しいものを聞きたいの」

欲しいもの、僕の欲しいものは何だろう。
とりあえず君がそれを聞いて用意できるものだね。

( ・∀・)「なら僕は君の右手が欲しい」

川 ゚ 々゚)「それは駄目、右手は切り落としてしまったもの、ポストの中を見てないの?」

ああ、それは考えてなかったよ。
確かに君には左足と右手が無いね。

失念してたよ、ごめんごめん。
僕は失態を笑って誤魔化す。

257:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:45:26.45 ID:fUINWtPpO
( ・∀・)「じゃあさ右手を切り落とした後に、僕の為に何が出来るの?」

こう聞けば、何を用意出来るか分かるだろう。

川 ゚ 々゚)「貴方の為に心臓を捧げましょう」

( ・∀・)「心臓を?」

心臓、君の心臓は綺麗だろうね。
赤くてドクドクと波打って。

川 ゚ 々゚)「そう、命さえ惜しくはないの」

( ・∀・)「僕の為なら?」

川 ゚ 々゚)「貴方の為なら」

そう、そうか、そうなのか。
僕は愛されてるんだなあ。
僕も君を愛してるよ。

相思相愛だね、新婚旅行は地獄でどうかな?

261:川 ゚ 々゚)私の全ては貴方の為に、のようです :2010/07/01(木) 19:49:12.27 ID:fUINWtPpO [さるしね]
( ・∀・)「なら死ねといえば死ぬんだね?」

川 ゚ 々゚)「それが貴方の為ならば」

嬉しいな。
それが君の最大限の愛情表現なら尚更。

( ・∀・)「じゃあ僕の愛しい愛しい人、僕の為に死んでくれ」

川 ゚ 々゚)「貴方の為に死にましょう」

僕の言葉を聞いた君は、そう言って片手足の無くなった体で床を這い、床に落ちていた包丁で体を突き刺した。
何度も、何度も、何度も。
そしていつの間にか君は死んでしまった。
展開が急だね、オチを大切に。

やれやれ、僕は彼女が死んだ事を確認して、泣きながら君の心臓を食べたのである。
ああ、これ村上春樹みたいじゃない?

じゃなくて、そう、愛してる。
これが僕の最大限の愛情表現なんだよ、くるう。
  1. 2010/07/04(日) 23:55:56|
  2. 総合作品まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- )

103:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 22:44:46.46 ID:xUoF+twnO
花束とおにぎりの入ったバスケットを持って、僕は出かける。

きっと今日も、先客がいるに違いない。




ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- )




105:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 22:46:28.01 ID:xUoF+twnO
辺り一面が緑、緑、緑。

そんな草原にポツンと、彼女は相変わらず眠っている。

その傍らには、一匹の犬。

( ^ω^)「……ツン、たまには起きててもいいんじゃないかお?」

▼・ェ・▼「ワンワン!」

( ^ω^)「おっおっ。ビーグルもそう思うかお?」

彼女の前に花束を置き、犬を撫でる。

犬は気持ち良さそうに目を閉じ、その場に座り込んだ。

僕もその横に、大の字になって寝転ぶ。

耳元を、雑草がくすぐってムズムズした。

108:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 22:48:20.27 ID:xUoF+twnO
( ^ω^)「おー……相変わらずいい天気だおー」

まさに突き抜けるような青空。

( ^ω^)「ツンが寝ちゃう気持ちもわかるおー」

▼・ェ・▼「……クゥーン」

( ^ω^)「お? なんだお?」

▼・ェ・▼「ハッハッハッ」

犬は僕のバスケットを鼻でつつく。

( ^ω^)「……お腹がへったのかお?」

▼・ェ・▼「ワン!」

( ^ω^)「しょうがない犬だお」

109:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 22:49:54.31 ID:xUoF+twnO
僕はバスケットから、アルミで包んだおにぎりを取り出す。

( ^ω^)「このご時世、米も貴重なんだお。ありがたく食べろお」

▼*・ェ・▼「ワンワン!」

『ビーグル用』とかかれたアルミを剥がす。

剥がしたアルミを皿代わりにして、犬の前に置いた。

すぐに犬は、無我夢中でおにぎりにかじりついた。

( ^ω^)「……ほら、ツンの分だお」

僕はまだ寝ている彼女の前に、『ツン用』とかかれたおにぎりを置いた。

▼*・ェ・▼「ワンワンワン!」

( ^ω^)「お、美味しいかお?」

▼*・ェ・▼「ワオーン!」

( ^ω^)「そりゃそうだお。なんたってビーグル特製、ビーフジャーキーおにぎりだお」

110:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 22:51:26.10 ID:xUoF+twnO
犬は口の回りに米粒をつけたまま吠える。

僕も大の字のまま、自分のおにぎりを取り出して、アルミを剥がした。

黄色いおにぎりに、一気にかぶりつく。

トウモロコシ入りおにぎりは、意外と美味しいものだ。

( ^ω^)「……せっかくツンの大好きな天むすを作ってきたんだお。とっとと起きろお」

だが、彼女はなかなか起きようとはしない。

仕方がない奴だ。

僕は小さくなった自分のおにぎりを口に放り込んだ。

( ^ω^)「お前のご主人様も困ったもんだおね」

▼・ェ・▼「クゥーン?」

( ^ω^)「おっおっ、やっぱそう思うかお」

111:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 22:53:11.55 ID:xUoF+twnO
寝転んだまま手を伸ばして、犬の腹をさする。

サラサラと、手触りが心地好い。

▼*-ェ-▼「クゥーン……」

気持ち良さそうに目を閉じ、僕の方に腹を向ける。

そのまましばらくさすり続けると、犬はとうとう寝てしまった。

( ^ω^)「……全くお前らはすぐ寝るおね」

( ^ω^)「まあ僕も、人のことは言えないんだけど」

腹の心地好さと、耳元をくすぐるふかふかした雑草、突き抜けるような青空、そして食後。

昼寝には、素晴らしいまでのシチュエーションだ。

( -ω-)「お……」

起きた時には、彼女がすでに起きてますように。

そう祈って目を閉じた。


116:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 22:56:19.18 ID:xUoF+twnO
~~~~~~~~~~~~

「おい、起きろブーン」

身体を揺さぶられる。

僕は目を開けた。

('A`)「よお」

放送禁止並の顔が、視界一杯に広がっていた。

( ^ω^)「……最悪な目覚めだお」

('A`)「余計なお世話だ」

彼女の方を見る。

やはりまだ起きていなかった。

118:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 22:58:06.52 ID:xUoF+twnO
▼・ェ・▼「ワン!」

(´・ω・`)「やあブーン。随分と気持ち良さそうに寝ていたね」

( ^ω^)「ドクオのせいで台なしになったお、ショボン」

('A`)「うるせー馬鹿」

( ^ω^)「お? この僕に馬鹿とは良い度胸だおね」

('A`)「馬鹿に馬鹿っつって何が悪い」

(´・ω・`)「まあまあ二人とも」

大の字のまま、首だけで彼らを見やる。

二人とも黒いスーツ姿で、ドクオは全然似合っていない。

やはり、いつもの白衣の方がしっくりくる。

(´・ω・`)「……さて、ブーン。君はここで何をしているんだい?」

( ^ω^)「ピクニック」

119:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 23:00:05.22 ID:xUoF+twnO
(#'A`)「……ふざけてんじゃねえぞ」

ドクオが僕の胸元を掴んで、上半身を起き上がらせる。

(´・ω・`)「もう一度聞こうか」



(´・ω・`)「君は、墓の前で、何を、している?」



( ^ω^)「……ピクニックだお」

(#'A`)「……てめえ!」

(  ω )「ぐっ……」

ドクオが僕の顔面を殴りつける。

衝撃で吹き飛びそうになるも、胸元を掴まれているから離れられない。

120:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 23:02:13.11 ID:xUoF+twnO
▼#・ェ・▼「ガウガウ!」

(#'A`)「あ!? やんのか犬ッコロ!」

▼#・ェ・▼「ガルルルル!」

(  ω )「……ビーグル!」

▼#・ェ・▼そ

▼#・ェ・▼「グルルル……」

今にも襲い掛かろうとする犬を制止して、僕は胸元の手を引きはがす。

そのまま重力に従い、緑の絨毯に大の字になった。

(´・ω・`)「……ブーン、君がツンを愛していたことは知ってる。でも、君にはまだやることがあるだろう?」

( ^ω^)「……」

121:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 23:04:13.54 ID:xUoF+twnO
(´・ω・`)「この食糧難の時代、君の開発した米がなければ、とうに人類は滅びていた」

(´・ω・`)「だが、まだ足りない。今のあの米じゃ、全然生産が追いつかない」

(´・ω・`)「あの米を品種改良するには、君の頭脳が不可欠なんだ」

( ^ω^)「……そんな馬鹿なことしてたから、ブーンはツンの死に目に会えなかったんだお」

彼女は、殺された。

僕の作った米の配給に殺到した馬鹿どもに、押し潰された。

(#'A`)「……馬鹿なことだと?」

(´・ω・`)「確かに彼女が死んだのは、研究のせいかもしれない。だけどね、ブーン。あの研究がなければ、人類は確実に滅びていたんだよ?」

( ^ω^)「滅びればよかったんだお」

彼女を殺した人類など、滅びればよかったんだ。

123:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 23:05:43.19 ID:xUoF+twnO
(#'A`)「おい、あと何発殴れば正気に戻る?」

( ^ω^)「死ぬまで」

(#'A`)「……上等じゃねえか」

(´・ω・`)「やめるんだ、ドクオ」

(#'A`)「半殺しでやめてやるよ」

(´・ω・`)「君がビーグルに殺されるよ」

▼#・ェ・▼「グルルル……」

犬も殺気に反応しているのか、臨戦体制に入っていた。

( ^ω^)「……落ち着くお、ビーグル」

▼#・ェ・▼「グゥゥ……」

126:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 23:07:22.92 ID:xUoF+twnO
(´・ω・`)「ブーン、君は言っていたよね」

ショボンが、諭すような口調で話しだす。

(´・ω・`)「『今、自分が為すべきことは、常に冷静に見極めなければならない』」

(´・ω・`)「ツンは優しい子だった。もし彼女が君の立場なら、きっと人類を救っただろう」

(´・ω・`)「天才の君なら答えられるはずだ」



(´・ω・`)「今、君が為すべきことは、いったい何だい?」



129:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 23:08:59.81 ID:xUoF+twnO




( ^ω^)「……僕が為すべきことは」





( ^ω^)「……今、ここに居る事だお」






131:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 23:11:25.00 ID:xUoF+twnO
(´・ω・`)「……そうか」

ショボンは悲しそうな顔をする。

(´・ω・`)「うん、わかった。今日は帰るよ」

(#'A`)「……ちっ」

ドクオも渋々といった様子で、それに従う。

( ^ω^)「……次来るときは、花くらい持ってこいお」

(´・ω・`)「ははは、そうするよ。じゃあね」

ショボンは手を振りながら、草原を歩いて去っていく。

だが、ドクオはまだ立ち尽くしていた。

132:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 23:12:59.80 ID:xUoF+twnO
( ^ω^)「……ドクオも早く帰れお」

('A`)「……」

ドクオは黙ったまま、スーツの中に手を突っ込む。

そして何かを取り出して、僕に投げた。

('A`)「……濡らして冷やせ」

それは、ハンカチだった。

ドクオはきびすを返し、ショボンの方に走っていった。

( ^ω^)「……ツンデレは二人もいらないお」

▼・ェ・▼「……クゥーン?」

( ^ω^)「おっおっおっ、ビーグルも良く知ってる奴だお」

僕は起き上がる。

133:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 23:14:38.38 ID:xUoF+twnO
( ^ω^)「……さて、今日は帰るかお」

▼・ェ・▼「……ワン」

( ^ω^)「明日も来るお。お前こそ、たまにはここから離れたらどうだお?」

▼・ェ・▼「ワンワン!」

( ^ω^)「そうかお、それは頼もしいお。ツンが起きたら真っ先に知らせてくれお」

▼・ェ・▼「ワン!」

( ^ω^)「……じゃあ、また明日だお」

僕は二人とは反対方向に歩きだす。

136:ξ-⊿-)ξ彼女が起きるまで、のようです(-ω- ) :2010/06/30(水) 23:16:08.03 ID:xUoF+twnO




ハンカチと空っぽのバスケットを持って、僕は帰る。


きっと明日も、先客がいるに違いない。




  1. 2010/07/01(木) 21:43:16|
  2. 総合作品まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

川*` ゥ´)ロケット団のようです(@∀@-)

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/06/30(水) 23:56:15.63 ID:bfW0c40P0
 ポケモンマスターを目指して旅をする10歳の少年、ブーンは、
 2番目のジムがあるハナダシティに向けて旅を続けていた。 (声:オーキド博士)


( ^ω^) あーお腹空いたお……

ξ゚⊿゚)ξ ピカー……

( ^ω^) ツン、ポケモンフーズでも食べるかおー?

ξ*゚⊿゚)ξ ピッカァ!

ξ*゚⊿゚)ξパクパク
  っo゚.と

( ^ω^) ハナダに着いたらマックでも探すかお……


  ビューン
-=-=-=-=-=-=C    ξ*゚⊿゚)ξパクパク

=-=-=-=-=-=-=-=-=ξ;゚⊿゚)ξガシッ


ξ;゚⊿゚)ξ ピカッ!?

(; ^ω^) ツ、ツン!?

  ビューン
-=-=-=-=ξ;゚⊿゚)ξ三二

2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/06/30(水) 23:58:03.05 ID:bfW0c40P0

「「ナァーッハッハッハァーィ!!」」


(; ^ω^) 元ネタに忠実な声!

(; ^ω^) お前らいったい……なんなんだお!?


                   ♪ロケット団参上!のテーマ

テッテテテテーテ テッテッテッテッ テッテテテテーテ テーテレレレー


川:::::::ゥ::) なんだかんだと聞かれたら!

(::::::::∀::) 答えてあげるが世の情け!


川:::::::ゥ::) 世界の破壊をふせぐため

(::::::::∀::) 世界の平和を守るため


R+ キラーン (背景の巨大Rマークが光る)


<川:::::::ゥ::)> 愛と真実の悪を貫く!

\(::::::::∀::)ノ ラブリーチャーミーな敵役!

6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/01(木) 00:00:02.97 ID:X+hDLxpz0

川*` ゥ´)   ムサシ!



(-@∀@)   コジロウ!



川*` ゥ´) 銀河をかけるロケット団の二人には!

(-@∀@) ホワイトホール、白い明日が待ってるぜ!


▼・ェ・▼ ニャーんてニャ!






(; ^ω^) って犬だ―――――――ッ!!!!!





    川*` ゥ´)ロケット団のようです(@∀@-)
             ▼・ェ・▼

7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/01(木) 00:02:08.37 ID:X+hDLxpz0
(; ^ω^) なんで犬なんだお!? 猫AAなら大量にいるのになんでそこでビーグルなんだお!!

川*` ゥ´) あたし犬派だから……

(; ^ω^) そういう問題かお!? ガーディの立場が無いお!!

▼・ェ・▼ 声優が犬山イヌコなんだから仕方ないじゃニャーか!

(; ^ω^) 関係無いだろ!!




川*` ゥ´) おーっほっほっほ! 今日こそピカチュウは頂いていくわ!


| |Φξ;⊿;)ξΦ| | ピカピー

↑檻的なもの


(; ^ω^) くそっ! ツンを返せぇ!



川 ` ゥ´) そこは「ピカチュウ! 10万ボルトだ!」でしょ……ガッカリ

(-@∀@) 折角「例によって電撃対策はバッチリなのだ!」って言おうとしてたのに……ゲンナリ

(; ^ω^) えええええぇぇぇぇぇ……形式美に拘る奴らだな!

8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/01(木) 00:04:01.67 ID:X+hDLxpz0
川*` ゥ´) 逃げるわよ!

(-@∀@) おうっ! マタドガス! 煙幕だ!

ボワンッ

   _、_ キリッ!
○( ,_ノ` ) マータドガースwwwwwwwwwwwww


(; ^ω^) マタドガス顔渋いな!! 声全然合ってないよ!!

   _、_
○( ,д` )
   ( ::::)ヽ
  (⌒:::::::::ノ、 モクモクモクモク
   `( ::::::::::::


(;::::ω:::) ゲホッゲホッ! 結構目にしみる!

(;::::ω:::) 何も見えないお……! ツン! どこだお!? ツン!!

(;::::ω:::) ツ――――――ン!!!



「ポッポ! 吹き飛ばせ!」

(;::::ω:::) !?

10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/01(木) 00:06:05.70 ID:X+hDLxpz0

バサバサバサバサッ

(::::::) ついに俺の出番が来たか! ……はッはッ、嬉しいぜ!

(;つω:::) お前は……ライバルの……!




( ゚∋゚) ('A`) よおーッ! ブーン!

( ^ω^) ドクオ―――ッ!!




(; ^ω^) ってポッポ超強そ――――ッ!!!

( ゚∋゚) [ポッポ Lv183]

(; ^ω^) 限界超えちゃってる!!

(; ^ω^) ついでに言わせてもらうとLv表示がポケマス風だ!!

('A`) [ドクオ Lv0]

('A`) なるほど女性との経験地はゼロですからねってやかましいわ!!

(; ^ω^) 自分で突っ込んだ!!!

11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/01(木) 00:08:05.45 ID:X+hDLxpz0
 ~~~~~~~~

   ($)   フワフワ
 ▼・ェ・▼
  ヽ│/ ~
   〔::::〕

(-@∀@) (このAA気球か、フラワーロックかと思った)



(-@∀@) ついにやったぜ!

川*` ゥ´) ピカチュウゲットでチュウ~!!


| |Φξ#゚⊿゚)ξΦ| | ピカー……

≫| |Φξ#>⊿<)ξΦ| |≪ チュ――ッ!!
     バチバチバチ

川*` ゥ´) 無駄無駄ぁ! いつものように電撃対策はバッチシなんだから!

(-@∀@) あっズルいぞ! 今度こそ俺が言おうとしてたのに! このこのー!

川*` ゥ´) 早い者勝ちなのよ!

▼・ェ・▼ ニャにをくだらない事で言い争ってんだか……ん?

▼;・ェ・▼ あ……あれは!

13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/01(木) 00:10:06.60 ID:X+hDLxpz0
     ( 'A`)ノノノノ⌒ヽ
     ( ⊃ ゚∋゚)  ミ)
      /⌒\/(;^ω^)
      ( ミ   ∪ ∪
       ノ  /     パタパタパタ
      ( \/ヽ
       \ ) )
       ///   ポッポの そらをとぶ!
ε- ε- `ヾ ヽミ


川;` ゥ´);@∀@) うわ――ッ!! カイリキーが空飛んで追いかけてきた!!


(; ^ω^) カイリキーじゃなくてポッポだよ!! 一応!

(#'A`) 通信進化させてくれる相手がいない俺への嫌味か!!!!?!? ファッキュー!!

(; ^ω^) なんか邪推してる!!? ポケモンでファッキューとか言うな!!

(#'A`) てめえら土下座するまで許さねーかんな! ポッポ! 気球を突き破れ!

     ($) .,/      。
 二三▼;ェ;▼、─=二三方
     )// '\
    〔::::〕     ドカーン

(#'A`) よっし! ヘッドショットだ!!

(; ^ω^) 何が!?

14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/01(木) 00:12:06.19 ID:X+hDLxpz0
(; ^ω^) 森の中に落ちていったお!

(#'A`) ああ、追い討ちをかけるぞ!! ギタギタに叩き潰す!!

(; ^ω^) お前セリフが怖いよ!!


 ~~~~~~~~

川;` ゥ´) いたたたた……

(;@∀@) なんて奴だ……道徳の授業を習っていないのか!?

▼・ェ・▼ 仕方が無いのニャ、彼らはまだ義務教育を終えていないのニャ……

(; ^ω^) 確かに10歳って設定だけど……


川;` ゥ´) どわーっ! ジャリンコ共!!

(;@∀@) どどどどどどどうしよう!?

▼#・ェ・▼ 慌てるニャ! ポケモンで応戦するのニャ!

川*` ゥ´) そうね! 行っけぇ~アーボック!

g シャァ~ボック!

(; ^ω^) なんとなく予想できたけどアーボックそれかよ!!
       さっきからポケモンのAAが酷いな!!

15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/01(木) 00:14:04.99 ID:X+hDLxpz0
(-@∀@) マタドガスも行くんだ! ボワンッ

   _、_ キリッ!
○( ,_ノ` ) マータドガースwwwwwwwwwwwww(2回目)


     ゴゴゴゴゴゴ
               _、_
 ( ゚∋゚)      ○(,_ノ` ) g


(#'A`) 糞! 1対2なんて卑怯だぞ!!

(; ^ω^) むしろこれでやっと対等のような……

(-@∀@) ハーッハッハッハ! ピカチュウを渡すわけには行かないんだよー!



| |Φξ゚⊿゚)ξΦ| |

| | |  ((ξ゚⊿゚)ξ| | テクテク

| | |      ((ξ゚⊿゚)ξ テクテク

(-@∀@) あれ?



(; ^ω^) 手前開いてた――――!!?

19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/01(木) 00:15:59.18 ID:X+hDLxpz0
        ゴゴゴゴゴゴ
                   _、_
ξ#゚⊿゚)ξ( ゚∋゚)      ○(,_ノ` ;) g;


('A`) とにかくこれで2対2だ! いくぜ!

( ^ω^) お、おう!

('A`) ポッポ! マッハパンチだ!!

(; ^ω^) マッハパンチ!? ポッポはマッハパンチしないよ!!



   ヒュンッ
  ― ノノノノ  ̄_ - 。,、_    きゅうしょにあたった!
 二三( ゚∋゚)二三つ)ノ゚' ;〉
_ つ = ―  ̄-   グッチャアァァァァ!!!


(; ^ω^) うっわあああぁぁぁ痛そおおおぉぉぉ!!! 顔歪んでる!!!


   。,、_
○(,_ノ゚' ;)ピクピク  :g: ガタガタブルブル

('A`) ブーン今だ!!

(; ^ω^) 分かったお、ピカチュウ10万ボルト! なんか良心が痛むけど!!

22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/01(木) 00:18:07.15 ID:X+hDLxpz0
ξ#゚⊿゚)ξ ピッカアァァァァ!


  ≫〈ヘ  ト)≪    ヂュゥ――――ッ!!!
 ≫ξ#>⊿<)ξ≪
  ≫/ つと)≪


     。,、_
≫○(,_ノ゚' ;)≪ ≫g≪ バリバリバリバリッ!

≫川;` ゥ´)≪
≫(;@∀@)≪ バリバリやめてえええぇぇぇぇ!!
≫▼;゚ェ゚▼≪

            _ .. _
          /    \
        /, '⌒ l.r‐-、.`、 ドッカーン
       / (   八   ) ヽ
       (   ー-'  `ー-'  ノ
        ー┐ (_八_)┌-'   ピャ――――――ッ!!
           `ー┐┌┘
       -======' ,=====-
         -====' ,=====-
          -==' ,==-
______ ,r-‐   -‐、_______


('A`) た~まや~

25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/07/01(木) 00:20:02.28 ID:X+hDLxpz0

      。  。  。
     大 大 犬   ヤな感じー!
    彡 彡 彡


,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::+::::::::::::::::::
              キラーン

(:::::::::: ^)〈ヘ 〈ヘ  (::: ')>
 (::::::: ) ξ:::ξ゚) (:: )




('A`) フッ、愉快な奴らだったぜ……

( ^ω^) 締まらねえ……

ξ゚⊿゚)ξ チュウ……



( ^ω^) ……あれ? そういやポッポがいないお?

('A`) ん? 言ったろ? 「てめえら土下座するまで許さねーからな!」って

(; ^ω^) え、あれ本気で言ってたの……? 続きを読む
  1. 2010/07/01(木) 00:41:56|
  2. 短編まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。