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ブーン系作品まとめブログ

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( ^ω^)は恋の神様のようです

662:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 15:28:49 発信元:122.102.231.42


( ^ω^)は恋の神様のようです




恋なんてつまらない。恋の神様はいつも思っていました。


( ^ω^)「だいたい、ボクは必要ないお」


誰と誰が結ばれるかを決めるのは運命の神様。
恋の神様は、誰かが結ばれ、別れるのを見守るだけなのです。

これではつまらないのも無理はありません。

663:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 15:31:27 発信元:122.102.231.42

人の恋路など、見ていても面白くありません。


それでも、少し前までの世界では面白みもありました。
愛や恋をめぐって、争いが起き、人々は恋のために旅にでました。

けれども、今ではそんなことは中々起きません。
なんと退屈なのでしょう。

恋の神様は何もできません。
誰かを破局させることも、結びつけることもできないのです。


いいえ、一つだけできることがあります。
それは背中を押してあげることです。

ほんの少しの勇気を与えることだけ、恋の神様はできます。

665:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 15:35:36 発信元:122.102.231.42

ですが、それはほとんど意味をなしません。
だって、運命を変えて結ばれることなどそうそうないことですから。

おかげで恋の神様はいつでも退屈しています。


(*゚ー゚) 「ねえ、賭けをしましょうよ」


ある日、奇跡の神様がやってきました。
奇跡の神様は、その名の通り奇跡を起こすことができます。

運命を捻じ曲げることができるので、運命の神様とは仲が悪いです。


( ^ω^)「君は賭け好きで有名な神様だおね」

(*゚ー゚) 「ええ。だって、賭けは運命と奇跡の戦いですもの」

667:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 15:40:09 発信元:122.102.231.42


奇跡の神様は笑います。


( ^ω^)「で、何をするんだお?」

(*゚ー゚) 「乗ってくれるのね?」

( ^ω^)「ボクも暇なんだお」

(*゚ー゚) 「でしょうね!」

( ^ω^)「……」


どうやら、奇跡の神様は直球型の人のようです。

668:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 15:43:34 発信元:122.102.231.42

(*゚ー゚) 「あの男と、あの女が結ばれるかを賭けましょ。
     もちろん私は結ばれるほうに賭けるわ」


( ^ω^)「あの男と女……?」



('A`)   川 ゚ -゚)


覗いた先にいたのは、さえない男と美女でした。
運命は2人が結ばれるとはしていません。


( ^ω^)「あんなの、結ばれないに決まってるお」

(*゚ー゚) 「あたしが一度だけ、奇跡を使えば結ばれるかもよ?」

669:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 15:47:40 発信元:122.102.231.42


たった一度の奇跡でどうにかなるものではありません。
運命はそんなに簡単なものではないのです。



( ^ω^)「やれるもんなら、やってみろお」

(*゚ー゚) 「言ったわね?」

( ^ω^)「言ったお」


こうして、2人の神様の賭け事が始まりました。

671:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 15:51:39 発信元:122.102.231.42


奇跡の神様はすぐに奇跡を一つ起こしました。
それは、奇跡というよりも偶然と言ったほうがしっくりくるほど、
小さくて、単純な奇跡でした。


('A`)「こんにちわ」

川 ゚ -゚)「やあ」


男が女の実家の本屋でバイトをすることになった。
ただ、それだけのことだ。

( ^ω^)「あれが奇跡かお?」

(*゚ー゚) 「そーよ」

674:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 15:55:30 発信元:122.102.231.42

運命にないことを起こす。それが奇跡の神様の力です。

( ^ω^)「あの程度で運命が変わるとでも?」

(*゚ー゚) 「それは後のお楽しみ」


奇跡の神様は人差し指を唇につけて笑います。

( ^ω^)「いい歳してるくせに」

(*゚ー゚) 「うるさい」

2人の神様は下の世界を見下ろします。
あの男女の様子をじっと見つめます。

675:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 15:59:49 発信元:122.102.231.42

('A`)「あの、終わりました」

川 ゚ -゚)「おお、ありがとう」


('A`)「いえ」

川 ゚ -゚)「君は同じ学校だよな?」


('A`)「あ、はい」

川 ゚ -゚)「同級生だよな?」


('A`)「まあ……」

川 ゚ -゚)「なら、敬語なんぞ使わなくていいぞ」

677:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:03:52 発信元:122.102.231.42


('A`)「でも、一応雇い主の娘さんなんで」

川 ゚ -゚)「私がいいと言ってるのにか?」


('A`)「…………」

川 ゚ -゚)「…………」


('A`)「わかった」

川 ゚ー゚)「よろしい」


ほんの少しの『ときめき』が恋の神様には見えました。

678:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:06:47 発信元:122.102.231.42

(*゚ー゚) 「どう?」

( ^ω^)「……まだ、結ばれたわけじゃないお」

(*゚ー゚) 「あんたって、面白みのない男ね」


奇跡の神様は呆れた様子で、ため息をつきました。


( ^ω^)「本当のことだお」

(*゚ー゚) 「乙女心ってのに、もっと敏感になるべきね」

( ^ω^)「言っていることがよくわからないお」


(*゚ー゚) 「この賭けは、あたしが勝つってことよ」

679:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:09:36 発信元:122.102.231.42

('A`)「どうしたんだ?」

川 ゚ -゚)「ここがよくわからなくてな」


女は学校でも男と話すようになりました。


('A`)「お前のほうが頭いいじゃん」

川 ゚ -゚)「こういうのは、頭の柔らかい人間むきなんだよ」


『ときめき』が少しずつ成長してきます。

682:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:12:38 発信元:122.102.231.42


( ^ω^)「よくわからないお」

(*゚ー゚) 「何が?」


( ^ω^)「あんな男のどこがいいんだお?」


男の顔は美しいわけではありません。
性格だって、優柔不断で、優しくもないし、気遣いだってできません。

そんな男のどこがいいのでしょうか。

男のほうはともかく、女の『ときめき』も成長している理由がわかりません。


(*゚ー゚) 「だから、乙女心は複雑なのよ」

684:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:15:49 発信元:122.102.231.42


男と女は『ときめき』を育て続けました。

小さな恋の駆け引きと、他愛もない日常という水を受け、
『ときめき』は大きくなりました。


('A`)「…………」


けれど、男は思いを告げることはありません。
自分なんかが、という悲しい思いがあります。



川 ゚ -゚)「…………」


女も思いを告げることができません。
気恥ずかしさと、今の距離感に揺れています。

685:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:19:01 発信元:122.102.231.42

そうこうしている間に、卒業の日が近づきます。
男はバイトをやめました。
大学の近くでバイトをするのだそうです。

このままでは、2人は互いの思いを知ることなく、一生を終えるでしょう。


( ^ω^)「…………」


黙っていれば、この賭けは恋の神様の勝ちです。
ですが、あまりにも歯がゆいのです。



だって、恋の神様は小さな勇気を与えることができるのですから。


687:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:22:56 発信元:122.102.231.42


('A`)「もう、卒業だな」

川 ゚ -゚)「……そうだな」


放課後の教室で、2人は話します。
胸は高鳴り、今にも壊れてしまいそうなほど。

思いを告げたい。そう思っているのに、2人には勇気がありません。


('A`)「楽しかった、な」

川 ゚ -゚)「そうだな」

688:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:26:24 発信元:122.102.231.42

赤い夕日が2人を照らしています。
見ているのは2人の神様だけ。


(*゚ー゚) 「あーあ。負けちゃうかなぁ」


奇跡の神様はちらりと恋の神様を見ます。


( ^ω^)「…………」


恋の神様は黙っています。


恋なんてくだらない。どうせ、破局するだけだと思っています。
彼らは運命で繋がれているわけではないのだから。

689:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:29:23 発信元:122.102.231.42



それでも、ずっと見守ってきたのです。


男の『ときめき』も
女の『ときめき』も


恋の神様は知ってしまっているのです。

691:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:32:43 発信元:122.102.231.42


('A`)「オレ、お前のこと、好きだよ」

川 ゚ -゚)「……ああ、私もだ」



小さな勇気が2人に力を与えました。


(*'∀`)

川*゚ー゚)



( ^ω^)

(*゚ー゚)

693:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:50:44 発信元:122.102.231.42 [猿め……]


( ^ω^)「……負けたお」

(*゚ー゚) 「あなたのおかげで勝てたわ。ありがとう」


結局、恋の神様は自分に与えられた唯一の力を使ったのです。


( ^ω^)「ま、どうせ何かを失うわけじゃないお」

(*゚ー゚) 「そうね。何も賭けてないものね」


2人の神様はただ賭けをしただけ。
勝っても負けても、大した意味は持ちません。


694:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:55:49 発信元:122.102.231.42


( ^ω^)「なんで、ボクと賭けをしたんだお?」

(*゚ー゚) 「あら。あたしだって女の子ですもの」


奇跡の神様の言葉に、恋の神様は首を傾げます。


(*゚ー゚) 「『あの人と話すきっかけを』『告白する機会を』そんな奇跡を。
     世の女の子は願うのよ」


奇跡を願う女の子達のために。


(*゚ー゚) 「だから、あなたには働いてもらわなくちゃ」


ほんの少しの勇気を与えることができる神様を動かしたのです。

695:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 16:59:59 発信元:122.102.231.42


(*゚ー゚) 「彼女だって、ずっと彼を思っていたわ。心の奥の奥でだけど」


つまり、これは元々奇跡の神様に有利にできていたのです。


(*゚ー゚) 「恋に足りないのは『奇跡』じゃなくて『勇気』なのよ」


奇跡なんて起こらなくても、彼女に勇気があればそれでよかったのです。
恋のきっかけなんてそんなものなのです。


( ^ω^)「…………」

(*゚ー゚) 「ねえ、恋ってつまらない?」

696:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 17:03:31 発信元:122.102.231.42


( ^ω^)「まあ、思っていたよりは、面白いかもしれないお」


(*゚ー゚) 「よかった。
     あたしも賭けをしたかいがあるわ」


2人の神様は笑いました。



(*゚ー゚) 「じゃあね。あたしは運命の神に喧嘩を売りにいくわ」

( ^ω^)「あんまり喧嘩をしたら均衡の神に怒られるおー」

(*゚ー゚) 「大丈夫!」


奇跡の神様は行ってしまいました。

698:いやあ名無しってほんとにいいもんですね :2010/02/09(火) 17:06:58 発信元:122.102.231.42




( ^ω^)「小さな勇気が必要な人は――」





恋に臆病な人達へ送られるのは小さな勇気。


これから、世界は恋に落ちます。



~おわり~
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  1. 2010/02/10(水) 23:51:46|
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