ひとくちlw´‐ _‐ノvくりぃむ

ブーン系作品まとめブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

(・∀・)デジタルリマスターして発売されるそうです 後日談

801:(・∀・)デジタルリマスターして発売されるそうです :2010/03/08(月) 23:10:57 発信元:123.221.192.183
17日。
ドクオのインタビューが掲載された記事は2日前に出た。見出しは、「Heavy Blues」。マタンキニコフは「ドクオ、ブーンを語る」にしようとしたのだが、
編集長の独断で握りつぶされてしまった。

   _、_
 ( ,_ノ` )y━「ふむ、なかなかの反響だな」


編集部に寄せられた問い合わせやら手紙に、編集長は正直驚いていた。ドクオとブーンのThe Mondqucesがこれほどの知名度を
得ているとは思わなかったからだ。この企画は、新米記者マタンキニコフの強い提案によって実現したのであった。


(・∀・)「ドクオさんは....どうしてるでしょうね。
     本当に、全部終わらせてしまうつもりなのかな」

   _、_
 ( ,_ノ` )y━「神のみぞ知るだが、一つ言えることは彼は最高のブルースを演ったんじゃないか」


不安、抑圧、恐れ。ドクオの言うように、それらを声高に語ることがブルースならば、この間のインタビューはまさしく最高にヘビーなブルースではないか。
新米は意味を掴み損ねていたが、当然ながら説明などしなかった。

807:(・∀・)デジタルリマスター :2010/03/08(月) 23:24:10 発信元:123.221.192.183
反応は、ドクオに同情的なものが殆どであった。しぃのインタビューも同時掲載されたことによって、一種の毒消しの効果もあった。
マスコミはさらなる情報を求めて情報を嗅ぎ回り、音楽誌には大々的な見出しが踊った。

やがてリマスター盤の発売日となった。

('A`)「..........................」

マスコミを避けるように、ドクオは別荘にいた。TVではリマスター盤の驚異的な売れ行きが報じられていた。

彼らの歩み、この前の衝撃的な報道、彼らを尊敬するアーティストの談、しぃのインタビュー.....

ドクオは不意にスイッチを切った。

世の人々に自分を裁いてもらいたい、とも思っていたが、世間の反応はもはやどうでもよくなっていた。
大きく息を吸い込み、思いだしたように伸びをした。

この数年間、ドクオの頭は常に薬物やアルコールの影響でぼんやりとしていたが、それもさえざえとしてきた。

時計が午後4時を打った。

時間だ。

彼は新品の縄と、件のインタビューが掲載された新聞をもって地下の物置へと階段を降りて行った。

809:(・∀・)デジタルリマスター :2010/03/08(月) 23:30:40 発信元:123.221.192.183
こつこつと音を立てて降りてゆく。さえた頭も手伝ってより響いて聞こえた。

('A`)「俺が人生最後に聞く音楽は、靴の音か」

心の中で冷笑した。


埃っぽい物置に電灯を入れた。
一瞬の明滅の後にぬうっと黒い物体が現れた。

ブーンがドクオにプレゼントしようとしたギターケースだ。ドクオは、ブーンの亡霊のごとくこれを恐れていた。それで、別荘の物置に
しまいこんだのだが、今の今にいたるまで一度も開けたことは無かった。しかし彼はもう怖くは無かった。

立ち会ってもらうのだ。

彼は天井から縄を吊るすと、先端を半径30cmの輪にした。

ドクオはケースを壁に立てかけた。

そして初めて、それを開けた。

中から磨きこまれたビンテージのギターが現れた。
彼は、しゃがみ込んでしばらくそれを見つめていた。

811:(・∀・)デジタルリマスター :2010/03/08(月) 23:39:00 発信元:123.221.192.183
ドクオは立ち上がった。
この最後の瞬間に、ドクオはギターに対峙するように立っている。

やがて輪っかに手をかけた。



その時である。

ギターの横にレターサイズの紙が挟まっているのに気づいた。


つまみ上げて開ける。すると、殴り書きの文字でこう書いてあった。


813:(・∀・)デジタルリマスター :2010/03/08(月) 23:44:07 発信元:123.221.192.183

「ごめんだお!ほんとにごめんだお!
ドクオがあんなに怒ってたなんて....

ギャラはちょろまかさずにちゃんと折半するお!

それから....ちょっとしぃちゃんをいい女だと思ってごめんだお!
でもしぃちゃんは凄くいい娘だったから、何もなかったんだお!

ほんとだお!勘弁してくれお!

それともあれかお?

ドクオがインキンだなんて言いふらしてごめんだお!
酒の席の出まかせなんだお!........」

816:(・∀・)デジタルリマスター :2010/03/08(月) 23:53:04 発信元:123.221.192.183
それからさらにブーンがドクオの知らないところで犯した些細な悪事が書き連ねられていた。

だお、だお、だお...と際限なく書かれている文面を読むうちに、ドクオの手はブルブルと奮え出した。
やがて、ボタボタと熱い涙が手紙を濡らした。

('A`)「あいつ....ほんとにしょうもないやつ....いまさら何だよ.....こんなことしやがってたのか
   ちくしょう、何がインキンだ....ギャラもちょろまかしやがって.....」

そうだ。あいつは、本当にしょうも無い奴だった。でも、いいやつだった。
一緒に二人で大笑いした。そして、バカだった。
大飯食らいだった。そしてバカだった。
したたかだった。そしてバカだった。
ほんとにバカ。
今更こんなこと言うんじゃねえよ。

顔の無い影に苛まれていたドクオに、生前のブーンが蘇ってきた。
泣きべそをすする度に、バカと言う度に。

そして、得体のしれない笑みを浮かべながら

( ^ω^)「何か弾くお?」

と言っている。

818:(・∀・)デジタルリマスター :2010/03/08(月) 23:59:52 発信元:123.221.192.183
その時である。
春の突風のように激しく、生温かい感触がドクオを包んだ。

その刹那、
彼の頭の中に、聞いたことのないメロディが流れた。それは久しく無かったことだった。
ドクオはしばらくそれに耳を傾けていた。

すると、炸裂するようなギターソロが入ってきた。ブーンだ。飄々と、軽やかに弾いてやがる。

おい、ソロが長すぎるぞ。
止めろバカ....目で合図を送る....

でもブーンはウィンクして、もっとやらせろと言う...

このやろう、俺のアレンジをいつも台無しに
しやがって。でも、でも....最高だ.....!

地下室の床は、涙でほてった体に心地よかった。

ドクオは、半分寝そべりながら、頭の中でなっているブーンのソロにしばし酔いしれた。
あの時みたいに。

822:(・∀・)デジタルリマスター :2010/03/09(火) 00:06:26 発信元:123.221.192.183
次の日の昼、しぃの働くレコード会社に一本の電話が入った。
電話の主は名乗らずに、そちらの販売部長を呼んでほしいと述べた。
しぃが応対に出る。

('A`)「俺だ。」


(*゚ー゚)「ドクオ....」


('A`)「もう、契約終わっちまったんだよな。でも、聞いてくれないか。
   昨日の晩、ブーンとセッションしたんだ」

(*゚ー゚)「ブーンと...」


   そういって、ドクオはギターでメロディを奏で始めた。

   しぃは受話器を握り締めながら、


(*゚ー゚)「聞こえる、聞こえるよ。凄く、凄くいい」

   と何度も何度も言った。


826:(・∀・)デジタルリマスター :2010/03/09(火) 00:12:44 発信元:123.221.192.183
3ヶ月後。

街はもう初夏の陽気である。
濃い緑の街路樹の下、マタンキニコフは息せきかけて走っていた。
新聞社に帰る途中、ドクオの最新作についてのインタビューを終えた後だった。

でも前回のように陰鬱な気持ちでは無い。
彼にはアイデアがあった。記事の内容を的確に表す、最高の見出しが。

「リマスターされた記憶」

これだ。今回はこれで行く。見出しは絶対自分の案を通すんだ。
そう心に誓っていた。



新聞社は丘の上にある。


(終)







831:(・∀・)デジタルリマスター(おまけ) :2010/03/09(火) 00:23:26 発信元:123.221.192.183
ここはブーン系シベリア劇場。お隣ヴィップグラードからやってきた劇団一座のホームだ。

今日も役者達が演技を終えて楽屋に戻る。座長はブーン、一番の売れっ子はドクオだった。

しかし劇団一のスターには悩みがあった。

('A`)   「なんでさ、俺は非イケメン非リア充の役ばっかりあるわけ?」

( ^ω^)「そりゃあ君のフラ(キャラクター)っていうもんだお

      君の不幸....いや、悲しみや苦しみを見て、みんなは共感するんだお!君は現代の渥美清だお!」

('A`)   「それでもさあ、俺だってたまにはリア充の役をやりてえよ」

( ^ω^)「無理があるお。どうしてもというなら、脚本書く奴にいえお」






836:(・∀・)デジタルリマスター(おまけ) :2010/03/09(火) 00:32:33 発信元:123.221.192.183
('A`) 「よろしくたのむよ。ひとつ」

( ^ω^)「まあ無理とは思うお」


しかしブーンの働きかけもあって、彼の要望に叶う脚本が見出された。
最後、好きな人と添い遂げて死ぬ、と言う壮絶なラブロマンスだ。濃厚なラブシーンもあるらしかった。
ドクオは二つ返事で承諾した。

さて、稽古の日となった。

ドクオはまず服を全部脱ぐように演出家から言われた。

次いで銀のスプレーで全身が塗りたくられた。鏡にうつった自分の姿は、不気味この上なかった。

('A`) 「ちょっと奇抜すぎやしねえか」


構わず魚のヒレのようなものを渡される。
台本をみてみると、タイトルがこうあった。


「('A`)は溯上するようです」

( ´_ゝ`) 「鮭の話だよ、聞いてなかった?」
スポンサーサイト
  1. 2010/03/10(水) 18:35:24|
  2. 総合作品まとめ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<( ^ω^)は研くようです | ホーム | ( ゚∀゚)の勧誘のようです>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://potenta.blog13.fc2.com/tb.php/128-d95856e4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。