ひとくちlw´‐ _‐ノvくりぃむ

ブーン系作品まとめブログ

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(#゚;;-゚)ニセモノ家族のようです(・∀・ ) 1/3

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 17:17:25.25 ID:2rSBsl4R0


「お父さん」


(#゚;;-゚)「お父さん、起きて」

(#゚;;-゚)「朝だよ」

( -∀-)「…………」

( う∀・)「……お早う、でぃ」

(#゚;;-゚)「お早う、お父さん、朝ご飯食べる?」

( ・∀・)「食べるー……」

(#゚;;-゚)「顔洗ってからね」

( ・∀・)「うん」

(#゚;;-゚)「お箸自分の分持ってきてね」

( ・∀・)「わかった」

2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 17:20:29.12 ID:2rSBsl4R0








(#゚;;-゚)ニセモノ家族のようです(・∀・ )






3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 17:22:41.71 ID:2rSBsl4R0

【朝の風景】


( ・∀・)「でぃ、今日のご飯はなんだい?」

(#゚;;-゚)「目玉焼きと玉子焼きと温泉卵だよ」

( ・∀・)「どれか一つに絞るっていう選択肢はなかったの?」

(#゚;;-゚)「冗談よお父さん、はい、納豆」

( ・∀・)「えっ、卵は?」

ピンポンピンポーン

(#゚;;-゚)「誰か来たわ」

4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 17:25:41.27 ID:2rSBsl4R0

( ・∀・)「反抗期かい?でぃ」

(#゚;;-゚)「出てくるね」

( ・∀・)

ガチャ
  _
( ゚∀゚)「オス!元気にしてるかモララー!? 飯を食わせろ!」

( ・∀・)「でぃ、塩を持ってきてくれ」

(#゚;;-゚)「わかったわ」
  _
(;゚∀゚)「なんでだよおい!大親友のお出ましだぜ!」

( ・∀・)「うちには大親友を食わせる余裕はない」

(#゚;;-゚)つ.゚。←塩

5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 17:29:13.41 ID:2rSBsl4R0

( ・∀・)「大体飯を食わせろと言ったって、今のうちには納豆しかないよ」

(#゚;;-゚)つ.゚。
  _
(;゚∀゚)「久々に会ったのにしょっぱい! なんか色々しょっぱい!」

( ・∀・)「わかったら有り金を置いて帰れよ。お前がいるとでぃの教育上よくないんだ」
  _
(;゚∀゚)「明らかにお前の発言の方が教育上良くないだろ! でぃちゃんどう思うよ!?」

(∩゚;;-゚)
  _
(;゚∀゚)「み、耳塞いでる……! ズルイ!」

( ・∀・)「お前何しに来たの?」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 17:32:58.71 ID:2rSBsl4R0
  _
(;゚∀゚)「久々に友人の様子見に来たらこの仕打ち……、お前ちょっと見ない間に性格変わったよな」

( ・∀・)「人はね、変わる生き物なんだよジョルジュ……」
  _
( ゚∀゚)(なんか重い……)

(#゚;;-゚)「あ、ジョルジュさん、ぶぶ漬けどうぞ」
  _
(;゚∀゚)「持ってもいないのに進めてこないでよ!」

( ・∀・)「おっと、でぃ、こんな馬鹿に構っている時間はない、もう学校だろ?」

(#゚;;-゚)「本当だ、ごめんねジョルジュさん、構って上げられない」
  _
(;゚∀゚)「いや、うん……えっ……?」

( ・∀・)「気をつけていって来るんだよでぃ」

(#゚;;-゚)「わかったよお父さん」

11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 17:35:58.44 ID:2rSBsl4R0

( ・∀・)「変質者とか、車とか、犬とか、男子とか色々気をつけるんだよ」

(#゚;;-゚)「わかったよお父さん」

( ・∀・)「変なおじさんがwii買って上げようかとかいってもついていっちゃだめだよ
     女優にしてあげるとか言われてもついていかないでね
     何かあったらすぐ逃げるんだよ」

(#゚;;-゚)「わかったよお父さん」

( ・∀・)「それから……」
  _
(;゚∀゚)「なげーよ! 遅刻するだろ!一言ですませろ!」

( ・∀・)「生きて帰ってきてね」

(#゚;;-゚)「わかった、いってきます」

( ・∀・)「いってらっしゃい」
  _
(;゚∀゚)「………………」

13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 17:39:49.27 ID:2rSBsl4R0

*  *  *  *

( ・∀・)「……さて、でぃも学校にいったし、今日は家の仕事するかな、ジョルジュ
     お前も手伝っていけよ」
  _
( ゚∀゚)「なんで俺が手伝わなきゃいけないんだよ」

( ・∀・)「ご飯奢ってあげただろ?」
  _
( ゚∀゚)「それとこれとは…………ていうかそもそも奢ってもらってねえだろ!」

( ・∀・)チッ
  _
(;-∀-)「なんだかなあ……お前、本当に変わったわ」

( ・∀・)「僕は元々こんな性格だよ」
  _
( ゚∀゚)「そうかあ? 少なくとも、でぃちゃん引き取る前のお前はもう少し
     ヘタレだったように思えるぜ」

( ・∀・)「お前ほどじゃないけどな」
  _
( ゚∀゚)

14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 17:43:52.98 ID:2rSBsl4R0

  _
( ゚∀゚)「ところでお前今日会社は?」

( ・∀・)「休み、たまの休みだから家のたまった家事をしようと思うんだけど
     でぃがほとんどやっちゃってるんだよね」
  _
( ゚∀゚)「へー、出来た娘だな」

(#・∀・)「ああ、でもやらないぞ、絶対に……絶対にだ!」
  _
(;゚∀゚)「怖!!心配しなくても俺ロリコンじゃねーよ!」

( ・∀・)「わからないよ、お前は女ならなんでもよさそうだ」
  _
(;゚∀゚)「お前の中で俺はどれだけ信用がねーんだよ!」

( ・∀・)「イタズラ好きな子供が押しちゃいけないボタンを前にして
     『絶対に押さない!』って言ってるくらいには」
  _
(;゚∀゚)「ほぼゼロじゃねーか!」

( ・∀・)「何を今更」
  _
( ゚∀゚)「おま……」

28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 21:47:17.38 ID:2rSBsl4R0
  _
( ゚∀゚)「再婚する気はねーの?」

( ・∀・)「僕の妻はクーだけさ。それに、家族ならでぃがいる」
  _
( ゚∀゚)「お前がいいならそれでいーけどよぉ、別に。でももったいねえなあ……」

( ・∀・)「何が」
  _
( ゚∀゚)「今度合コンあるんだよ! お前もいかね? お前がいると女がよく釣……」

( ・∀・)つ.゚。
  _
(;゚д゚)「塩まくなよ!」

30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 21:50:52.43 ID:2rSBsl4R0

【学校にて】


( ´∀`)「皆さん、来週は授業参観があるモナ、プリントをちゃんとお父さんや
      お母さんに渡して欲しいモナ。特に綺麗なお母さんには絶対に渡すモナ」

(#゚;;-゚)(授業参観……この日、お父さんは仕事だ)

ξ゚⊿゚)ξ「ねぇねぇでぃちゃん! でぃちゃんとこはお母さんくるの?」

(#゚;;-゚)「…………」

ξ゚ー゚)ξ「あっ、でぃちゃんとこはお母さんいないんだっけ、ごめんねーwww」

(#゚;;-゚)「…………」フイ

ζ(゚ー゚*ζ「シカトかよ」

从'ー'从「やな感じだよね~」

ヒソヒソヒソ

(#゚;;-゚)「………………」

31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 21:55:03.46 ID:2rSBsl4R0

川д川「でぃ、でぃちゃん……あんまり気にしない方がいいよ……」

(#゚;;-゚)「……貞子ちゃん」

l从#・∀・ノ!リ人「そうなのじゃ、気にするななのじゃ! あのグループいつも嫌味ばっかで
       むかつくのじゃ!」

(#゚;;-゚)「……うん、ありがとう」

川д川「でもやだなあ、授業参観、なくなっちゃえばいいのにね……」

l从・∀・ノ!リ人「本当なのじゃ、めんどうなのじゃー」

(#゚;;-゚)(このプリント、どうしよう……)



( ´∀`)(担任がいる空気で普通にこんな会話が行われるなんて……
     学級崩壊の前触れモナ?)

32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 21:59:54.98 ID:2rSBsl4R0

( ´∀`)「ちなみに、授業参観の国語の授業では、この間書いた『私の家族』
      を一人一人読んでもらうモナからね」

ξ゚⊿゚)ξ「えー、マジたるーい」

ζ(゚ー゚*ζ「代表者に読ませればいいじゃん」

从'ー'从「ね~」

(;´∀`)「そ、そういうわけにはいかないモナ」

(#゚;;-゚)「………………」

( ´∀`)「あ、あと毛利はまだ書きあがってないから、今週中に提出するモナよ」

(#゚;;-゚)「……はい」

ξ゚⊿゚)ξ「ぶwwwww」

ζ(゚ー゚*ζ「家族死んじゃってるんだからかけねーじゃんwwwww」

从'ー'从「先生ひどーい」

(;´∀`)「こら!! そういうことは言うなモナ!」

(#゚;;-゚)「………………」

34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:07:50.53 ID:2rSBsl4R0
【帰宅】


(#゚;;-゚)「ただいまお父さん」

( ・∀・)「ああ、お帰りでぃ、学校はどうだった?」

(#゚;;-゚)「普通」
  _
( ゚∀゚)「よっ、お帰り!」

(#゚;;-゚)「ぶぶ漬けさんまだいたんですか」
  _
(;゚∀゚)「俺の名前はぶぶ漬けじゃないよ!?」

(#゚;;-゚)「今日はお父さんと久々に外食の予定なので早急に帰ってください」

( ・∀・)「そうだよ、早く帰れよお前」
  _
(;゚∀゚)「何それ、冷てぇ……俺も連れてってよ」

( ・∀・)「子供か、やだよ。お前も結婚でもすれば? そうすりゃ少し落ち着くだろ」
  _
( ゚∀゚)「でぃちゃん、お嫁にくる?www」

(#゚;;-゚)「嫌です」

( ・∀・)「殺すぞ」
  _
( ゚∀゚)「冗談が通じないんだけどこの親子……」

37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:10:41.93 ID:2rSBsl4R0

(#゚;;-゚)(親子……)

( ・∀・)「ん? どうしたのでぃ」

(#゚;;-゚)「なんでもないわ」
  _
( ゚∀゚)「さてはテストで悪い点でもとったか?どれ、お兄さんに見せてご覧!」

( ・∀・)「でぃはお前と違って頭いいんだよ、あとお前もうお兄さんって年でもねえだろ」
  _
( ゚∀゚)「お前の言葉、さっきから胸にくるんだけど!」

(#゚;;-゚)「あのね、お父さん、来週の月曜日なんだけど、お仕事だよね?」

( ・∀・)「え?ああ、うん……どうして?」

(#゚;;-゚)「……なんでもないの」

( ・∀・)「…………でぃ」

(#゚;;-゚)「ごめんね、なんでもないよ、ご飯、やっぱり私が作るね」

( ・∀・)「でぃ、聞いて」

40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:15:54.08 ID:2rSBsl4R0

(#゚;;-゚)「…………」

( ・∀・)「僕がでぃを娘にするって言ったとき、約束したよね? 僕の前で
     隠し事や遠慮をしないことって」

(#゚;;-゚)「…………だって」

( ・∀・)「でぃは隠し事があるとき俯く癖があるんだよ、何かあったのかい?」

(#゚;;-゚)「…………あのね」

( ・∀・)「うん」

(#゚;;-゚)「来週の月曜日、授業参観があるの」

( ・∀・)「!!」

(#゚;;-゚)「でも、お父さん仕事だから……」

(*・∀・)「おいジョルジュ! 聞いたか! 授業参観だって! 授業参観!」
  _
(;゚∀゚)「い、いきなり何そのテンション、俺シリアスな空気だから帰ろうと思ったのに」

( ・∀・)「どうして早く言わなかったんだでぃ!お父さん絶対にいくよ!」

(#゚;;-゚)「…でも………仕事は?」

( ・∀・)「世の中には有給というものがあるんだ! 楽しみだなあ!」

41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:17:50.55 ID:2rSBsl4R0

  _
( ゚∀゚)「お前そんな授業参観フリークだったっけ」

( ・∀・)「去年は忙しくていけなかったからね、ふふ、楽しみだなあ」

(*゚;;-゚)「………………」

( ・∀・)「じゃあ前祝いに今日はファミレスいこっか!」

(#゚;;-゚)「…………うん!」
  _
( ゚∀゚)「何の祝いだよ」

( ・∀・)「うっさい帰れ!」
  _
( ゚∀゚)「なんだよー」

43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:22:12.28 ID:2rSBsl4R0

( ・∀・)「でぃ、何食べたい? お子様ランチ?」

(#゚;;-゚)「お父さん、私そんなお子様じゃないよ」

( ・∀・)「ああそっか、じゃあ何がいい?」

(#゚;;-゚)「ハンバーグ!」
  _
( ゚∀゚)(子供だ……)




差し出された小さな手を握り返して、僕達は近所のファミリーレストランへと向かった
外は少し寒くて、小走りで車の方へと走っていく
でぃは笑っているように見えた。昔に比べて、随分と笑うようになったと思う
あの頃の僕は何もかもが必死で、周りが見えなくなっていたけれど

今となっては、少し、勿体無かったなと、思う

47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:27:45.25 ID:2rSBsl4R0

【5年前】

妻と娘が死んだ


飛行機事故だった

娘のピアノのコンクールで、僕は仕事でいけなかったため
妻と娘の二人が東京へと向かったのだ
そうして、二人が家に帰ってくる途中の出来事だ

信じられなかった
何十人も逝ってしまった悲惨な飛行機事故は、メディアでも大きく取りざたされたものだけど
それでも僕は信じられなかった

僕は遺体が安置されているという現場に向かう
すでにそこには飛行機に乗った人たちの遺族が何人もいて、その中から妻と
娘を探した

本当なはずがないんだ
二人が、僕の家族が、急に消えてしまうだなんてこと、あるわけないんだ

川 - ) (* ∀ )

(;・∀・)「………………っ!!」

青いビニールシートの上に、かけられた布
その中には僕のよく知る顔が、あった

51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:33:55.67 ID:2rSBsl4R0

嘘だ、嘘だ嘘だ嘘だ!

( ;∀;)「うわぁああああああああん!!クー!つー!」

僕は泣いた
人目も憚らず、その場で泣きついた
救急隊員みたいな人が止めにかかってきたけど構わずひれ伏した

よくクーに「君は泣き虫だな」とからかわれたものだけど、今はその言葉すら
恋しい
ねえクー、起きてくれよ
ねぇつー、笑ってくれよ

二人とも、僕に笑顔を見せてくれ

だけどビニールシートの上に横たわっている二人は驚くほど白く、冷たいままだった
僕は声がかれるほどに泣き叫び、話を聞いて駆けつけてくれた友人、ジョルジュに
連れられて一先ず待機場所へと戻された

救急隊や警察、ヘリも忙しなく動いている

まだ生き残っている人間がいないかどうか確認しているのだろう

53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:39:18.17 ID:2rSBsl4R0

  _
( ゚∀゚)「お前、辛いとは思うけど、自分も死のうなんて考えるんじゃねえぞ……」

ジョルジュが、宥めるように背中を擦ってくれたけれど、とても答える気にはなれなかった

僕に、家族はいない

父も母も、子供の頃に逝ってしまって、クーも同様に両親を失くしていた
僕達は身を寄せ合うように夫婦になり、そしてつーが産まれたのだ

幸せな家族になろうね、そう約束したのに
現実はどうしてこんなにも辛いものなんだろう

僕一人だけ、残されてしまった

( ;∀;)「うっ……うぅ…………」
  _
( ゚∀゚)「…………ほらジョルジュ、あんな小さい娘も、泣かないでるぜ
     ちょっと落ち着けって……つっても無理か」

ジョルジュの言葉の先には小学生くらいの、女の子が立っていた
ボロボロのワンピースを纏って、怖いくらいの無表情で、ビニールシートの
上に横たわる男女を見つめていた

(#゚;;-゚)「…………」

54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:42:51.39 ID:2rSBsl4R0

( う∀・)「……あ、あの娘の両親かな……グスッ」
  _
( ゚∀゚)「そうかもな、あんな小さいのに、可哀相になあ」

( ・∀・)「ちょっといってくるよ……」
  _
(;゚∀゚)「えっ!? ちょっ、モララー!?」

僕は吸い寄せられるようにふらふらと彼女に近付いていった
彼女は僕が近付いても、微動だにせずその場に突っ立っていた

( ・∀・)「ねぇ、君大丈夫?」

(#゚;;-゚)「…………何がですか?」

( ・∀・)「その二人、君のお父さんとお母さんじゃないの?」

(#゚;;-゚)「せけんてきには、そう呼ばれてます」

女の子は小学一年生くらいだろうか
その割には大人びて見えた

58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:46:46.43 ID:2rSBsl4R0

( ・∀・)「あのね、悲しいときは泣いていいんだよ。僕はそう教わったんだ」

(#゚;;-゚)「別に……悲しいことはないです」

( ・∀・)「どうして?」

(#゚;;-゚)「嫌いだったから、お父さんも、お母さんも」

( ・∀・)「…………」

(#゚;;-゚)「二人とも、わたしのことを嫌ってていつもぶってきた」

(#゚;;-゚)「だから、せいせいしました」

( ・∀・)

( ;∀;)ブワッ

∑(#゚;;-゚)

( ;∀;)「そっ、そんな悲しいこと言うなよぉおおおおおおお!!うわあああああん!」

(#゚;;-゚)「お、おちついておじさん……」

( ;∀;)「僕はまだお兄さんだあああい!うわあああああああああん!」

60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:51:51.97 ID:2rSBsl4R0

(#゚;;-゚)「お、お兄さん落ち着いて……泣かないで」

( ;∀;)「泣くよぉ!! クーが死んじゃったんだ!つーもいなくなっちゃったんだ!
      僕の家族は消えちゃったんだ!うわあああああああああああああん!」

(#゚;;-゚)「………………」

子供みたいに泣きじゃくって、僕は情けないことにその少女に縋りついた
当時28歳だった僕が、小学生の女の子にだ

今思えば、確かに僕はヘタレだったと思う
少女は僕の頭にそっと手を伸ばして、僕が泣き止むまで頭を撫でてくれた

( ;∀;)「クー!!つーーー!!うわああああああああああん!」

(#゚;;-゚)「……いいこ、いいこ」
  _
(;゚∀゚)(子供にあやされとる……)

どのくらい時間がたっただろうか
僕は泣きつかれて眠ってしまったらしい
気がつけば、病院のソファの上だった

61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:54:47.09 ID:2rSBsl4R0
  _
( ゚∀゚)「お、やっと起きたか」

( ・∀・)「ジョルジュ……?」
  _
( ゚∀゚)「お前起きねーんだもん」

( ・∀・)「ここは……?」
  _
( ゚∀゚)「でぃちゃんの怪我が結構酷かったから、つれてきたんだよ」

( ・∀・)「でぃちゃん?」
  _
( ゚∀゚)「お前が泣き縋ってた女の子。どうも、虐待受けてたらしいな……まったく
     嫌な世の中だよ、本当」

でぃ、ちゃん
涙一つ見せない少女の顔が頭に浮かび上がってきた

(#゚;;-゚)

62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 22:58:18.04 ID:2rSBsl4R0

( ・∀・)「あの娘、今どこにいるの?」
  _
( ゚∀゚)「今治療中、もうすぐ出てくると思うぜ」

( ・∀・)「そう……あの娘、他に親戚とかは?」
  _
( ゚∀゚)「来る途中聞いてみたけど、どうもいないみたいだな。誰も関わってない
     っつー感じでもあったけど」

( ・∀・)「そうか……じゃあ、あの娘も一人なんだね……」

僕と、同じで

急激に、目頭が熱くなってきた
止めようと思っても止められない。僕は一人になってしまって、クーともつーとも
もう二度と会えない。
そう思うだけで、涙が溢れてきた

一人、一人一人!

( ;∀;)「うぅうう……」

「また泣いてるの?お兄さん……」

65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 23:04:42.16 ID:2rSBsl4R0

病室から、でぃちゃんが出てきた
白いガーゼが巻かれたその顔は、やはりどこか無表情だった

( ・∀・)「でぃちゃん……」

(#゚;;-゚)「あのね、泣いても状況は変わらないよ。私はそう教わったの」

( ・∀・)「………………うん」

(#゚;;-゚)「いつか、一人にも慣れるよ」

( ・∀・)「君は……」

(#゚;;-゚)「なあに?」

( ・∀・)「君は、寂しくないの?」

(#゚;;-゚)「寂しいって、なあに」

本当にわからないという表情で、彼女は首を傾げた
ああ

ああ、この娘は、今まで寂しいということを感じたことがないのだろうか
いいや、そんなはずはない、そんな人間、いるわけないんだ
じゃあどうして?
そんなの……、そんなの、寂しいと思うことすら忘れてしまえるような環境にいたからに決まってる
じゃないか、ずっと一人が当たり前だったんだ

67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 23:09:41.19 ID:2rSBsl4R0

( ・∀・)

( ;∀;) ブワッ

(#゚;;-゚)「また泣く」

( ;∀;)「きっ、君も!泣いていいよ!」

(#゚;;-゚)「私は泣かないわ。だって、悲しくないもの」

彼女は笑わない。泣かない。怒らない。まるで感情のない人形みたいだ
僕にはそれが悲しく、虚しい。

僕は小さなその手を握って抱きしめた

(#゚;;-゚)「…………どうしたの?」

( ;∀;)「嬉しいことや、悲しいこと、楽しいこと、辛いこと、この世の中には
      沢山沢山溢れているんだ、でもね……それをきちんと感じれる人間に
      なって欲しいんだ……」

(#゚;;-゚)「無理だよ、だって、私、生きていたくないもの」

その言葉を聞いて、僕はまた悲しくなった
さっきまでクーがいなくなって、つーも死んでしまって、僕もいっそ死んでしまいたかったけれど
実際にその言葉を人から聞くと、こんなにも辛い気持ちになるだなんて

68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 23:13:41.56 ID:2rSBsl4R0

( ;∀;)「だめだよ、そんなこと言ったらだめだ」

(#゚;;-゚)「どうして?」

( う∀・)「それは、これから僕が教えてあげる」

(#゚;;-゚)「……お兄さんが?」

( ・∀・)「うん、でぃちゃん、これから行く所、ある?」

(#゚;;-゚)「…………ない」

( ・∀・)「だったら、僕と一緒に暮らそう」
  _
(;゚∀゚)「ちょおまっ!」

ジョルジュが焦ったように肩に手をかけた
何を言いたいのかは解っている。犬猫貰うんじゃないんだ。ましてや
妻と娘が亡くなったばかりだというのに、何を言い出すんだ、って顔

僕だって、自分がいかに非常識なことを言ってるのかくらいわかっている
だけどそれでも、言わずにはいられなかった
僕はでぃちゃんのことを何も知らないし、彼女も僕のことを何も知らない

だけど、共通してることがある
僕達は互いに家族を失い一人ぼっちだということだ
  _
(;゚∀゚)「何言ってんだよモララー! 犬猫貰うんじゃねえんだぞ!?」

69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/02/07(日) 23:16:44.81 ID:2rSBsl4R0

( ・∀・)「わかってるよ」
  _
(;゚∀゚)「いいや!わかってないね! お前はこの娘を……!」

(#゚;;-゚)「代わりでもいいよ」

( ・∀・)「!」
  _
(;゚∀゚)「でぃ、でぃちゃん……?」

(#゚;;-゚)「お兄さんの死んでしまった家族の代わりでもいいよ。私、住むところがあれば
     それでいいの」

その言葉は酷く猜疑的で、希望のないものに見えたけど、少なくとも僕は救われた
これは僕のエゴだ
何の関わりもない少女に自分の寂しさを押し付けた

僕の単純なエゴ

少女は相変わらずの無表情で僕に手を差し出した

(#゚;;-゚)「これからよろしくね、お父さん」

( ・∀・)「…………うん」

その日、僕達はニセモノの"家族"になった



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  1. 2010/02/08(月) 19:43:00|
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