ひとくちlw´‐ _‐ノvくりぃむ

ブーン系作品まとめブログ

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( ^ω^)内藤修理センターのようです1/2

375:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 19:48:15.00 ID:frBrcc7u0
午前九時。天気は快晴。

( ´ω`) 「あ゙ー、クソ暑ちぃお……」

僕は仕事場の椅子にもたれながら呟いた。
後ろにある窓からは、太陽がこれでもかと言わんばかりに降り注いでいる。
季節は春の終わり。
僕が住んでいるところは、一年を通して比較的涼しい地域のはずなのだが、

『ここ数日は真夏日になりそうです』

と言ったニュースの天気予報通り、三十度を越す日が続いていた。

「確かに暑いな」

( ´ω`) 「……お?」

どうやら、先程の呟きが聞こえたらしい。床に座って作業していた彼が、こちらに顔を向けた。

('A`) 「しかしよう、ブーン。暑いなら、いい加減クーラー直そうぜ」

彼の名前はドクオ。僕と同じく、ここの社員だ。
しかし、社員といってもこの会社には彼と僕の、二人しかいない。
僕が社長で、彼が副社長。
たった二人だけの貧乏会社。それでも、僕らの大切な城だ。


( ^ω^)内藤修理センターのようです

377:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 19:51:40.38 ID:frBrcc7u0
( ´ω`) 「クーラー壊したの、誰だと思ってるんだお……」

('A`) 「あ? そりゃあ、お前と俺だろう?」

( ´ω`) 「水ぶっ掛けたのはドクオだお」

あれは昨日の事だった。
連日の真夏日に加え、暇を持て余した僕らは、近所にある雑貨屋で小型の水鉄砲を買った。
久しぶりに童心に戻った僕らは、熱中して周りも見ずにはしゃいでいた。
そして、

(; ゚ω゚) 『アッーーーー!!』 (゚A゚:)

ドクオが放った一撃は見事、稼働中だったクーラーに当たり、バチバチと音と煙を上げて止まってしまった。
『バロス』と書かれたメーカーのマークが、熱で『ワロス』に変わっていたのは皮肉か何かだろうか?

( ´ω`) 「というか何で室内でやったんだお……昨日の僕らをぶん殴ってやりたいお」

('A`) 「過ぎた事を言ってもしょうがねぇだろ。とにかくアレ、中身入れ替えたら直るだろ?」

( ´ω`) 「そんな金、ウチにあると思ってんのかお?」

(;'A`) 「えっ、まさか……無いの?」

378:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 19:55:04.88 ID:frBrcc7u0
ドクオの言葉に、僕は静かに頷いた。
年がら年中金欠の我が会社だ。正直自分でも、よく潰れないと思う。

(;'A`) 「おいおいおいおい、壊れたクーラーなんて置物にもなりゃしねぇぜ!」

( ´ω`) 「仕方ないお。世の中、資本主義。お金様がなけりゃ何も出来ないお……」

(;'A`) 「クソっ、ブーン、仕事は!? 何か仕事は無いのか!?」

( ´ω`) 「今のところ、素直さんトコのおもちゃの修理と、杉浦のお爺さんトコの洗濯機。この二件だけだお」

(;'A`) 「もっと、もっと規模のデカいのは!?」

( ´ω`) 「そんなの、ウチみたいなところに来る訳ねーお」

(;A;) 「チクショウ、神は我を見捨てたのか……」

( ´ω`) 「お前、無神論者じゃなかったかお?」

僕らは顔を見合すと、ハァ、と溜息を吐いた。
窓から熱気と湿気を含んだ風が入る。
と同時に、一枚の紙切れまで入ってきた。

380:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 19:57:57.14 ID:frBrcc7u0
('A`) 「あ?何だこりゃあ」

紙切れを拾ったのはドクオだった。
僕は最初から動く気は無い。
椅子を後ろに傾け、器用にバランスを取りながら、窓から見える逆さまの世界を楽しむ。

( ^ω^) (今日も空が青くて綺麗だおー)

空は良い。あのどこまでも広がる青を見ていると、憂鬱な気持ちも吹き飛んでしまいそうだ。
そうしてしばらく、ぼけーっとしていると、

(;゚A゚) 「ブ、ブーンッ!!」

(; ゚ω゚)そ 「ふぉーっ!?」

突然ドクオが机を叩いたせいで、驚いた僕は椅子ごと倒れた。

(#^ω^) 「いたたた……人が気持ち良く空を眺めてるときに何するんだお!」

(;゚A゚) 「ブ、ブーン、いいからコレ見てみろ!」

ドクオは眼を見開いて、さっきの紙切れを僕に渡してきた。
心なしか、全身が震えてるように見える。

381:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 19:59:58.20 ID:frBrcc7u0
( ^ω^) 「……この紙切れがどうしたっていうんだお?」

(;゚A゚) 「いいから早く!」

よく分からないまま、紙切れを見る。そこには、

『第13回 美府市サバイバルレース 開催!!』

と書かれていた。

( ^ω^) 「ああ、毎年やってるあれかお」

興味が無いからよく知らないが。

(;゚A゚) 「バカッ! その下を見てみろ!」

( ^ω^) 「何なんだお、まったく」

言われるがままに紙切れの続きを見た。


『優勝賞金 100万円』


( ^ω^)
(^ω^ )
(^ω^)

('A`) 「ちょ、こっちみんな」

385:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:02:22.99 ID:frBrcc7u0
(  ゚ω゚) 「マジかお!? この大会、こんなに賞金出るのかお!?」

('∀`) 「マジもマジ、大マジだ! しかも出場は二人一組。かつて『美府高の走る肉塊』と呼ばれたお前の力、見せてやろうぜ!」

( ^ω^) 「やめて、それは言わないで。忘れたい過去なんだから」

('A`) 「スマンコ」

ドクオとの会話を軽く流し、僕は食い入るように紙切れ、もといチラシを見る。

( ^ω^) (開催日時は……7月28日。よし、まだ一ヶ月以上あるお。ルールは……無制限、だと? まぁいいお。
ええと、あとは……)

チラシを最後まで、それこそ穴が開くくらい見る。
そして僕は愕然とした。

(  ω ) 「……ドクオ」

('∀`) 「どうした、ブーン? 早く申し込みに行こ――」

(  ω ) 「……これ、〆切が昨日だお」

('∀`) 「……え?」

387:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:04:18.88 ID:frBrcc7u0
そうなのだった。
あと一日、一日早ければ、まだ僕らにチャンスはあった。
しかし、現実は無常だった。やはり神は僕らを見捨てたらしい。

( A ) 「……」

(  ω ) 「……」

( A ) 「……仕事、するか」

(  ω ) 「……そう、だおね」



こうして僕らは二人、黙々と作業を始めた。
外では、選挙カーが喧しく走っていた。

389:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:07:25.73 ID:frBrcc7u0
そして時間は過ぎ、お昼時。
午前中に作業を終わらせた僕らは、仕事場の奥にあるダイニングキッチンで男二人、向かい合いながら昼飯を食べていた。

('A`) 「なあ、ブーンよう」

( ^ω^) 「何だお? 飯くらい静かに食わせてくれお」

('A`) 「悪ぃ。けどよ、俺の記憶じゃ二週間ぐらい、ずっと素麺ばかり食べてる気がするんだが」

( ^ω^) 「気がする、じゃないお。実際そうだお」

('A`) 「なして?」

( ^ω^) 「婆ちゃんが素麺を大量に送ってきてくれたからだお。金欠の僕らにはありがたい話だお」

('A`) 「ああ、そうなの……。ちなみに後、どれくらいある?」

( ^ω^) 「あと二週間分くらいかお」

('A`) 「俺、他の物も食べたい」

( ^ω^) 「贅沢言うなお。飯食えるだけありがたいと思えお」

('A`) 「……それもそうだな」

それ以降、僕らは喋らず、ただズルズルと素麺を食べる音が仕事場に響く。

390:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:09:27.47 ID:frBrcc7u0
声が聞こえたのは、丁度ざるの中の素麺が無くなった時だった。

「すいませーん」

( ^ω^) 「お? お客様かお?」

('A`) 「俺、洗い物するから、お前に任せた」

( ^ω^) 「分かったお」

あまり待たせるのも失礼なので、急いで靴を履き替え仕事場に出る。

( ^ω^) 「申し訳ありませんお。お待たせしましたお」

('、`*川 「いえいえ、待ったというほどでもありませんので」

入り口に居たのは、淡い紫の着物を着た老年の女性だった。
外には黒い乗用車が停まっている。

( ^ω^) 「そうでしたかお。それで、どういったご用件ですかお?」

('、`*川 「こちら、『内藤修理センター』とありますけど、修理してもらえるのは何でもよろしいのかしら?」

( ^ω^) 「はいですお! ここには僕を含め、優秀な社員がいるので、任せてくださいお!」

('、`*川 「そうですか。では、田中」

391:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:11:48.69 ID:frBrcc7u0
女性がそう言うと、運転席から厳つい男が出て来た。
男は後部座席から包みを一つ取り出すと、静かに女性に渡す。

(*^ω^) (これはもしや、大きい仕事の予感……)

状況から考えて、自然と頬が緩む。

('、`*川 「すいません」

(;^ω^) 「は、はいですお!」

('、`*川 「こちらをね、直してほしいのですが」

女性が包みを開くと、中にあったのは、

( ^ω^) 「……テープレコーダー、ですかお?」

('、`*川 「ええ、長年使っていた物なのですが、一昨日突然壊れてしまって。お願いできますか?」

(;^ω^) 「テープレコーダーならメーカーに言えば、有料になると思いますが修理してもらえるはずですお?」

僕がそう言うと、女性はゆっくりと首を横に振った。

393:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:14:41.02 ID:frBrcc7u0
('、`*川 「昨日、お店に聞きに言ったところ、どうもそのメーカーさん、今はもう無いそうで」

( ^ω^) 「……ちょっと見せてもらっても、よろしいですかお?」

('、`*川 「ええ、どうぞ」

女性からテープレコーダーを預かる。古い物だからかそこそこ大きく、手にずっしりときた。
落とさないように注意して、裏面を見る。そこにはメーカーのロゴが刻まれていた。
使わない頭から記憶を引っ張り出せば、それは確かに昔倒産した企業の物。

( ^ω^) 「……うーん、これは買い換えた方が良いかもしれませんお」

('、`*川 「やはり、そうですか……」

( ^ω^) 「やはり?」

('、`*川 「いえね、昨日行ったお店でも同じ事を。あの、どうしても直らないんでしょうか?」

(;^ω^) 「いえ、直らないわけではないんですお。ただ、このメーカーの製品は独自の部品が多くて、
今だと中々部品が手に入りにくいんですお」

( 、 *川 「……そうなんですか」

395:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:17:20.09 ID:frBrcc7u0
僕の話を聞いて、女性は悲しそうにテープレコーダーを見る。

( 、 *川 「これね」

(;^ω^) 「はい?」

( 、 *川 「これ、娘が始めてのお給料で買ってくれた物なの。『音楽が好きなお母さんに』って。
『これから好きな曲が何度でも聴けるね』って」

( ^ω^) 「はあ」

( 、 *川 「それから、ずっとこれで色んな音楽を聴いてきたわ。だからある意味、長い時間を共有した
友人みたいなものだったの」

( ^ω^) 「……」

( 、 *川 「でも、物はいつか壊れてしまうものよね。しょうがないわ、諦めま――」

( ^ω^) 「ちょっとお時間掛かるかもしれませんが、よろしいですかお?」

('、`;川 「え?」

( ^ω^) 「こちらの修理、僕達に任せてくれませんかお?」
397:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:20:31.95 ID:frBrcc7u0
('、`;川 「えっ、でもさっき……」

( ^ω^) 「お客様の大切なものですお。バッチリ直してみせますお!」

('、`*川 「本当ですか!? ありがとうございます!」

女性の表情がパッと明るくなる。
やっぱり女の人は笑っていた方が素敵だと思う。

( ^ω^) 「つきましては、お客様のお名前とお電話番号を教えて頂けますかお?」

('、`*川 「伊藤です、ペニサス伊藤。電話番号は0115‐○×‐▲□◆☆です」

( ^ω^) 「伊藤様ですおね? 分かりましたお。それでは修理終わり次第、連絡しますお」

そこまで言ったときだ。彼女、ペニサスさんの顔が曇る。

('、`;川 「あ、あの」

( ^ω^) 「どうかいたしましたかお?」

('、`;川 「実は――」



直後、彼女が言った言葉と暑さで、僕は軽く眩暈がした。

400:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:23:18.90 ID:frBrcc7u0
( ^ω^)ノシ 「ありがとうございましおー」

ペニサスさんを乗せた車が去って行くのを見送り、僕は仕事場に戻る。
丁度ドクオも、キッチンから戻ったところだった。

('A`) 「どうだった?」

( ^ω^) 「仕事が一件。コイツだお」

ドクオが近寄ってきて僕の手元を見るなり、元から暗い顔が更に暗くなった。

(;'A`) 「うへぇ、バロス製のテープレコーダーかよ。今時どこ探したって見ないぞ、こんなの。
部品だって手に入りにくいから、時間と手間掛かるしよ……。まぁいいや、期日は?」

( ^ω^) 「それなんだけど……」



(*^ω^) 「ゴメン、明後日の13時。テヘッ☆」 



(;゚A゚)そ 「なんだとぉ!?」

出きるだけドクオを驚かさないように、と思った僕の気遣いはその一言で無駄になった。

401:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:26:00.54 ID:frBrcc7u0
そう。あの後、ペニサスさんは、

('、`;川 『実は私、明々後日には海外へ行くことになるんです』

(;^ω^) 『海外、ですかお?』

('、`;川 『ええ、夫の都合で私も付いて行かなくてはいけなくて。ですから、明後日までに何とかお願い出来ませんか?』

なんて事を言ってくれた。
こちらとしても一度引き受けた手前、『やっぱり出来ません』などとは言えず結果、今に至る。

(;'A`) 「おまっ、そりゃあ厳しいだろjk」

(;^ω^) 「し、仕方ないんだお! ペニサスさんの大切なものだお! 直してあげたいお!」

(;'A`) 「……だからってなぁ。大体お前、代金前払いにしてもらって、修理したら郵送すれば良かったんじゃねぇの?」

(;^ω^) 「あ」

('A`) 「バーロー」

(;^ω^) 「と、とにかく早く修理に掛かるお!」

('A`) 「掛かるお! って言われても、どうすんだよ? ウチにバロス製の部品なんてあったか?」

( ^ω^) 「無いお。だから」

( ^ω^) 「ショボンさんの所に行くお」

407:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 20:56:00.33 ID:frBrcc7u0

美府市の北に広がる森林地帯。現在僕らは、その一角に向かっていた。
ガラクタや、もう使われなくなった物が積み上げられているため、付いた名前が『ガラクタ山』。
捻りも何も無い。そのまんまだった。

(;'A`) 「あぢー死ぬー」

(;^ω^) 「頑張れおドクオ! あと少しだお!」

(;'A`) 「なあ、なして俺ら、炎天下の中、リアカー押してるん?」

(;^ω^) 「そりゃあ、二人とも、免許持ってないから、だお」

坂道でリアカーを押す男二人。
これが夜で積荷がいっぱいだったら、夜逃げに見えるだろうか?
……考えてみると笑えなかった。

(;^ω^) 「この坂道を、越えたら着くから、もうちょっと、頑張れお!」

(;'A`) 「了、解、っと!」

途中、休憩を二度挟みながらガラクタ山に着いた頃には、太陽が沈みかけていた。
積み重なるガラクタが影を作るなか、その手前にある広場に立つ人影が一つ。

412:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 21:05:32.32 ID:frBrcc7u0

やあ (´・ω・`)
ようこそ、ガラクタ山へ。
このガラクタはサービスだから、まず持って落ち着いて欲しい。
うん、「ゴミ」なんだ。済まない。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。
でも、このガラクタを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「少年の日のワクワク」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい
そう思って、このガラクタを渡したんだ。

じゃあ、注文を聞こうか。


(´・ω・`) 「って何だ、君達か」

(;^ω^) 「相変わらずですおね、ショボンさん」

(;'A`) 「ご無沙汰してます」

ショボンさん。
このガラクタ山の管理人(自称)。
僕らよりも少し年上らしいのだが、正確な年齢は知らない。
密かにドクオと二人で『ホームレスではないか?』と疑っている。

414:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 21:12:36.19 ID:frBrcc7u0
(´・ω・`) 「久しぶりなのはいいけど、こんな時間にどうしたんだい? もうすく夜だよ?」

(;^ω^) 「実は――」

ショボンさんに事情を説明すると、

(´・ω・`) 「そういう事なら自由に探して良いよ。ここのガラクタ達も、もう一度人の役に立てて嬉しいだろう」

と、言ってくれた。

(´・ω・`) 「何かあったら、僕はあそこの小屋にいるから呼んでくれ」

彼の指差した方向には、トタンやらの金属板で出来た小屋(のような物?)があった。

(;^ω^) 「あれ、住めるんですかお?」

(;'A`) 「何か、今にも崩れそうな……」

(´・ω・`) 「中は意外と快適だよ。造りもしっかりしてる。っと、そんなことより時間が無いんだろう? 急がなくていいのかい?」

(;^ω^) 「そ、そうでしたお! ドクオ、行くお!」

(;'A`) 「お、おう!」

ショボンさんに背を向け、僕らは夜のガラクタ山を登り始めた。

416:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 21:20:07.03 ID:frBrcc7u0
そして四時間後。

(;^ω^) 「ドクオー! あったかおー!?」

(;'A`) 「見つからねぇー! つーかこれ、明日にした方が良いんじゃねぇかぁー!?」

ドクオの言う通り、頼りになるのは手に持った懐中電灯のみ。月明かりがあるとはいえ、流石にそろそろ厳しい。

(;^ω^) 「それじゃあ、一回下りるかおー!?」

(;'A`) 「そうだなー! そうしようー!」


○  ○  ○


(´・ω・`) 「で、見つからなかったと」

( ´ω`) 「そうなんですお……」

山から下りると、ショボンさんが待っていた。
どうやら僕らが行った後、近くの木を背もたれにして本を読んでいたらしい。

(;'A`) 「明日もまたここに来て探すのかよ……」

ドクオは今日一日疲れたのか、地面に寝そべっていた。

419:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 21:29:52.03 ID:frBrcc7u0
僕も疲れたので地面に座っていると、ショボンさんが口を開く。

(´・ω・`) 「あのさあ、良かったらウチに泊まっていくかい?」

(;^ω^) 「「えっ?」」 ('A`;)

(´・ω・`) 「君達、家遠いだろう? 確か、ここから二時間ぐらいだっけ? だったらウチに泊まって
また明日探せばいいじゃないか」

(;^ω^) 「良いん、ですかお?」

(;'A`) 「それよりも、アレ、三人も入るんですか?」

二人で恐る恐る小屋(?)を見る。
どう見ても不安です。本当にありがt(ry

(´・ω・`) 「大丈夫だよ。心配しなさんなって。で、どうする?」

僕らは顔を見合わせると、

( ^ω^) 「それじゃあ……」

('A`) 「まあ……」

( ^ω^) 「「お言葉にお甘えします(お)」」 ('A`)

こうしてこの日の夜は、ショボンさんの家(?)に泊まることになった。

423:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 21:38:18.86 ID:frBrcc7u0

そしてそして、次の日





















の、夜。

425:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 21:47:26.47 ID:frBrcc7u0
(  ω ) 「……」

( A ) 「……」

僕らはリアカーを引きながら、トボトボ歩いていた。
今日はショボンさんにも手伝ってもらい、朝っぱらから探していたのだが、

(  ω ) 「どうして一個も見つからないんだお……」

手に入れたのは、汗だくの身体と疲労だけだった。

( A ) 「しょうがねぇだろ……バロス製の部品なんて、元々ある方が珍しいんだ。で、どうするんだよ?」

(  ω ) 「……何がだお?」

( A ) 「お客様になんて説明するんだよ?」

(  ω ) 「……正直に話すしかないお」

( A ) 「そうだよなぁ。……あー、やれやれだぜ。せっかく仕事が入ったと思ったら、部品無くて修理出来ないってか。
大体、さっさととっかえりゃあいいのによ。何だっけ? 娘さんからの贈り物だっけか? まったく律儀な事だよなぁ」

ん? ちょっと待て。コイツ今何て言った?

428:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 21:56:08.88 ID:frBrcc7u0
(#^ω^) 「ドクオッ!!」

(;'A`) 「うわぁっ!? 何だよ、急に大声出しやがって」

(#^ω^) 「今何て言ったか、もう一度言ってみろお!!」

('A`) 「あン? 何だよ、怒ったのかよ? 悪かっ――」

(# ゚ω゚) 「いいから早く!!」

(;'A`) 「な、何だよ……えっと、『まったく律儀な事だよなぁ』?」

(# ゚ω゚) 「違うお! それじゃないお!」

(;'A`) 「『何だっけ? 娘さんからの贈り物だっけか?』か?」

(# ゚ω゚) 「違う、違うお!」

(;'A`) 「じゃあ、『さっさととっかえりゃあいいのによ』?」

(# ゚ω゚) 「そ れ だ お っ ! !」

('A`) 「それがどうかしたのかよ?」

431:( ^ω^)内藤修理センターのようです :2010/07/02(金) 22:00:36.13 ID:frBrcc7u0
ドクオの質問に、僕はヒートアップした頭を冷やしながら答える。

( ^ω^) 「いいかお、ドクオ。バロスの製品の特徴を挙げて言ってくれお」

('A`) 「また訳の分からんことを急に……。あー、独自の部品を使ってる事か?」

( ^ω^) 「他には?」

('A`) 「丈夫で耐久性に優れている」

( ^ω^) 「他は?」

('A`) 「他は、って……あ」

ようやくドクオも気付いたようだ。僕は彼を見て頷く。

( ^ω^) 「 『バロスの製品は故障した際、他のバロスの製品と部品の交換が利く』 」

(;'A`) 「で、でもよ、テープレコーダー以外のバロスの物ってどこに――あっ! ウチのクーラーか!?」

( ^ω^) 「そうだお。ドクオが水掛けて壊したクーラー、あれから使える部品を探すお」

(;'A`) 「まだ根に持ってたのか……。だけどよ、クーラーとテープレコーダーだろ? 大丈夫かよ?」

( ^ω^) 「そこはやってみなくちゃ分からないお! とにかく急いで戻るお!」

(;'A`) 「お、おう! 分かった!」


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