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icon( ^ω^)青すぎる海と高すぎる空のようです
2012/01/13 19:00

109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/12(木) 21:17:52.11 ID:/vgGOV3P0
ブーンは空を見上げた

星々が空に輝いている。
ブーンは仕事の合間を縫っては度々空を仰ぎに来ていた。

その中でも一際大きく強く輝く星がある。
ある宇宙飛行士はその星を宇宙から眺めこう言ったという。


地球は青かった、と




( ^ω^)青すぎる海と高すぎる空のようです

112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/12(木) 21:19:14.67 ID:/vgGOV3P0

地球の資源という資源を吸い付くした人類が月に移住してから数十年。
今では月で生まれた人間の方が多い。

ブーンもその一人で、いつか地球に降り立つことを夢見ていた。

( ^ω^)「そろそろ帰るかお」

月の地表は会社や研究所などが立ち並び、空気は無いが宇宙服で一応活動ができる。


ブーンは重い宇宙服を引きずるように歩き、車に乗ると会社へと戻る。

114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/12(木) 21:19:49.33 ID:/vgGOV3P0
*****

仕事が終わるとブーンは格納庫へ移動し、作業を始める。

(´・ω・`)「ちょっとは休憩したら?」

( ^ω^)「問題ないですお」

全ては地球へ行くため。
宇宙への渡航が禁止されている今ショボンは数少ない理解者であった。

(´・ω・`)「ふぅん。・・・車にしか見えないけどそれ本当に飛ぶの?」

( ^ω^)「少なくとも地球までは行けますお」

(´・ω・`)「・・・帰ることは考えてないわけね」

( ^ω^)「・・・ショボンさんには感謝してますお」

(´・ω・`)「まぁいいよ。好きにやんなさい」

( ^ω^)「ありがとうございますお」

116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/12(木) 21:21:23.79 ID:/vgGOV3P0
ブーンは黙々と作業を続ける。
完成は目前だった。



( ^ω^)「・・・都村さん何かようですかお?」

(゚、゚トソン「いつも仕事終わってなにやってるんです?」

( ^ω^)「車を修理してますお」

(゚、゚トソン「嘘ですね」

ブーンは何も言わない。
ただ目の前の同僚を見つめる。

(゚、゚トソン「本当にやるんですか?」

( ^ω^)「はいですお」

(゚、゚トソン「そうですか」

都村はそれだけ言うと踵を返した。

(゚、゚トソン「安心してください。誰にも言いませんから」


そして、作業を始めて間もなくロケットは完成した。

117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/12(木) 21:23:49.07 ID:/vgGOV3P0
*****
ブーンは完成したロケット、見た目はただの自動車だが、に乗りこむ。

(´・ω・`)「ほんとに行くのかい」

( ^ω^)「ずっと、ずっと夢だったんですお」

(´・ω・`)「そうか。君はいいやつだった。また会おう。」

( ^ω^)「お世話になりましたお」

(´・ω・`)「帰ってきてくれよ」


ブーンはその言葉に深くお辞儀するとアクセルを踏み込む。

119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/12(木) 21:24:43.21 ID:/vgGOV3P0
宇宙はいつもと変わらず漆黒に染まっている。
今からここに飛び込むのかと思うと、少し寒気がする。

( ^ω^)「じゃあ。行くかお」

あらかじめ設定してあった通りにボタンを押すとロケットは自動操縦に切り替わり、一直線に空へと駆け上る。

ふと後ろを見た。
都村が見送りに来ている。

(゚、゚トソン

こちらに気付き控えめに手を振っている。
ブーンはなんだかこれが過去への決別のような気がして大きく手を振った。

120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/12(木) 21:26:00.47 ID:/vgGOV3P0
*****

何も無い。
最初の感想はそれだった。

ただただ無限に宇宙が広がる。

( ^ω^)「小さいお」

宇宙が過ごした悠久の時に比べれば自分自身の事などどうでもよくなるくらいに壮大だ。

( ^ω^)「地球まではまだまだかかりそうだおね」

ブーンは冷凍睡眠装置を地球目前で目が覚めるように設定し、眠りに付いた。

121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/12(木) 21:27:30.89 ID:/vgGOV3P0
ビービービービー

アラームが地球への到着を告げる。

( ^ω^)「一秒くらいだったお」

ブーンは誰に向けたのか分からないジョークを一つ言うと、窓の外を見る。

そこには青い地球が迫っていた。

( ;ω;) 「これが・・・」

初めて見る人類の母にブーンは涙した。

( ;ω;) 「うっ・・僕はとうとうここへ・・・」

涙を拭い、着陸を始める。
ブーンは一刻も早く大地を踏み、空気を吸いたかった。

124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/12(木) 21:29:15.48 ID:/vgGOV3P0
どんどん地球が近づいて来る。
強烈なGが体を痛めつけていく。

( `ω´)「うぅっ・・・」



そしてパラシュートが開き、ブーンは水の中へロケットごと投げ出された。

126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/12(木) 21:30:56.64 ID:/vgGOV3P0
ブーンは立ち上がり辺りを見渡す。
冷凍睡眠にあったせいか酷く身体が重い。


( ;ω;) 「青い。」

それ以上に言葉が出ない。
頭上には作りものじゃない真っ青な空が広がり、時折見たこともない動物が空を翔けている。

そして見たこともないほどの大量の水が自分を抱いている。

これが母なる海と永遠に続く空。

ブーンが追い求めたものは自分が思っていたよりも遥かに青く壮大なものだった。

127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/12(木) 21:32:11.64 ID:/vgGOV3P0
( ;ω;) 「・・・」

ブーンは身体を寝かすと、仰向けになって空を眺める。

( ;ω;) 「おやすみなさいお」

空と海へそう呟いて瞳を閉じた。


その瞳は開くことは無い。

これからも海から海へと航海をするだろう。


生まれが違えども永遠に海に抱かれ空に見守られながら眠る




最後の地球人として。




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